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ダンスの今を知る、世界唯一のプロリーグ「D.LEAGUE」興奮にもらい泣き /女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」

芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2021.11.19 16:00 最終更新日:2021.11.20 13:53

ダンスの今を知る、世界唯一のプロリーグ「D.LEAGUE」興奮にもらい泣き /女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」

第1ラウンドの結果発表

 

 みなさん、D.LEAGUEをご存じですか? 日本初で、世界でも唯一のダンスのプロリーグです。

 

 私は踊れませんし、ストリート・カルチャーもよく知りませんが、ダンスを見るのは大好き! 11月14日、東京・有明のガーデンシアターで開催された「第一生命 D.LEAGUE21-22 REGULAR SEASON」の開幕戦を見てきました。これが興奮冷めやらぬ戦いで、「こういうリーグができたのか」と、いたく感動しました。

 

 

 ダンスのDリーグは、プロ野球やサッカーのJリーグ、バスケットのBリーグなどと同じ形で、シーズンでチャンピオンを争うという画期的なもの。2020年8月12日、チーフクリエイティブアドバイザー・EXILE HIRO氏らによって発足宣言されました。そして、有明アリーナを舞台に開幕にこぎつけたのは、新型コロナ禍の嵐が吹き荒れていた今年1月10日。完全無観客でした。

 

 2シーズン目の開幕は、コロナ対策を万全にしながら、初めて観客を入れてのラウンドとなりました。応援も立ち上がることも許されず、座ったままでしたが、やはり舞台に観客は必要です。不思議と会場に熱気が充満していたのは、Dリーガー(ダンサー)、ファン、関係者みんなにとって待ちに待った特別なダンスバトルだったからでしょう。踊り終えて、感極まって涙するDリーガーが何人もいて、それを見て、またもらい泣きする人がいて、という会場でした。

 

 今季、参画しているのは有名企業11社。各チームにディレクターと呼ばれる監督がおり、チームとプロ契約しているDリーガー、毎回8名が制限時間2分から2分15秒のなか、バラエティに富んだダンススタイルでパフォーマンスを披露していきます。使用する曲も各チームオリジナルです。

 

 リーグのルールを簡単に説明しておきますと、来年5月18日までリーグ制でレギュラーシーズン12ラウンドを闘い、その後、勝ち点上位4チームとジャッジ・ポイント1位のチーム、オーディエンス・ポイント1位のチームを加えた計6チームがチャンピオンシップに進出し、トーナメント方式で争います。

 

 チャンピオンシップの決勝まで進むと、6カ月で15の作品と音楽を作り、パフォーマンスすることになりますから、かなり過酷な戦いです。その一方、オリジナル曲は著作権を持てますから、国内外に配信して、新たなファンを開拓することもできる、意欲的な試みでもあります。

 

 ジャッジはダンサー審査員と文化人審査員の計8名によるジャッジ・ポイントと、観客が専用アプリで「いいね」を押して参加する「オーディエンス・ポイント」の合計得点で順位を決める方式。オーディエンス・ポイントは「ダンスでは人気もバロメーターのひとつ。それを“価値化”する」チャレンジだと言います。

 

 審査項目は、スキル、クリエイション、コレオグラフ、スタイル、エナジー、表現力、完成度で構成されます。ダンスは音楽も映像もファッションも内包しながら体で表現する世界。フィギュア・スケートなどの採点競技を考えてみれば納得です。

 

 日本では2011年に中学校の学習指導要領でダンスが必須科目となりました。D.LEAGUEの選手名鑑を見ると、多くの選手が子供の頃にダンスに出合い、それぞれが、さまざまなスタイルのダンスに夢中になって、国内外で研鑽を積み、この晴れ舞台に出てきたことがわかります。

 

 ダンスの競技人口は10代、20代を中心に600万人。サッカーの750万人、野球の730万人、バスケットボールは570万人と言われますから、若者にとって、とても親しみあるスポーツに成長しています。

 

 東京オリンピックで注目を集めたスケートボードなどのアーバンスポーツは、純粋にカッコよかったですね。2024年パリ五輪ではいよいよブレイキン(ブレイクダンス)が正式種目に採用され、ダンスに対する関心がさらに上昇することでしょう。

 

 DリーグのCOO神田勘太朗氏は熱く語ります。

 

「日本ハムの新庄剛志監督を見てください。彼は何度でも復活できる。そして、野球をまた盛り上げています。それは野球が日本中で人気があることも大きいと思うのです。ダンスの業界に彼のようなスターはいません。もっとダンスが多くの人に影響力をもつようになってほしい。5年後にはDリーグを事業として成功させ、アジアや世界でもプロ化してリーグを作る。2030年にはダンスのワールドカップを開催したいです」

 

 神田氏は、世界最大級のソロのダンスバトルイベント「ダンスアライブシリーズ」を立ち上げ、今や両国国技館で毎年決勝が開催されるようになるまで育てた立役者。「ダンスがある人生」を合言葉に、ダンスのすそ野をもっと広げたいという情熱でDリーグを育てようとしています。その情熱を、あなたも会場で感じてみてください。

 

横井弘海(よこいひろみ)

 

東京都出身。慶應義塾大学法学部卒業後、テレビ東京パーソナリティ室(現アナウンス室)所属を経てフリー。アナウンサー時代に培った経験を活かし、アスリートや企業人、外交官などのインタビュー、司会、講演、執筆活動を続ける。旅行好きで、訪問国は70カ国以上。著書に『大使夫人』(朝日新聞社)

 

写真(c)D.LEAGUE21-22

 

( SmartFLASH )

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