●事件当日は熊田も録音を…警察調書には「不倫を問い詰めた結果の口論」と明記
事実を確認すべく、本誌は仕事を終えたX氏を直撃した。
――18日の事件は口論の結果、手が当たっただけだと主張されていると聞きました。
「……すみません、裁判があるので何もお話しできません」
――口論の原因となったのは、熊田さんの不倫疑惑だと聞いています。
「Aさんに相談していたのは事実です。でも、私は子供のことが、いちばん心配なんです。これ以上はお話しできません」
一方の熊田側の言い分はどうなのか。本誌は、5月27日、彼女を直撃した。
――被害届はまだ取り下げていないのでしょうか。
「弁護士の方と話をしていて、何も言えないんです」
――事件の原因に、熊田さんの不倫疑惑があるそうですが。
「そういう話が出ているんですね。そのことについても、なんにも話せないんです」
あらためて、熊田の代理人弁護士に質問状を送ったところ、熊田の「不貞関係なるものは全くの事実無根であり、X氏の単なる邪推に過ぎない」と回答した。
さらに、熊田が暴行事件当日の様子を録音した音声データがあり、そこには「X氏が一方的に熊田を罵倒する内容と、『てめーらなめやがって』『ぶっ殺すぞ』というX氏の脅迫的言辞、それに対して熊田が泣きながら『何でそういうことを言うの』とX氏に対して冷静になるように求める言葉のみ」が録音されていたと主張した。
なお熊田の代理人弁護士によれば、夫婦は5年前にも「X氏が熊田を殴打した」として、警察沙汰になったことがあるという。
さらに、「X氏が熊田に対して(X氏が録った)録音データを突きつけたという事実も、熊田に対して不倫の有無を追求したという事実も(熊田が録った音声データには)記録されておりません」とし、事件当日、熊田が夫から不倫疑惑を追及されたことも否定した。
現在X氏は、裁判に備えて弁護士を選任している。熊田を直撃した翌日、本誌は、X氏の代理人弁護士にも事実を確認した。
「警察で取調べを受けた際にX氏が、『事件当日、熊田さんに不倫を問い詰めた結果、口論になった』と供述したのは事実です。調書にも残されています」
お互いの言動を録音し合うセレブ夫婦――。なぜ、これほどまで関係がこじれてしまったのか。刑事弁護に詳しい市川巧弁護士は、夫婦間のDV問題について次のように話す。
「近年、警察は、女性からDV被害の訴えがあると、まず男性を逮捕する傾向にあります。昔は、話だけ聞いて事件にしないことが多かったようです。しかし、ストーカー絡みの殺人など、重大事件の発生を踏まえ、男女間のトラブルに警察が積極的に介入するべきだという流れになっています。
ただ、それを逆手に取って、被害を受けていないのに、女性が男性からDVを受けたと訴える場合もあり得ます。その場合は『虚偽告訴』として、男性が逆に女性を訴えることもできるでしょう」
あらためて、A氏がX氏の苦境を語る。
「Xさんは、会社経営者とはいえ一般人。これまでも、夫婦2人だけの問題のはずが、SNSなどを通じた熊田さんの一方的な発信で世間に広まることに苦しんでいました。そしていまや、Xさんはまるで極悪人のように扱われています。それでは、あまりにも理不尽だと思い、話をしたんです」
“セレブ夫婦” の本当の姿が、明らかになる日は来るのだろうか。
(週刊FLASH 2021年6月15日号)