地井武男 療養中もやっぱり散歩していた

2月に精密検査によって心臓疾患が判明し、健康への懸念から休養を発表した地井武男（70）。彼の代名詞でもあった月〜金放送の朝のミニ旅番組『ちい散歩』（テレビ朝日系）は収録を中断。しばらくはテレビ局も過去の『名場面集』を放送し、復帰へのタイミングをうかがっていたが、5月4日についに放送開始から6年で終了を迎えた。

同番組といえば地井と訪れた先での人々のほのぼのとしたやりとりが人気だが、よく見ると地井はかなり早足なのだという。ロケを目撃した人はこう話す。「ゆっくり歩いているとヤジ馬が集まってきて動けなくなるからだろうね。あの歳だから、ずいぶん大変だったと思うよ」

そんな地井の近況を知ろうと都内の自宅マンションを訪れたところ、ちょうど『ちい散歩』が放送されている午前10時ごろ、ウオーキングウエアに身を包んだ男性が出てきた。

大きなマスクにキャップ姿、おまけに毛染めを落としたらしい頭髪は真っ白だったが、あのシャキシャキ歩く姿は番組の地井そのもの。目には怖いくらいの真剣さがにじみ出ており、復帰に向けた並々ならぬ意欲を感じさせた。

歩調は常にテンポがよく、32歳の記者が一時見失うほどの早さ。散歩の最中に気になると立ち止まるのも番組と同じ。この日は学生の野球に見入っていた。

そんなホンモノの『ちい散歩』の合間に声をかけたのだが、地井は「取材は受けないから。事務所を通して」と言うのみだった。いつか元気に表舞台へ帰ってくる日を願ってやまない。

（週刊FLASH 2012年5月22日号）