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女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」師走の築地市場ぶらり散歩

芸能・女子アナ 投稿日:2020.12.11 16:00FLASH編集部

女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」師走の築地市場ぶらり散歩

 

 東京・築地市場が豊洲に移転して、今年10月で早2年。お正月用の食材を求めるにはまだ早いかなと思いつつ、久しぶりに市場に行くことを思い立ちました。場外市場は昔のまま営業を続けていました。予想に反して、平日でもなかなかの賑わいです。

 

 

 大江戸線・築地市場駅を出て、新大橋通りを晴海方向に進み、波除通りで右折すると、道に沿って軒を連ねる店はどれもかなり趣があります。

 

 築地はもともと日本橋にあった魚河岸が1935年に中央市場として移転したそうですから、場外もそれなりに古い建物が残っているのですね。

 

 この通りには総合案内所「ぷらっと築地」があり、場外の地図をくれたり、親切に案内してくれたりで、観光客対応もばっちりです。

 

「今年はカニ、イクラ、数の子など入荷量が少なくて金額も高めです。せっかくいらしたのですから、今日のうちに予約して配送してもらうといいですよ。場外は、12月は30日か31日まで営業する店もありますが、その頃には希望される品物がないかもしれません」

 

 案内所で聞いたこのアドバイスは、「3密」対策でもあるようです。ふらふら歩きながら、結局、お正月用の黒豆と大好きな玉子焼きを買いました。

 

 波除通りの奥にはガラス張りの連絡通路が見えます。「築地魚河岸」と名付けられた新しい生鮮市場で、通りの両側に小田原橋棟と海幸橋棟の2棟が建っています。

 

 1階は豊洲に移転した仲卸の支店が並び、一般の人も鮮魚や青果を買うことができます。3階はフードコート。だだっ広い屋上のテラスは、休憩するにも心地よいスペースです。市場の昔ながらのイメージではありませんが、食べ物を扱うのですから清潔感は大切です。

 

 そして、波除通りの突き当りにある波除稲荷神社にお参りするのは築地詣の毎回の習慣。「災難を除き、波を乗り切る」というご神徳の大きなお稲荷さんで、すし塚、玉子塚、活魚塚などが並び、小さいながらにぎやかな境内です。

 

 今は枝垂れイチョウの黄葉が鳥居にかかってなかなかの美しさ。12月は年越しの大祓なので、茅の輪が神前に立っています。新たな年が穏やかなものになるよう、一足早く心身を清めてきました。

 

 

 ランチは晴海通りぞいの「築地すし大」本館でお寿司を。11時過ぎに行ったのですが、15分ほど並ぶ人気ぶりでした。カウンター席はアクリル板で区切られ、寿司を握る板前さんと客の間は透明のラップで仕切られています。

 

 握りを出すたびに発せられる言葉は「愛知三河の赤貝です」「銚子のキンメです」と、マスクの下から少々低めの声でコロナ対応。

 

 ですが、「いらっしゃい」「どうも」「ありがとうございました」と、全員が客にかける言葉の威勢のよさはやはり築地。新鮮な魚のネタとシャリの美味しい鮨とリーズナブルなお値段に大満足でした。

 

 腹ごなしに重要文化財の勝鬨(かちどき)橋を渡り、隅田川ぞいを下流方向に歩き、2015年に完成した築地大橋を歩いて渡りました。伸びやかな放物線を描くアーチの橋で、頭上に横つなぎ材がありません。土木学会の田中賞を2018年度に受賞した美しい橋です。ゆるやかに水辺に張り出した橋の上の歩道が心地よく、新しい東京のランドマークになるのかもしれません。

 

 築地大橋は環二通りが隅田川を渡る橋梁で、築地市場跡地に環二通りが整備されるそうです。築地市場を一周するように築地市場駅まで戻って1時間弱。

 

 

 新旧の築地を楽しみ、冷たい風が気持ちをシャキッと晴れやかにしてくれる師走おすすめの散歩コースです。もしお茶をしたくなったら、新大橋通りを築地駅方向に歩いて、築地本願寺内のカフェでひと休みはいかがでしょう。築地は大人のそぞろ歩きにぴったりの町です。

 

●築地魚河岸
 営業日は東京都中央卸売市場の開場日に準ずる。開場時間は5時から15時。ただし、5時から9時まではプロの買い出し人用

 

横井弘海(よこいひろみ)
 東京都出身。慶應義塾大学法学部卒業後、テレビ東京パーソナリティ室(現アナウンス室)所属を経てフリー。アナウンサー時代に培った経験を活かし、アスリートや企業人、外交官などのインタビュー、司会、講演、執筆活動を続ける。旅行好きで、訪問国は70カ国以上。著書に『大使夫人』(朝日新聞社)

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