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甘酸っぱくて美味しい!都内でこだわりのイチゴ狩り/女子アナ横井弘海の『エンタメ時間』

芸能・女子アナ 投稿日:2022.02.25 16:00FLASH編集部

甘酸っぱくて美味しい!都内でこだわりのイチゴ狩り/女子アナ横井弘海の『エンタメ時間』

 

 イチゴの季節です。早春のイチゴは甘酸っぱい美味しさが際立つ気がします。

 

 あちこちのストロベリーフェアに惹かれ、日帰りイチゴ狩りツアーのパンフレットもつい集めてしまいます。日本人が大好きなイチゴ。その消費量は世界一です。

 

 11月後半から6月初旬くらいまで市場に出回りますが、ツアーは3月いっぱいまでが最盛期で、収穫量で日本一の栃木県、千葉県、山梨県など各地で楽しめます。

 

 

 ところで、日本初のイチゴ品種が生まれたのは、なんと東京です。場所は新宿御苑。農作物や園芸植物の栽培試験場として、海外からさまざまな樹木や野菜、果樹を導入し、栽培研究がおこなわれた「内藤新宿試験場」。当時は「新宿植物御苑」と名づけられた皇室御料地でした。

 

 明治31年(1898年)、新宿御苑の農学博士・福羽逸人(ふくばはやと)が、フランスの「ゼネラル・シャンジー」というイチゴ品種から国産イチゴ第1号となる「福羽苺」を作り出すことに成功。「あまおう」「とよのか」「とちおとめ」など誰もが知っているイチゴ品種のルーツとなりました。

 

 当時はとても貴重で、「御料イチゴ」と呼ばれ、皇室専用でした。もちろん門外不出で、一般に栽培が許可されるまで20年かかったそうです。

 

 東京でイチゴが生まれたならば、東京にイチゴ狩りができる農園があっても不思議ではありません。

 

 ネットで見つかったのは6カ所。どこもアクセス抜群で、手軽にイチゴ狩りを楽しめます。高設栽培といって、高い位置に苗を植え、腰をかがめなくても摘めます。

 

 さらに各農園で工夫を凝らし、あえて土に植える土耕栽培を加えたり、イチゴを見ながら食事できるレストランを併設したり、こだわりもストーリーもさまざまです。

 

■分倍河原で楽しめるイチゴ狩り

 

 そのひとつ、京王線で新宿から30分の分倍河原にある「府中いちご狩り園」に出かけました。早いと5分で予約が埋まる人気の園ですが、併設しているカフェはいつでも利用可能。完熟イチゴで作ったパフェが美味しそうで、つい足が向いてしまいました。

 

 関喜良さん・敏孝さん親子が経営する同園は、900坪に2万株のイチゴを栽培。お父さまは銀行のシステムエンジニアから転身されました。関さんは、将来、家を継ぐことを考えて農業大学に進み、「太陽光の植物工場」の研究をしたそうです。大学ではトマトの生育が専門でしたが、「イチゴのほうが楽しい」と笑います。

 

 よつぼし、ゆめのかを栽培していますが、「質のいいものを作りたい」との想いから、手間がかかっても農薬などは天然由来にこだわります。イチゴの棚を2段にして、下段は小さな子が採りやすいようにしたり、苗と苗の幅を広く取り、車いすの人でも楽しめるようにしたり、誰もが楽しめる配慮に感心。

 

「苗植え体験をLINEで募集したら100人も来てくれました。みなさん、きれいに植えてくれました」と感謝を示す関さん。2週間に一度は来るというリピーターもいるそうです。

 

「あちこちおいしいものを食べ歩くのが好きで、カフェの責任者となりました。完熟イチゴを使ってメニューを出しています。味とコスパで勝負。将来はスイーツ、ケーキ屋としても出店したいです」と、将来を語る関さん。

 

「よく買いに来ます」という地元の奥さまが、開店を待って、朝採れイチゴのパックを大量に買っていきました。カフェは平日にもかかわらず、開店と同時に満席。

 

 パティシエさんが一つ一つ丁寧に作るスイーツを、みなさん、ゆったりと待っていました。親子連れはお待ちかねのストロベリーパフェを前に、「ぜいたくだね」「おいしいね」と笑顔。私も平日限定のいちごブリュレパフェを堪能しました。

 

■世田谷でもイチゴ狩りが可能

 

「世田谷いちご熟」もこだわりの農園です。そもそも東急大井町線・上野毛駅から徒歩で行けるという立地に驚き! まわりには高級住宅街もありますが、「この小さな畑で自分は一生食べていくんだ、やりたいことをやっていくんだ」と、農園主の廣田隆一さんは静かに語ります。小さな畑と言いますが、面積は7アールです。

 

「自分が住んでいる町でイチゴ狩りができたら面白そうだな」と思って始めた廣田さんは、大学は法学部。ほぼ独学で、イチゴ狩りに特化した農園を始めました。

 

 ビニールハウスや小屋、排水設備以外は自分で作ってしまったそう。地面の整地も高設ベンチの組み立ても、のぼりで使っているキャラクターやハウス内を飾る大型の抽象画もすべて自作。夏は太陽熱で土壌を消毒し、9月に苗を植え、イチゴ狩りに備えます。今年で9年めになりました。

 

 作業で肩と腰を痛めたこともあり、からだのケアは欠かせないと言う廣田さん。一方、年々、栽培の理解が深まり、病気や虫害が減り、品質が向上しました。お客さまからの反応もよくなっていることに手ごたえを感じています。

 

 農園に伺った日は雨でしたが、傘をさした小さな子連れファミリーが何組も開園を待っていました。「イチゴ狩りって、子供に経験させたいですよね」と思わず声をかけました。

 

「農園そのものが大きな一つの作品で、イチゴ狩りはアート体験」というテーマを持ち、お客さまのお腹だけでなく、心も満たしていきたいと話す廣田さん。

 

 イチゴはあきひめ、紅ほっぺ、よつぼしを栽培しており、摘み取ったイチゴは30分食べ放題。とてもフレッシュです。農園では、ただイチゴを食べるだけでなく、採り立てイチゴをチョコレートフォンデュにしたり、イチゴ大福を作って頬ばったりできます。

 

 農家さんが丹精込めて作ったこだわりイチゴ。完熟した1粒1粒を自分で摘んで頬ばることができる、至福の時です。

 

横井弘海(よこいひろみ)

東京都出身。慶應義塾大学法学部卒業後、テレビ東京パーソナリティ室(現アナウンス室)所属を経てフリー。アナウンサー時代に培った経験を活かし、アスリートや企業人、外交官などのインタビュー、司会、講演、執筆活動を続ける。旅行好きで、訪問国は70カ国以上。著書に『大使夫人』(朝日新聞社)

 

( SmartFLASH )

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