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生保業界と戦ったFP、ミュージカルの伝道師になる/女子アナ日下千帆の「美女は友達」

芸能・女子アナ 投稿日:2021.10.14 16:00FLASH編集部

生保業界と戦ったFP、ミュージカルの伝道師になる/女子アナ日下千帆の「美女は友達」

日下アナ(左)と古鉄さん

 

 今回紹介する美女は、テレビや雑誌・新聞等でお金に関する情報を発信しているファイナンシャル・プランナー(FP)の古鉄恵美子さん。2020年3月、古鉄さんは、「ミュージカルの伝道師」として幅広い活動をすべく、会社を設立されました。

 

 島根県出身の古鉄さんは、日本舞踊で3歳のときに初舞台を経験。15歳からクラシックギターを習い始め、高校3年のときは、特急で往復7時間かけてレッスンに通っていました。

 

 

 上智大学文学部に進学したのも、東京に師事したいクラシックギタリストがいたから。でも、その人は古鉄さんの入学前にスペインへ留学してしまいました。

 

 師匠がいなくなったこともあり、入学してからは演劇に関心が移ります。夜は俳優養成所に通い、テレビドラマにも出演しました。そのまま女優になるつもりでしたが、大学4年生のときに体調を崩して入院。このとき女優をあきらめたのが、人生で最初の挫折でした。

 

 卒業後は、出版社でアルバイトしたり、派遣社員として金融機関で働きます。

 

 高校生のときから株式投資をしていた古鉄さんは、派遣先の証券会社の部長と株の話をしたのがきっかけで、株式トレーダーとして入社しないかオファーされました。同じころ、「アメリカではFPという職業があり、これから日本でも有望だろうから、そっちを目指したら?」と知人からアドバイスが。

 

 当時、日本ではFPという職業はほとんど知られていませんでした。そこで、古鉄さんはFPを目指し、派遣先を金融機関の資金運用部門に限定して働きました。

 

「ちょうどタイミングよく見つけたのが、日本FP協会の事務職員の募集です。なにか足がかりができるかと応募し、面接でFP志望だと話したら、日本初の独立系FP会社を紹介されたんです。入社して2カ月めから、雑誌や新聞などにマネー関連の記事を執筆していました」

 

 入社から4年経ったころ、会社の業績が悪化したため、古鉄さんはフリーに。それからは新聞や雑誌だけでなく、テレビでも大活躍を始めます。

 

 1997年、週イチで出演していた『はなまるマーケット』(TBS系)で、民放ではタブー視されていた生命保険の見直しについて取りあげました。

 

 生命保険を見直すということは、たいていの場合、減額や解約をともないます。生保会社は、メディアにとって大きなスポンサーだけに、そこに触れたFPは仕事が来なくなると言われていたそうです。

 

「私が国内生保業界につぶされるか、業界を変えるきっかけとなるか、そのどちらかだと腹をくくって引き受けました」

 

 古鉄さんのコーナーが始まると、局の視聴者センターには、国内生保の営業職員から抗議電話が殺到。自宅には、3カ月間も無言電話が続きました。

 

「コーナーを担当した期間は、駅のホームでは端を歩かないように気をつけていたほどです。視聴者からの反響は大きかったのですが、当時、書いていたマネー誌の連載は、突然、打ち切りを言い渡されました」

 

 そして、コーナー終了の1カ月後、戦後初の生命保険会社の経営破綻が起きたのです。まもなく緊急出版された『かしこい生命保険の選び方』は初の著書でしたが、「この本に救われた」という読者が多く、ベストセラーとなりました。

 

 この本をきっかけに古鉄さんはブレイクしました。

 

 最近では、旅行会社が破綻した事件で、被害者の救済に尽力されています。

 

「旅行会社が破綻しても補償制度があるのですが、被害額があまりにも大きかったため、当初は旅行代金の1.2%しか返金されないことになっていました。

 

 そこで、クレジットカード利用者がカード会社から返金を受ければ、その方々が補償対象から外れ、そのぶんが現金払いの被害者の返金に回ると考え、新聞連載で、お金を取り戻す武器となる『情報』と『知識』を与えました。

 

 最初は被害者を門前払いしていたカード会社も、最終的に60億円の全額返金に応じました。結果、現金払いの方々への返金も3.5%まで引き上げることができました」

 

 このようにFPとして大活躍している古鉄さんが、「ミュージカルの伝道師」となったのは、大好きな舞台の魅力を、一人でも多くの人に知ってほしいからだそうです。

 

「20代のとき、ロンドンで観たミュージカル『レ・ミゼラブル』で、魂が震える体験をしました。何十年経っても、心が震えた感動は忘れない。一人でも多くの人にそんな体験をしてほしいんです。

 

 個人でできることは、せいぜい観劇会の開催くらいですが、法人ならもっと幅広い伝道活動ができると考え、昨年、会社を設立しました。

 

 社名の『プルミエール』とは、ミュージカルなどの『公演初日』という意味。初日の開演5分前のワクワク感を一人でも多くの人に知ってほしい」

 

 今春、演者2人とピアノ1台で上演できるミュージカルを観たことがきっかけで、「演者2人で上演できるようなミュージカルを買って、これまで上演されたことがないような地方で主催すること」が、伝道活動の目標になりました。

 

「私がミュージカルや演劇が好きになったきっかけは、劇団四季の地方公演でした。私はそういう機会を与えてもらったから、今度はその機会を私が作りたい」と言う古鉄さん。「ミュージカルの伝道師」とは、夢と感動を届けてくれる素敵なお仕事ですね。

 

■やりたいことをやるための3カ条

(1)強く願って行動すれば、想いは叶う
(2)できるかできないかではなく、やるかやらないかで考える。やると決めたら、どうしたらできるかを考える
(3)人生の岐路に立ったら面白そうな方を選ぶ

 

日下千帆(くさかちほ)

 

1968年、東京都生まれ。1991年、テレビ朝日に入社。アナウンサーとして『ANNニュース』『OH!エルくらぶ』『邦子がタッチ』など報道からバラエティまで全ジャンルの番組を担当。1997年退社し、フリーアナウンサーのほか、企業・大学の研修講師として活躍。東京タクシーセンターで外国人旅客英語接遇研修を担当するほか、supercareer.jpで個人向け講座も

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