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【村田諒太インタビュー】Vol.4「デビューから現在まで」
I'm Ready!FLASH編集部
記事投稿日:2017.04.21 22:00 最終更新日:2017.05.22 16:56
■デビュー戦は不安がいっぱい、不満足の試合が続く
──いよいよ世界挑戦が実現します。振り返ってみるとデビュー当時は無我夢中という感じでしたか?
そうですね。もともと自分という人間にあまり自信がありませんから。だからプロの世界に入る、同じボクシングだけど、アマチュアとはまったく違う世界に挑戦する、というのは不安でいっぱいでした。勝てるのか、どうなるのか。期待もありましたけど、不安のほうが大きかったですね。
──自信は、徐々についてきたということでしょうか。
ちょっとずつですね。それも波があって、いいときもあったし、悪いときもありました。去年1年間は、いい試合ができた、という気がしますけど。その前の年は本当によくなかったし、率直に言えば、デビュー戦からずっと、いいと思った試合はなかったです。1戦目も2戦目も、よかったと思わなかったし。3戦目は、まあまあでしたけど、4戦目も5戦目も6戦目もダメ。去年の4試合くらいですね、自分の中でよかったと思うのは。
──去年あたりから自信がついた?
そうですね、これでやっと勝負できるかな、というのは。去年の4試合で少しずつ自信を積み上げて、年末もいい形で勝てた。年末のブルーノ・サンドバルはいい相手だったと思うので。そういう意味で今は、自信を持てています。いや、自信を持つっていうのとは違うかな…。
結局は自分の強いところで戦うしかないじゃないですか。できないところで勝負するわけじゃなくて。じゃあどこで勝負するのか、といえば自分の場合はガードを固めて前に出て、パンチが強いんだから強いパンチ打ち込んで、それで勝負するしかない。それで勝負して負けたら、相手のほうが強かったということです。
──いい意味で開き直ったという意味ですか。
そうかもしれません。自分のスタイルをただぶつけていくだけというか、あとのことは考えない、という精神になっています。だから自信があるといえばありますけど、自信があるというよりは、もう迷わずそれをやるだけだという気持ちですね。
──そう思うようになったのは2015年11月、ラスベガスでのガナー・ジャクソン戦がきっかけですか?
あの試合は本当にダメで、それが本当にショックでした。スパーリングはいい感じだったんですけど、試合はまったくダメ。そのあと1月に試合があると言われて、そこに向けたスパーリングで「どうやればいいんだろう」、と考える中でちょっとつかみました。