芸能・女子アナ
いつでも “ラジオする” 時代を作りたい…配信者を10万人に増やした女性社長の手腕/女子アナ日下千帆の「美女は友達」
芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2022.01.13 16:00 最終更新日:2022.01.13 16:00
「ラジオという言葉のイメージを変えたいのです。ラジオ局だけができることではなく、誰でもできるものに。アプリを使ってしゃべることを “ラジオする” というように、友達と遊ぶ感覚で使えるようにしたいのです」
高校時代から大好きだったラジオへの愛を語るのは、Radiotalk代表の井上佳央里さんです。ラジオの話をする井上さんからは、マシンガンのような速さで言葉が飛び出します。
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「高校生のときに、爆笑問題さんのラジオを知って、エンタメを作る側になりたいと思いました。セットなど大がかりな準備が必要なテレビとは違い、しゃべりだけで成り立つラジオの新鮮さに気がついたのです」
日本大学芸術学部放送学科時代も、実習のラジオ制作でディレクターを務め、番組制作のおもしろさや難しさと向き合っていました。
2011年3月11日、就活の面接中に東日本大震災の揺れを体験。採用自体をやめる企業が多いなか、震災の翌日から採用活動を再開させたエキサイト株式会社に内定しました。
「すぐに世の中につながれるインターネットの便利さを実感し、入社を決めました。新人の頃は、レシピ投稿サイトの手芸版のようなサイトを運営していました。『一般の方が誰でも投稿して楽しめる仕組み』は、ラジオのリスナーが番組にメールするのと同じで、こんなに面白いのだから、もっと何かできるはずだと考えていました」
そのような折り、2017年頃に発売されたアマゾンやグーグルのスマートスピーカーを見て、ゲームチェンジが起きると確信したそうです。
「家にスピーカーがあれば、聞くことは当たり前になり、音声だけのコミュニケーションや情報収集ができるようになると思いました。言葉を打ち込んでブログを投稿するより、しゃべったことをそのまま聞けるようになれば、手間も省け、感情の温かみも伝わります」
そして、ついに高校生の頃から温めていた夢を実現するときが訪れました。2017年8月、社内ベンチャー制度を通して、音声配信アプリ「ラジオトーク」がリリースされたのです。
「リリース時に100人の配信者を集めたのですが、最初は、友達に頼んでも断られることもありました。そこで、母校の日芸を訪れ、学生たちに売り込みました。何年かしたらリスナーがついて楽しい未来が来るよと説明すると、授業の制作実習で配信する学生もでてきました」
2019年3月、新会社ラジオトークを設立し、代表取締役に就任します。
「一般消費者向けのサービスを作れば、数年はマイナスを掘りますが、その後に大きな成長を描くことができます。その最初の資金力をつけるため、外部資本を入れることになりました。人気が出て評価された配信者が、実際にMBSラジオでしゃべれる機会も作っています」
現在、配信者は約10万人、リスナー数は100万人を超えるまで成長しました。井上さん自身も、“カオリン” というキャラクターで配信されているそうです。
「新しい人格を作って配信するのは楽しいですよ。収益を上げたいなら、毎日1時間、最低2カ月配信を続けるといいです。これからは、有名なラジオパーソナリティやポッドキャスターだけでなく、話すのが上手なエンターテイナーが稼げるのを当たり前にしていきたいです」
■やり切るための3カ条
(1)人前で目標を宣言する。音声などできるだけ形に残し、振り返るようにする
(2)落ち込まない。落ち込む暇があれば集中できていない証拠だと捉える
(3)目標への「好き」を確認する。苦心の比率を下げ、達成に向けて純粋に楽しむ時間を作る
●日下千帆(くさかちほ)
1968年、東京都生まれ。1991年、テレビ朝日に入社。アナウンサーとして『ANNニュース』『OH!エルくらぶ』『邦子がタッチ』など報道からバラエティまで全ジャンルの番組を担当。1997年退社し、フリーアナウンサーのほか、企業・大学の研修講師として活躍。東京タクシーセンターで外国人旅客英語接遇研修を担当するほか、supercareer.jpで個人向け講座も
( SmartFLASH )