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沢田研二の男気『キネマの神様』で志村けんさんの代役を快諾

芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2020.07.10 06:00 最終更新日:2020.07.10 06:00

沢田研二の男気『キネマの神様』で志村けんさんの代役を快諾

修行僧のごとき厳しい面持ちで、撮影現場をあとにする沢田

 

「志村さんとの縁で、『キネマの神様』が降りてきた−−。そんなふうに感じているのか、ジュリーは全身全霊で、この作品に懸けているように見えます」(映画関係者)

 

 前日の荒天から打って変わっての快晴。7月2日、映画『キネマの神様』(山田洋次監督)のロケが、埼玉県内の映画館でおこなわれた。この日のロケには、主役である沢田研二(72)のほか、小林稔侍(79)・片桐はいり(57)が参加。

 

 

「ロケ場所の近くにある旅館を借り切って、待機場所にしていました。演者さんは、その旅館と映画館を歩いて行き来していましたが、演者同士が一緒に歩かないように、スタッフはかなり気を遣っていましたね」(見物客)

 

 撮影現場の舞台裏を知る関係者が語る。

 

「新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が解除され、すぐに撮影が再開されました。リハーサルもマスクをつけて、役者同士の距離もしっかり取っている。スタッフもなるべく少人数で、『密』を避けるよう配慮しています」

 

 山田洋次監督以下、山田組が一丸となってコロナ対策に細心の注意を払う理由は、言うまでもない。当初主演が決定していた志村けんさん(享年70)が、新型コロナウイルス感染による肺炎のため、亡くなった経緯があるからだ。

 

 志半ばで帰らぬ人となった志村さんの代役として、遺志を継いだのが、沢田である。

 

「志村さんとジュリーは50年来の親交があり、互いに尊敬し合っていた仲です。代役に決まったとき、ジュリーは『志村さんのお気持ちを抱き締め、やり遂げる覚悟です』と語っていた。

 

 プライドの高い彼は、本来なら代役など絶対やらない。それがすべてのオファーを断わり、スケジュールを真っ白にして『志村さんの無念をくんで、ぜひやりたい』と、監督の要請を快諾した。義理堅い男、それがジュリーなんです」(前出・映画関係者)

 

 無類の男気で臨んだ今回の撮影。映画完成まで体調を崩さないよう、脂っぽい食事や酒を控えるなど、沢田の思い入れも格別だという。

 

「カメラの前で目を閉じ、意を決したように役に入る姿が印象的です。きっと、志村さんと2人で演じているという気持ちなのでしょう。現場では『志村さんなら、いまどう演じただろう』と、口にすることもあるそうです」(前出・関係者)

 

 喜劇王から名優へ、魂のバトンは確実に受け継がれている−−。


(週刊FLASH 2020年7月21日号)

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