これまで、闇営業問題に一石を投じる発言を繰り返してきた村本。M氏やB氏の証言が事実なら、明らかな “言行不一致” だろう。2020年12月24日、大分・別府での独演会に、酩酊して現われた本人を直撃した。
――2018年にタイで開かれた独演会を覚えていますか?
「OK、OK……正直、覚えてない。吉本に聞いてください」
――これは “闇営業” だったという証言があります。
「(店などに)行ったときに『しゃべらせてよ』となることはある。でも、チケット代もドリンク代も、俺じゃなくて店に入るようにしてる。(タイの件も)それだと思う」
――ビザなしの不法就労では。
「不法就労はしてないね。俺の芸人生命に関わるし、ちゃんと調べてください!」
本誌は、コイズミにも電話取材を試みたが、「お答えすることはありません」の一点張りで電話を切られた。吉本興業に確認すると、以下のような回答があった。
「ご指摘のショーは、当社にも事前に報告されており、現地法令に照らしても不法就労にはあたらないものと認識しております。また納税義務に関しては、ショー主催側で必要な源泉税を控除のうえで支払われるべきものとして、問題ないと認識しております」
だが前出のB氏は、こう話す。
「ギャラは現金手渡しで、領収書ももらってません。源泉徴収も処理していませんよ」
タイの法律事情に詳しい青木健悟弁護士が解説する。
「就労ビザと労働許可証の2種類を申請・取得していない外国人が事業所得を得た今回のケースは、タイの『外国人就労法』に照らして、不法就労に該当する可能性が高いです。
また、一回限りのライブでも、タイで得た事業所得については、タイまたは日本に対する納税義務が生じます。現地で売り上げを申告していなければ、脱税とされる可能性もあります」
ある吉本興業関係者が言う。
「村本さんもコイズミさんも、このタイでの独演会について後日、報告せずにおこなったことを、吉本から強く怒られたと聞いています。『もう終わった話』と、本人は思っていたかもしれません」
かつてツイッターで、《おれなら振込詐欺で稼いだ金であろうが自分の芸を売ったなら金は絶対とる。堂々と芸を売ればいい》と豪語した村本。その言葉に、偽りはなかったが――。