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女子アナ日下千帆の「美女は友達」昼ドラ主演女優、現在はエステサロン経営
芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2020.12.17 16:00 最終更新日:2020.12.17 16:00
女性のキャリアは多種多様。『美女は友達』は、人生を謳歌する女性たちのキャリアインタビューです。
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渋谷区外苑前。絵画館へ続く並木道もすっかり紅葉し、東京もコートが必要な季節となりました。今回ご紹介する美女は、1986年の夏にTBS系列で放送された昼ドラ『恋とオムレツ』に主演した女優の小原レイ(当時の芸名は高山典子)さんです。
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神戸で生まれ育った小原さんは、19歳のある日、新聞で目にした蜷川幸雄氏演出の舞台『タンゴ・冬に終わりに』のオーディションに合格し、泊まる当てもないまま上京。
稽古初日から公演終了までの2カ月間、オーディションで会った共演者のお宅にお世話になり、彼女の家の仕出し弁当店を手伝いながら舞台に通っていました。
この舞台の公演中に受けていたオーディションが、18年間続いたポーラテレビ小説の最終作品『恋とオムレツ』で、見事、ヒロインの友里恵役に抜擢されました。
その後も、映画や連ドラ、2時間ドラマなどに出演されていましたが、常に仕事に追われるプレッシャーや、事務所との方向性の違いで、心身ともに疲れ切ってしまいました。
そんななか、24歳で妊娠。シングルマザーとなり、女優業から離れて、アメリカ西海岸のロサンゼルスに向かいます。
「アメリカに渡った1994年は、1ドル80円台という円高の時代でした。小さな商社に入って、ロスに支店をつくりたいと提案し、アメリカ法人をつくりました。
ところが、弁護士のミスで提出書類に不備があり、ビザが更新されずに3年で帰国せざるを得なくなりました」
仕方なく日本に戻ってきたものの、当時はシングルマザーに対する社会の風当たりは強く、賃貸契約すら断られることが多かったそうです。
1999年、なんとなく日本での居場所のなさを感じていた小原さんは、翌年に開催されるシドニーオリンピックのニュースを見て、直感的にシドニーに行こうと思い立ちました。そして、今度はオーストラリアで、ワインの輸出ビジネスを始めました。
「4カ所のワイナリーと契約し、800ケースを仕入れました。しかし、当時は、ワインと言えばヨーロッパの時代。オーストラリアワインは認知されていなかったため、最初はまったく売れませんでした」
ところが、あるとき、シドニーで中国人がドンペリを買い漁っているという噂を聞き、中国人ソムリエを雇って営業させたところ、800ケースすべてを売り切ることができたそうです。
プライベートでは、2002年にオーストラリア人と結婚しましたが、残念ながら10カ月で離婚してしまいます。その後もオーストラリアでビジネスを展開し、子供の将来のため、5年間かけて市民権を取得しました。
2007年、そんな小原さんに大きな変化が訪れました。
雇っていた中国人ソムリエに会社を乗っ取られ、帰国を余儀なくされたのです。帰国後は、お子さんを実家に預け、外国人タレントのマネジメントの仕事を始めました。日本でのお仕事も軌道に乗り始めた頃、友人の紹介で出会った恋人のビジネスに数千万円ほど投資したのですが、2008年に彼が突然死。
「手元には現金3万円しか残っていなかったので、家のなかのものすべてをネットオークションで売りさばきました。結果、300万円の現金を手にすることができました。ブランドバッグも全部売って、残ったのは洋服1着だけでした」
ジェットコースターのような人生ですが、ドラマクイーンのシナリオは、この先もアップダウンが続きます。
これからどうしようかとカフェで途方に暮れていたところ、1人のアメリカ人男性に声をかけられ、1カ月後には、家賃160万円の彼のマンションで同棲を始めていたというのです。昼ドラでもこのような急展開はありえないでしょう。まさに現実は小説よりも奇なり、ですね。
ところが、ある夏の日、出張を1日早く切り上げて部屋に帰ってみると、3人のロシア人女性が彼とベッドの上にいる場面に遭遇してしまったそうです。
「サプライズのつもりで早く帰ったのですが、ドアを開けたら香水のいい香りがして、たどっていったら見知らぬ美女たちとたわむれる彼を発見しました」
結婚を前提にお付き合いしていましたが、その後も彼の不貞が続き、結局、破談に。
さらに彼女のドラマは続きます。2010年、オランダで寿司工場を経営する友人が、ビジネスを売却したというので、お手伝いに行ったところ、現地で知り合った台湾人男性と意気投合し、2度目の結婚。
しかし、束縛が強く、夫婦喧嘩をすると、彼がすぐに警察に電話をしてしまうなど、文化の違いを克服できず、3年で離婚となりました。
そのような波乱万丈の過去も乗り越え、現在は、港区でエステサロンを経営されています。今後は、これまでの経験を活かし、自立を模索する女性たちの助けになるような活動をされていくそうです。
「私自身がシングルマザーで苦労してきたので、子育てをしながら稼いでいけるように、エステシャンを目指す女性を育てていきたいと考えています」
自らを、自嘲気味にダメンズ好きとおっしゃる小原さんですが、自立している女性の多くは、意外にもダメンズ好きです。ダメンズがいるから、女の人生はドラマチックに展開するのです。これからもハーレクイーン小説のヒロインのように、激しく、しなやかに生きてほしいと思います。
日下千帆(くさかちほ)
1968年、東京都生まれ。1991年、テレビ朝日に入社。アナウンサーとして『ANNニュース』『OH!エルくらぶ』『邦子がタッチ』など報道からバラエティまで全ジャンルの番組を担当。1997年退社し、フリーアナウンサーのほか、企業・大学の研修講師として活躍。東京タクシーセンターで外国人旅客英語接遇研修を担当するほか、supercareer.jpで個人向け講座も