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女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」進化するかき氷、並んでも食べたい!

芸能・女子アナ 投稿日:2021.08.06 16:00FLASH編集部

女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」進化するかき氷、並んでも食べたい!

定番イチゴミルクにクリームがかかったショートケーキ風(雪菓)

 

 今年も猛暑ですね。気がつくとかき氷を食べています。去年はかき氷器も買いましたが、ほぼ出番なし。なぜなら、見た目も美味しさも抜群のかき氷が巷にあふれているからです。

 

 かき氷好きで知られる女優・蒼井優さんが紹介する全国かき氷ガイド本『今日もかき氷【進化版】』(マガジンハウス刊)を愛読していますが、全国津々浦々、美味しそうなかき氷があるものだなぁとページを開くたび感心します。

 

 

 そして、優さんのかき氷を食べる笑顔がよい。そういえば、かき氷を食べているときは、みなさん幸せそうな顔をしますね。

 

 そんな幸せを呼ぶ(?)かき氷の名店を訪ねました。

 

■かき氷工房 雪菓

 

 東京・巣鴨、有名なとげぬき地蔵さんの裏にあるかき氷専門店「かき氷工房 雪菓」。30分並ぶのは覚悟。でも、汗を拭き拭き待ちたいかき氷の筆頭です。

 

 かき氷への店のこだわりは、まず天然氷か純氷か、でしょうか。『雪菓』の氷は不思議なくらいフワッとしています。富士山天然氷を使用。富士山の地下水を3週間近くかけてゆっくり凍らせることで、氷が透明で溶けにくく、特別な食感になるのだとか。

 

 いちごミルクに純正クリームをたっぷりかけた「いちごミルクのショートケーキ風」は、氷の中にも練乳と手作りのいちごシロップ、酸っぱい生のいちごが入り、クリームとの相性が絶妙です。

 

 業務用のかき氷機はスワンかハツユキというメーカーが主のようですが、店にはハツユキが2台。削り手さんたちがリズミカルに手動で機械を操ります。途中、手を止めて中にシロップをかけ、また氷を削り、手の掌で氷が丸みを帯びたドーム型になるように丁寧に仕上げる。

 

 かき氷がアートであることを感じる店です。

 

■廚 菓子くろぎ

 

 予約の取れない店で有名な芝大門の日本料理「くろぎ」は、もともと文京区湯島にありました。その店のしつらえを生かした和風カフェ「廚 菓子くろぎ」。夏はほぼかき氷屋です。

 

 夏南瓜や枝豆もあり、メニューは独特。器からあふれるほどシロップがかかり、本物の枝豆がのったかき氷が運ばれていくのが見えました。秋から冬にかけては、栗・芋・カボチャのかき氷も出てくるそう。季節感あふれる完熟マンゴーもあります。

 

 でも、落ち着いた店の雰囲気に合わせて、私は自家製のぜんざいと練乳で作る「かき氷 富士山」、友人は「黒ごまのかき氷」を頼みました。

 

 くろぎの氷は純氷。天然氷より透明な氷を72時間かけて作ります。かき氷機はやはりハツユキ。自動でシャッシャッと心地よい音を立てて氷を削っていました。

 

 陶器に盛られた氷には、こめかみにツーンとくる冷たさが全然ありません。「練乳は自家製です。氷にかけると富士山に雪が積もった風景になります」と笑顔の説明あり。ほどよい冷たさのボリューミーな氷を、気が付けば完食していました。

 

■虎屋菓寮

 

 港区・赤坂、青山通りに面した和菓子の老舗、虎屋の「虎屋菓寮」でも夏はかき氷がメニューに載ります。御所の緑を見下ろす、なんとも優雅なカフェ。

 

 席が空くのを待つ時間、書架に置かれた虎屋文庫『和菓子を愛した人たち』(山川出版社刊)に、「石川啄木とかき氷―壮大なる言い分」という章を見つけました。

 

