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【村田諒太インタビュー】Vol.5「ミドル級と海外」
I'm Ready!FLASH編集部
記事投稿日:2017.04.25 11:40 最終更新日:2017.05.22 16:39
■ミドル級と軽量級の違いは経済面
──そうは言っても、ミドル級と軽量級は現実問題として違うと思います。
もちろん違うと思います。それは経済面の問題でしょう。軽量級の中心は日本です。ビジネスの中心が日本。軽量級が盛んなタイ、フィリピン、メキシコ、中南米の国々と比べて日本のほうが経済的に豊かです。実際に軽量級のチャンピオンがどこで試合をやりたいかといったら、みんな日本でやりたいという。それはもらえるファイトマネーが違うからです。
それが重量級になると、そのベースがアメリカだったり、ヨーロッパだったりします。経済的に豊かな国になる。だからレートが違ってくる。ミドル級が大変だというなら、そういった面での大変さだと思います。
──5月20日は有明コロシアムが会場です。日本でやれるのは大きいですね。
そこのアドバンテージは大きいと思います。僕がフランスに行って世界戦をしてくださいと言われたら、ちょっと判定も気になるし、観客も……いや、観客のブーイングは性格的に大丈夫ですね(笑)。いずれにせよ時差もありますから、自国開催は間違いなくアドバンテージです。
──海外では小さなことでストレスを感じることもあると思います。
プレスカンファレンスって何時なの? え、何時って言っていたじゃん。海外ではそういうことになりますからね。計量が何番目なのかもよくわからなかったりする。食事をしようと思ったら記者会見やっちゃってとか。そういうのは確かにあります。まあでも僕はけっこう大丈夫かもしれません。あまり気にならない。たぶん減量がそんなにきつくないからだと思います。
よく「村田、試合が終わったら何を食べたいんだ?」とか聞かれますけど、「いや特に、何でもいいです」という感じですね。アマチュアのときアゼルバイジャンとかカザフスタンとかインドネシア、タイ、中国の四川、いろいろなところでやりましたから。食べたいものを食べられるという感覚もなかったですからね。
──海外遠征では日本から持って行ったものを食べていたのですか?
いやいや、宿泊先のホテルで現地食です。だいたいみんな下痢になってましたね。中国もそうだし、タイもそうだし。僕もゆるくはなりましたけど、胃腸炎というほどではなかった。だからへんにこだわりはないですね。バンテージとかも。グローブの握り具合くらいですね。ちゃんとナックルが返るかとか。シューズが変わっても何も気にならなかったです。
撮影/網中健太