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女子アナ宮崎宣子の「ドツボ脱出」仕事の失敗から立ち直るには
芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2020.09.19 16:00 最終更新日:2020.09.19 16:00
【宮崎さん、助けて!】
僕は仕事の失敗を引きずってしまうタイプで、なかなか立ち直れません。最近コロナの影響でリモートになったので、自宅で仕事をするのがとても快適で、はかどります。
同じ仕事をしているのに、会社では、人の目が気になって集中できなくて、失敗することもあります。
宮崎さんは、仕事の失敗からどうやって立ち直っていましたか?
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【お答えしましょう】
仕事の失敗から立ち直れない!!
あなたは、素晴らしい人です。そこまで落ち込んでいたら、きっと同じ失敗は繰り返さないでしょう!!
私はですね。落ち込みはするんですけどね、次にまた失敗して、怒られて、その反省しているときに、また新しい仕事をして、また、失敗して反省して、、、の繰り返しで、毎回、都度反省はしているんですが、どこの何を反省していいかわからなくなって、寝て、忘れて、とりあえず、毎回全力で取り組もう! となるんです。
仕事だって、わざわざ失敗したくてするわけじゃないですよね。だから、怒る方も、一生懸命仕事して失敗した場合は、
指導はするけども、怒りはしないと思いますよ。
私も3年目か4年目のときに、天気予報が終わって、その1時間後に『スーパースポーツ』を担当していたことがありました。CS放送だったんですが、1時間の間に、原稿読みのチェックをして、VTRを見て、原稿の読み合わせをして、全体打ち合わせをして、本番という、、、1秒も無駄にできないくらいの流れでした。
当時は野球放送の延長がありましたので、最大延長になると、スポーツまで30分ないこともありました。そんなバタバタのなか、先輩のアナウンサーと2人で担当するんですが、野球の原稿をセ・リーグ、パ・リーグと読み、サッカーの試合結果、スタジオに戻って少しトークをしたら、次は相撲でした。
当時、私の苦手な「栃乃洋」(とちのなだ)が入っていて、どうしても「とちの、な、だ」が言いにくかったのです。しかも、この日の原稿は、その後に「など」がついています。
「とちのなだ など 大関陣が揃って勝ち越し……」と続いていて、言いにくいな~噛みそうだな~と思っていました。
その直前の原稿に必死になって、噛まないように、噛まないように緊張していて、いざ、その原稿になったときに、「栃乃洋など大関陣が揃って……」と言えた!!!
と思った後でした。
ほかの力士の勝敗も読み上げ、次にいこうとしたときです。フロアーのスタッフがクスクス笑っていて、先輩アナウンサーに「訂正」の指示を出しました。え? 私、ちゃんと読めたのに、何で? と思いながら、スタジオに戻ると、
「先ほどの相撲の結果で、誤りがありました。すかさず、もろざしになります」
???
私は、何て言ったの? と思いながら、番組後に確認すると、何と!
「すかさず、もろ出し」
と言っていました。
は、恥ずかしい・・・どうしよう。また怒られる、、、と思っていましたが、部内では、私の発言がおかしすぎたのか、笑って許してくれました。
私はミスをしたことよりも、先輩にそこまで怒られなかったことに安心しました。でも、原稿を読むことに必死で、しかも、もろざしのことをよく知らなかったので、こんなミスをしたのです。その後、もろざしの動画を見て技を覚えたら、失敗しなくなりました。
でも、反省していたのに、私は、またすぐにやらかします。
同じスポーツ番組を担当していたときでした。
実はこの番組は夜11時半に終わるので、その後、部に戻って先輩方と反省会をして、部内業務して、勤務表書いて……とやっていたら終電ギリギリなのです。
毎回ギリギリではあったのですが、その日は、終わった後に業務がたくさんあり、終電に間に合うか、間に合わないかが気になっていたんだと思います。
この日のスポーツの話題はサッカー。
10年以上前なので、何の試合だったかは忘れましたが、先輩アナウンサーと「いよいよ大詰めですね~」的な内容だったかと思います。そして、締めコメントで終わりというときでした。
私「それでは、明日は国立です! さようなら~」
先輩アナウンサー「こくりつですね!!」
オンエア終了!! ん??? 私は、何て言った??? と一瞬思いましたが、すぐに「わーーーーー!!! しまった!!!」 と気づきました。私は「あすは、くにたちです!」と言っておりました・・・。
サッカーなんだから、こくりつに決まってるじゃん!!!と思うかもしれませんが、私は自分の終電の方が心配で、思わず、無意識に、終電の中央線「国立(くにたち)」行きのことを、口走ってしまったのです。
怖すぎる。。。私、そんなこと言ったの? って感じですが、本当に頭と口がまったく異なることが起きるのです。
最後は、クレームが19件も来た報道原稿の話です。
休日の朝の5時半からの5分くらいの報道ニュースでした。これも思い出すだけで鳥肌が立つのですが、前の原稿がアメリカ大統領と副大統領の話で、けっこう長めの原稿を読み上げた直後に、今度は日本の首相と副大臣の原稿が続いたのです。私は思わず、副大臣のことを「副大統領が~」と言ってしまったのです。
まったく気がつきませんでした。ふりがなにもきちんと「ふくだいじん」と書いているのに・・・そんなことが起きるのです!! 不思議すぎます!!
さすがに「副大統領」の件は、「今週の失言」に取り上げられ、社内で配られる注意喚起の欄に載りました。そして、8年後、そのときの上司とニューヨークで会ったとき、その話で盛り上がりました。
「宮崎! あのクレーム処理したの、俺なんだよ!」
「えーーーーー! すみませんでした!!」
「2分のCMで19件クレーム来たからな(笑)」
みたいな会話をニューヨークのお寿司やさんでできるなんて、それはそれで幸せでしたよ。
私は、サボったり、いい加減に臨んでミスするのは、絶対にやりたくないんです! それは、仕事ができないというより、仕事していない人になるからです。
私は、必ず、下調べも原稿読みの練習も全力でやります。これで失敗しても後悔ない! というくらいまでやって、それでも失敗したりミスしたりなので、引きずらないです。
司会の仕事も多いので、名前のミスはできないし、会社様のお名前のミスもできない。なので、何度も何度も読み込んで口に覚えさせるのです! 頭だけでなく、体に叩きこむことでミスがなくなり、噛むこともなく、無事まっとうできます。
ま~、こんなこと言えるのも、いろんな失敗を経てきたからこそですけどね~。
質問者さん、仕事の失敗は引きずらなくて大丈夫です。きちんと反省し、次に活かす! 次に、もっといいパフォーマンスをすればいいのです!
って私が言うなって感じですかね???
●宮崎宣子(みやざきのぶこ)
宮崎県宮崎市出身。早稲田大学卒業後、日本テレビアナウンサー。現在はフリーアナとして活動しつつ、実業家としてオーガニックハーブ販売中
※宮崎アナへの人生相談はインスタグラム@miyazaki_nobukoで募集しています