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日本一のチンドン屋、世界に “色” をつけるのが使命/女子アナ日下千帆の「美女は友達」

芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2022.02.17 16:00 最終更新日:2022.02.17 21:32

日本一のチンドン屋、世界に “色” をつけるのが使命/女子アナ日下千帆の「美女は友達」

永田さん(左)と日下アナ

 

 まだしばらくは、ダウンコートが脱げない気温の日が続きそうですが、ファッションビルにはパステルカラーの春物が並ぶ季節になりました。

 

 今回ご紹介する美女は、スタートの春を賑やかに応援してくれるチンドン芸能社代表の永田美香さんです。

 

 

 この日は、チンドン芸能社のご近所にある元三島神社にお邪魔しました。

 

 華やかな衣装の美香さんが太鼓を持つと、昭和にタイムスリップしたかのような懐かしさがこみ上げてきました。豪快な笑顔は周囲の空気を一瞬にして明るく変えてくれます。

 

 演奏や口上が始まらずとも世界をカラーに変える、これこそがチンドン屋さんに求められる資質なのだと納得させられました。

 

 青森県八戸出身。小学校の頃から姉、弟と3兄弟がそろってブラスバンドに所属し、体の大きな美香さんはユーフォニュームを担当していたそうです。

 

 高校時代、活発な永田さんは部活禁止の進学校で、友人と演劇部を立ち上げたのですが、演劇にのめりこんだ結果、大学受験を断念。卒業後は、デザイン会社で働きながら市民劇団に参加します。

 

 22才のときに、「東京で働いたら?」というご両親のアドバイスに従い上京。高円寺の建設会社に就職しますが、デザインの仕事に憧れていたため、練馬のデザイン会社に転職。『ぴあ』の増刊号のデザインや版下を作る仕事を担当していました。

 

「ある日、飲み屋でチンドン屋に出会い、チラシ撒きを手伝うことになったのです。青森では見たことがなかったので、初めて見たときは、菊人形みたいで面白いと思いました。

 

 注目されて、喜んでもらえることが楽しかった。しかも、お金ももらえるなんて。その1週間後には、チンドン屋になりたいと社長に相談して辞表を出していました。大笑いされましたが、なぜか引き止められませんでした(笑)」

 

レンジャーショーをやっていた頃

 

 ときにはレンジャーショーや実演販売のアルバイトをすることもありましたが、転職当初はバブル期後半だったため、順調に仕事が入っていたそうです。

 

「仕事が決まると嬉しいのですが、お客様の期待に応えられるのかと、直前は不安でいっぱいになることもあります。親方からは、『あなたの娘です』と、お客の懐に飛び込めるチンドン屋になれと教えられました」

 

 25才で下谷二代目瀧廼家五朗八親方に弟子入りしてから、コンクールに出場するようになりました。これまで4度の最優秀賞、3度の準優勝と日本一の記録を更新し続けています。今年の4月にも、富山県で開催される全日本チンドンコンクールに出場予定だそうです。

 

「コンクールへの出場は、毎回大きなプレッシャーですが、今年はコロナで2年ぶりの開催なので、お客様の気持ちがぱっと晴れ、心に花が咲くような演技ができるよう頑張ります。お客様にもっともっと喜んでいただきたいなと思うのです」

 

五朗八親方と

 

 親方の他界後は、大田区のチンドンみどりや村杉進親方に師事。

 

「寒いときには、あたたかくなる音、熱いときには涼しくなる音を出せと言われていました。親方が通るだけで、閑散とした商店街が一気に色づいていく。めでたい空気を作れる方でした。親方たちが作ってきたイメージを若手にそのまま教えていきたいです」

 

 チンドン芸能社のHPを拝見すると、楽器を手にする若い美女の姿も見られます。

 

「うちには若手が8人おります。近くには芸大や音大があるので、近所の居酒屋のマスターが、学生のお客さんをスカウトしてくれるのです。でも、演奏がうまいのとチンドン屋としてお客様の心をつかむのはまた別の話なのですよ」

 

 37才から、この仕事一本で来た永田さんは、プロとしてクオリティを追求し続ける努力を惜しみません。現在は、旦那様とともにチンドン芸能社の共同代表を務めていらっしゃいます。

 

「2019年には、スペイン、イタリアと、海外のフェスティバルにも出演しました。海外のお客様はノリがよく、演奏に合わせて踊りだす方もいらっしゃいました」

 

 コロナ前までは年に250本、洗濯が間に合わないほどの仕事をこなしてきたそうです。まん防(まん延防止等重点措置)が明ける頃には、春の足音とともに、近くの商店街でも、おめでたいチンドン太鼓が聞こえてくるかもしれません。

 

■居場所を見つけるための3カ条

(1)尊敬できる人を見つける
(2)無心にまねる
(3)とにかく続ける

 

日下千帆(くさかちほ)

 1968年、東京都生まれ。1991年、テレビ朝日に入社。アナウンサーとして『ANNニュース』『OH!エルくらぶ』『邦子がタッチ』など報道からバラエティまで全ジャンルの番組を担当。1997年退社し、フリーアナウンサーのほか、企業・大学の研修講師として活躍。東京タクシーセンターで外国人旅客英語接遇研修を担当するほか、supercareer.jpで個人向け講座も

 

取材協力/元三島神社

 

( SmartFLASH )

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