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女子アナ宮崎宣子の「ドツボ脱出」バカ!と言われたくない

芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2020.08.15 16:00 最終更新日:2020.08.15 16:00

女子アナ宮崎宣子の「ドツボ脱出」バカ!と言われたくない

 

【宮崎さん、助けて!】

 

 宮崎さんは、おバカアナと呼ばれていましたが、早稲田大学出身ですよね? 高学歴なのに、おバカと呼ばれてツラくなかったですか? 僕は、会社で何か少しミスして「バカ!」と言われると、イヤな気分になります。どうしたらやめてもらえるんでしょうか?

 

 

【お答えしましょう】

 

 私、本当におバカなんですよ(笑)。必死に隠してますけどね、隠れてないか・・・(笑)。

 

 まだ、「お」がついているから受け入れられますが、「バカ」って言われたら確かにツラいですよね・・・。ですが、私の父方の祖母が強烈に口が悪くて、物心ついたときから何かあるたびに「このバカたれが!」って言われてきたんです。

 

 私が覚えているのは、カリカリの小梅を食べて、ティッシュに梅干しの種を山積みにしていたんです。そしたら、後ろから頭を叩かれまして、「なん、しよっとね! このバカたれが!」って言われました。

 

 他にもたくさんあります。
 私だけではなく、いとこも、父も、叔母もみんな言われていますから、もう口癖のようなもんでしょうか。なので、かなりの免疫はあったと思います(苦笑)。

 

 いまさらですが、、、口の悪いおばあちゃん、ありがとう! 後々、本当におバカと認識されるまでになったよ。いい続けるとそうなるという言霊どおりとなりました(笑)。

 

 まだ、96歳ですごく元気で、呆けてもおらず、いまだに「このバカたれが!」と言っております。バカは元気の源なのかもしれません。

 

 まぁ、関西の人でいう「アホか」みたいな感じだと思いますが、ふだん聞き慣れていなかったり、言われ慣れていなかったらショックですよね。

 

 ただ、私は、バカであることにあまり引け目がないんです。確かに早稲田大学という、立派な大学に入学させてもらいましたが、、、それも指定校推薦で、センター試験は受けておりません。

 

 高校のときの成績で推薦をもらい、入学させてもらいましたので、高校は必死に勉強しましたが、実際にセンター試験を受けて、国立と併願して勉強している人にはかなわないのです。

 

 私がアナウンサーになりたいと思ったとき、まず考えたことは、有名な東京の大学に入ってなければ、キー局のアナウンサーにはなれないということです。それが、アナウンサーを受ける切符、最低限の条件だと思いました。

 

 でも、数学は「Σ」(シグマ)が出てきた時点で、こりゃ終わった・・・と思いました。算数は「答えは一つ!」ということでずっと5を取ることができたのに、1つの答えを導くことから外れ、幅広い答えになってからチンプンカンプンになり、数IIで断念しました。

 

 また、全国模試を受けても、毎回E判定。こりゃ普通に頑張っても追いつかないし、無理だと思って、学校のテストだけは常に上位にいて、推薦をもらう作戦にスイッチしました。

 

 ボランティア活動、アナウンス部での活動、委員長もしたりして、高校の成績と生活態度で評価してもらって大学へ行くしかないと判断したのです。

 

 なので、同じ早稲田でもピンからキリまであって、まぁ私はキリのキリだったと思います。それで、自分でおバカだという自覚があるんです。

 

 そして、入社してから驚いたことに、地元・宮崎県でお会いしたこともない、東大、慶應、上智、東京外大・・・が同期のアナウンサーとなり、報道の同期にはハーバードまでおりました。

 

 日テレに入る人は、本当に優秀のかたまり、頭がいいことが当たり前なんです。そこに私が入ったところで太刀打ちできるはずもなく、しばらくは必死に賢いふりして努力しましたが、番組で無知さが明らかになってからは、修正もごまかしも効かず、もうこうなれば「おバカ」を認めるしかないと思いました。

 

 受け入れたんです。
 そしたら、不本意だったにもかかわらず、逆にすごく楽になりました。

 

 自分が「おバカです」って思っているので、周りに尋ねてもすぐに教えてくれますし、知ったかぶりをしなくてすみました。それまでは、知らないことが恥ずかしくて、聞けないこともたくさんあったんです。

 

 なので、質問者さんは、もしかしたら、自分のバカな部分を自覚しているけど、どこか認めたくないところがあり、そこに執着しているのかもしれません。

 

「おい、バカ」って言われたら、私は「はーい。何ですか?」って普通に答えていました。もう、嫌味を通り越して、私のことをよく思ってくれている愛称のように感じていました。そこがまた、バカですよね(笑)。

 

 当時の総合演出の方に言われたことがあります。
「最後はバカが一番強いんだよ」

 

 言われたときはよくわかっていませんでしたが、いま思うと、最高の褒め言葉だったように思うんです。

 

 なので、そういうふうに言われたときに、最大の笑顔と明るい声で、「はーい、何でしょうか?」って返してみてはいかがでしょうか? バカって言われていることを喜んでいる、むしろ呼んでほしいオーラを出されたら、もしかしたら、呼んでいた側もイヤになって言わなくなるかもしれません。

 

 バカの強いところは、バカって、底辺の底辺にいるので、何か少しでもいいことをしたり、何かを知っていたりすると、そのときの評価がすごくいいんです。もともと賢い方には感じられない喜びがありますよ(笑)。

 

「できない人ができる!」は、「できる人ができる!」より、はるかに評価が高いんですよ。なので、トクした感じもあります。バカは最大の褒め言葉。無視されるより、興味持たれないより、よっぽどいいと思いませんか?

 

 そして、バカって言われることのなかに、ちょっとした愛着が隠れていると思ってみると、バカ呼ばわりがイヤでなくなり、むしろ少し嬉しく思えてくるかもしれません。

 

 ただ、私の場合、おバカのイメージがついてしまい、その後のお仕事には影響が出ました。。。

 

 ここだけの話、入社当時は報道希望だったんです。カッコよく、1日の締めのニュースを読む女にいつかなると思っていました。ですが、ほとんど報道に足を踏み入れることもないまま、退社となるなんて。。。

 

 私が報道志望だったなんて、誰も信じないとは思いますが、、、笑うしかないですよね。

 

宮崎宣子(みやざきのぶこ)
 宮崎県宮崎市出身。早稲田大学卒業後、日本テレビアナウンサー。現在はフリーアナとして活動しつつ、実業家としてオーガニックハーブ販売中

 

※宮崎アナへの人生相談はインスタグラム@miyazaki_nobukoで募集しています

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