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【村田諒太インタビュー】Vol.6「減量とトレーニング」
I'm Ready!FLASH編集部
記事投稿日:2017.05.08 12:00 最終更新日:2017.05.22 16:40
──世界戦はミドル級リミットの160ポンド(72.57キロ)で試合をします。村田選手はプロに入ってから全試合が契約体重です。160ポンドに落とすことに問題はありませんか。
契約といっても161ポンドくらいだし、160で全然大丈夫ですよ。減量は厳しくないんです。いま(3月中旬)は練習後で78キロくらいですね。トレーニング期、体重が一番重い時期でこれくらいですから。そういう時期じゃなければ76キロ台。リミットまで3キロちょっとですよ。海外の水抜きする選手だったら1日で落とします。おそらくスーパー・ウェルター(69.8キロ)でも大丈夫だと思います。普段77キロくらいで7キロの減量ですから。軽量級でも7キロくらい落とす選手はいますからね。
──これまで減量で苦しんだことはない?
プロではないですね。アマチュアで67キロまで落とせと言われたときは死ぬかと思いましたけど。高校生で74キロくらいのときに67まで落としました。アマチュアでは試合が何日か続き、毎日計量があります。ずっとカロリーメイトばっかり食べていました(笑)。プロは前日計量だけでリカバリーもできますから。
──試合当日はどれくらい戻りますか。
3キロくらいですね。
──減量方法はプロに入ってから変わりましたか。
プロのほうが楽ですよね。1回計量して終わりですから。僕の場合は食事で自然と落とします。水抜きしたほうがいいのかなとも思うこともありますけど。そのほうが動けるのかな、とか。身体がでかいまま水抜いてパッと落として、パッと戻すわけですから。でもちょっと怖い気持ちもあるのでやってないですけど。
──胃腸の強い選手であれば一気に落として一気に戻すのもありかもしれません。
フリオ・セサール・チャベスJr.なんかはそのタイプのように見えます。でも、きつくないんだったら、リスクをおかさず自然に落とせばいいと思います。僕はきつくないので、減量は今までと変わらずやっていくつもりです。
──5月20日に向けてのトレーニング・スケジュールを教えてください。
2月下旬に沖縄キャンプで体力系のトレーニングをして、3月4日から3月18日までの週をトレーニング期にして、スタミナのベースアップを図りました。3月下旬にスパーリング・パートナーが来て、スパーリングがメインの練習に入ります。2週間くらい強度の強いスパーをして、4月の2週目くらいで強度を少し落とす。そういうふうに強度を変えてやっていきます。
──体力強化のトレーニングをどうとらえているでしょうか。
高強度のインターバル・トレーニングをしていますが、ハードなトレーニングをやると身体がそれに順応します。運動って身体の順応だと思うんですよ。たとえば、初めてダンスをしたらすごく筋肉痛になる。でも2回、3回やると筋肉痛になる可能性は低くなる。それって2、3回で筋肉がついたわけじゃない。身体がその動きを覚えて順応したんです。それが僕の思う運動学習なんです。