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【村田諒太インタビュー】Vol.2「アマチェア時代のボクシング」

I'm Ready!FLASH編集部
記事投稿日:2017.04.10 18:47 最終更新日:2018.04.11 16:00

【村田諒太インタビュー】Vol.2「アマチェア時代のボクシング」

 

■オリンピックに魔物はいない
 

──想像以上の結果で自らを失ってしまったということですか?

 実際に世界選手権でファイナルまでいったのは日本代表では僕だけで、ましてや僕はそれまで海外で勝つ選手だとは思われていませんでした。期待されていたのは軽量級の井上尚弥だったり、須佐勝明先輩だったり。そういう状況だったので、僕も何だかわけのわからないうちに銀メダルを獲ってしまった。何を変えて、何をやったから銀メダルを獲れたのか。取材を受けて、自分で説明しているうちに、よくわからなくなってしまったんです。それでおかしくなって、何とか自分を取り戻そうとしたんですけど、うまくはいかなかった。諸行無常という感じですね。

 

──何とかしようと思うあまりオーバー・トレーニングになった。努力が裏目に出てもおかしくありませんでしたね。

 そうですね。世界選手権でメダルを獲って、オリンピックで結果が出ない選手は他の競技でも山のようにいるじゃないですか。「オリンピックには魔物が棲む」と言いますけど、結局はそういうところなんじゃないかと思うんですね。魔物でも何でなく。僕もそういう状態になったんですけど、結果はどういうわけか勝てた。だからラッキーなんです。

 

──それがいわゆる「持っている」ということではないですかね。

 ロンドンオリンピックというひとつの大会に対して持ってたんでしょうね。

 

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