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女子アナ横井弘海の『エンタメ時間』 初日の出は東京タワーで

芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2021.01.01 16:44 最終更新日:2021.01.02 17:31

女子アナ横井弘海の『エンタメ時間』 初日の出は東京タワーで

美しい初日の出

 

 新年あけましておめでとうございます。東京は日本晴れ。皆さんはどんなお正月ですか? 多くの方がこれまでとは違った年末年始をお過ごしかもしれません。

 

 私は大晦日というと、かつての勤務先に近い東京・芝にある増上寺へ初詣に行くのが恒例でしたが、毎年、年の変わる午前0時前後の境内は通勤列車のラッシュアワーのような大混雑。今年はさすがに足が遠のきました。

 

 

 でも、増上寺の後ろにそびえる東京タワーで素敵な新年を迎えました。

 

 実は去年の10月末、東京タワーが創業以来初の試みでクラウドファンディング「東京タワー緊急支援プロジェクト」を立ち上げました。

 

 そのリターン(返礼品)のひとつが、限定250名の2021年元旦「初日の出」メインデッキでの見学だったのです。

 

 東京タワーは日本人のみならず外国人にも人気の観光施設ですが、今般の新型コロナウイルス感染拡大にともない、展望台への来塔客は約80%も減少したそうです。

 

 今後の見通しが見えないなか、塔の維持にはお金がかかりますし、特に観光面で厳しい状況が続いているそうです。今回は支援金をタワーのメインデッキに映し出すハートマーク・西暦表示の製作費、および施設維持管理費として使用するのが目的でした。

 

 スカイツリーができても東京タワーはいつまでも愛着のあるタワーです。季節や行事に合わせてライトアップした東京タワーをスマホで撮影する人、私だけではないですよね。初日の出の見学にも興味があり、話を聞いてすぐに申し込みました。

 

 根強い人気を反映するように、このクラウドファンディングは、1473名から目標額を大幅に上回る4320万570円の支援金が集まりました。

 

 気象庁が公開している「日別天気出現率」を見ると、東京で1月1日が晴れたのは1981年から2010年までの30年間の統計で86.7%! 東京タワーでは過去30年、毎年初日の出を見ることができたそうで、寒さもなんのその、ウキウキしながら早朝の山手線に乗りました。

 

 例年は約2000人で込み合うという東京タワーの初日の出見学ですが、主催者の出血大サービスとも言える250人限定なら密になることはありません。

 

 6時には標高150メートルのデッキに上がり、初日の出が出るという方向のガラスに張りついて、太陽が上がるのを待ちました。

 

 東京の初日の出は6時48分。カメラの先生によれば、日の出の撮影は太陽が顔を出す30分前には空に向かって写真を撮りだすのがコツとか。空の色が変わり、景色が変わるのを感じながら日の出を待つと、確かに気分も盛り上がっていきました。

 

太陽がまぶしい!

 

 驚くほど人気のない元旦の夜明け前。空が白々明けてくると建物の輪郭が見えるようになりましたが、足元に見えた暗い空間は、例年なら初詣客で埋め尽くされる増上寺の境内でした。

 

 時間の経過とともに静かな東京湾の海やレインボーブリッジ、お台場の大観覧車やフジテレビのビル、そして、東京湾の対岸の房総半島が見えてきました。6時半を回るころには羽田空港から飛行機が飛び立つのが見えました。

 

 あらためて、東京は美しい町です。
 そして、6時48分。時間どおりに低い雲の端を赤く染めながら、太陽が一気に顔を出しました。なんと神々しいことでしょう。

 

 地上ではコロナでいろいろなことが変わっています。でも太陽が変わらず昇るのを見て、「大丈夫!」と励まされている気がしました。太陽はさらに遠くにそびえる富士山を染め、都会の高層ビル群を染めていきました。

 

 初日の出の見学の後は、高さ250メートルの展望台(トップデッキ)に上がり、限定わずか10名の贅沢な「元旦茶の湯」に参加して、美味しい和菓子と抹茶をいただきました。これもクラウドファンディングのリターンです。

 

「東京タワーは文化の発信地としての役割を担いたい」と、茶道裏千家准教授の資格をもち、茶の湯の企画監修を務める東京タワーの森勇己さんが話してくれました。

 

 日本の文化を発信するのに総合芸術と言われる茶道がふさわしいと考え、なじみのない方にも気楽に参加できるように、椅子に座って東京の景色をゆったり眺めてお茶とお菓子を楽しむ企画をふだんからおこなっているのだそうです。

 

 富士山を眺め、下界を見下ろしながら抹茶を点てていただけるなんて、新年早々、幸せです。

 

茶席

 

 東京タワーは1958年12月23日に完成しました。その高さは333メートル。地震の多い日本でこれほどのタワーが建つという、その技術の高さは世界の驚異だったそうです。

 

 建設当時はパリのエッフェル塔を超える世界一の高さでした。開業以来すでに60年以上たち、延べ1億8000万人以上の入場者を迎えた東京タワーは、これからも東京のランドマークであってほしいです。

 

 タワーを降りる前には、東京23区で最も高い場所にある伊勢神宮の分祀「タワー大神宮」に今年の無事を祈りました。恋愛成就・合格祈願にご利益があるそうですが、神様はなんでも望みを叶えてくれるでしょう。

 

 どうぞ皆様にとって、今年が幸せいっぱいの年になりますように。

 

タワー大神宮

 

横井弘海(よこいひろみ)
 東京都出身。慶應義塾大学法学部卒業後、テレビ東京パーソナリティ室(現アナウンス室)所属を経てフリー。アナウンサー時代に培った経験を活かし、アスリートや企業人、外交官などのインタビュー、司会、講演、執筆活動を続ける。旅行好きで、訪問国は70カ国以上。著書に『大使夫人』(朝日新聞社)

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