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女子アナ日下千帆の「美女は友達」シリア難民と生きる写真家

芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2021.04.15 16:00 最終更新日:2021.04.15 18:36

女子アナ日下千帆の「美女は友達」シリア難民と生きる写真家

日下アナ(左)と小松さん

 

 今回ご紹介する美女は、シリア難民とともに生きるドキュメンタリーフォトグラファーの小松由佳さんです。

 

 2006年、世界第2位の高峰K2(8611m、パキスタン)に日本人女性として初めて登頂し、植村直己冒険賞を受賞したフォトグラファーとお聞きし、筋肉隆々、日焼けした肌に白い歯がまぶしい女性を勝手に想像しておりました。

 

 

 ところが、待ち合わせ場所に現れた女性は、小柄で色白な秋田美人。とてもK2を制覇したとは思えない華奢な方だったことに驚きました。

 

「子供の頃から山が身近にあり、登ってみたいと思っていました。高校時代、競技登山に打ち込むうちにヒマラヤに憧れるようになり、遠征できる山岳部がある東海大学を選びました」

 

 東海大学の山岳部では、紅一点。もともと女子は入部禁止だったのですが、小松さんは、初の女子部員として、年に200日以上も登山に費やしました。

 

 卒業後は、「今しかできない」登山に打ち込むため、就職せず、登山用品店でアルバイトをしながら、トレーニングを続けていました。

 

「死と隣り合わせになる瞬間を何度も経験してきましたが、怖いとは思いませんでした、その状況をただ感じているだけでした。

 登山から得た教訓は、どんなに高くても、小さな1歩を積み重ねることで、目標に近づいていけること。必ずしも目の前の壁を超える必要はなく、回り道して目的地に到達することもできるのです」

 

 登山を通じて、何かを超越されたようですね。ただその状況を感じているだけ……それができたら私も悩みが半減しそうです。

 

 20代半ばからは厳しい登山を離れ、人間の暮らしを表現したいと、草原や砂漠の遊牧民を撮影するフォトグラファーに転身。各地を旅して周りますが、決して平坦な旅ではないようです。

 

「旅の途中で盗まれる、騙されるという経験を何度もしてきました。2008年、中国からロシアを経由してイスラエルまで向かう際、予算ぎりぎりの60万円で旅をしていたのですが、中国国内の飛行機で、すべてを盗まれてしまいました。

 

 北京の警察に行っても、『空の上でのことは警察の管轄ではない』で済まされました。極貧のまま中東に向かいましたが、イスラエルに着いた頃は、とうとう一文無しになってしまい、日本からの送金で窮地を救ってもらいました」

 

シリアにて(2020年)

 

 2011年のシリア内戦をきっかけに、小松さんのファインダーに写る被写体は、平穏な生活や自由を奪われた難民の姿へと変わっていきました。

 

 砂漠の遊牧民の撮影で出会ったシリア人青年と2013年に結婚。現在は周辺国と日本を行き来しながら、シリア難民の暮らしを伝えています。

 

「シリア内戦から10年。日本では報道されることも少なくなりましたが、平和で穏やかだったかつての暮らしを突如失ったシリア難民の現状を少しでも知っていただきたく、発信しつづけます」

 

 身の危険を顧みず、現地から取材を続ける小松さんの渾身のリポートが、2020年に1冊の本にまとめられました。『人間の土地へ』(集英社インターナショナル)。中東に平和が訪れるよう強く願う気持ちと、日本の平穏な暮らしに対する感謝があふれてくる1冊です。

 

「大変な今だからこそ、動いている世界を現場で見たい」と言い、
この4〜5月もシリア取材を続けている小松さん。頼もしい大和撫子は、シリアの方々の目にどのように映っているのでしょう。現地からの続報をお待ちしております。

 

取材協力・てまりのおうち

 

日下千帆(くさかちほ)

 1968年、東京都生まれ。1991年、テレビ朝日に入社。アナウンサーとして『ANNニュース』『OH!エルくらぶ』『邦子がタッチ』など報道からバラエティまで全ジャンルの番組を担当。1997年退社し、フリーアナウンサーのほか、企業・大学の研修講師として活躍。東京タクシーセンターで外国人旅客英語接遇研修を担当するほか、supercareer.jpで個人向け講座も

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