 夏の暑さをやわらげるために冬の氷を食べるのは「自然に対する反逆」、砂糖やレモン、蜜柑などで味をつけるとは「人間の暴状も亦極まれり」と啄木は言いたい放題。その一方、日記にたびたび氷を食べたことが記されていたという人間らしい方でした。

 

 肝心のかき氷は「宇治金時」。小倉餡の上に氷、宇治抹茶と和三盆糖で作った濃厚な抹茶蜜をかけた定番。氷は冷たい純氷で少し堅め。ねっとりしたあんこの期待を裏切らない美味しさと、なにより、溶けた氷が冷たいお抹茶のようになり、最後まで楽しませてくれる驚きがありました。

 

 ところで、かき氷の名店は全国にあります。この夏出逢った2店ご紹介しましょう。

 

■八百屋のParlor Horita 205(金沢)

 

 老舗の八百屋「堀他」がJR金沢駅の金沢百番街Rintoにオープンした『八百屋のParlor Horita 205』。

 

 江戸時代、前田藩は徳川幕府に最高の献上物として、氷室で作った氷を届けました。そんな歴史ある金沢にはかき氷屋が多くあります。氷はたいてい地元クラモト氷業の純氷。透明で溶けにくい純氷を全米に本格輸出しようとしている氷屋さんです。

 

 Horita205のかき氷の氷もクラモトさんから。半分に切ったパイナップルの中身をくりぬき、そこに完熟した実と氷、フワフワの2種類のクリームがのったかき氷は、キンキンに冷たくない優しい味。最後はクリームパインジュースとして飲み干したくなる美味しさでした。

 

■かき氷研究所(大阪)

 

 そして、予約していても、開店を心待ちにした客が列をなすのが大阪市西区新町の『かき氷研究所』です。進化系かき氷を代表するような食事系かき氷の『アモーレイタリアン氷』。

 

 その構成たるや、フレッシュアメーラトマト→濃厚マスカルポーネ→ヒマラヤピンクソルト→有機栽培オリーブオイル→アメーラトマトシロップ→スッキリ爽やかレモンシロップ→チーズケーキ→リッチミルクエスプーマ→珈琲ショコラシロップという気合の入れようです。

 

 3層構造で、前菜のカプレーゼから食後の珈琲までのコースを楽しめるようなかき氷。「組み合わせが想像つかないのに、食べてみるとものすごくマッチしているとお客様に言われます」と吉本香菜店長は話します。そのチャレンジングな心意気を味わうためにも訪れたい店です。

 

 今年食べ歩きしたかき氷店の一部をご紹介しました。ほかにも、日光の天然氷と香ばしいほうじ茶で作った人形町の「森乃園」や有名な千駄木の「ひみつ堂」など、バラエティーに富んだかき氷の世界はまだまだ進化を続けそうです。

 

■甘味処 みつばち

 

 でも、ホッと息がつきたいとき、私は昔からなじみの文京区湯島の「甘味処 みつばち」の氷あずきに元祖・小倉アイスを添えた氷が食べたくなります。

 

 氷業から始まった店なので、氷あずきは自慢です。弾力ある白玉と芯までしっかり蜜を浸透させて作る鹿の子の小豆は北海道産大納言。この鹿の子は一粒一粒独立していて、なにもシロップをかけなくても十分、氷とよく合います。

 

 かき氷は今や1000円以上が当たり前の高級スイーツですが、これで780円。「ここの鹿の子でないとと仰るお客様がいらっしゃいます。懐かしい美味しさをこの変わりゆく時代に新鮮な心で美味しさを感じていただけたら」という店主の控えめな言葉に、暑さも和らぎます。

 

 さて、皆さんのとっておきはどんなかき氷ですか?

 

横井弘海(よこいひろみ)
東京都出身。慶應義塾大学法学部卒業後、テレビ東京パーソナリティ室(現アナウンス室)所属を経てフリー。アナウンサー時代に培った経験を活かし、アスリートや企業人、外交官などのインタビュー、司会、講演、執筆活動を続ける。旅行好きで、訪問国は70カ国以上。著書に『大使夫人』(朝日新聞社)

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