■鬼の三村も泣いた初代・大江麻理子
入社6年目の大江アナ(当時)は第1弾となる正月特番から参加。大江アナが歌うテレサ・テンの『つぐない』は伝説となっている。ニューヨーク支局へ転勤になるまで6年間務め、番組の礎を築いた。
「歴代、みんな泣かせてきたんですけど、唯一、大江だけは泣かなかった。ニューヨークのカフェで視聴者の皆さんにお別れの挨拶をしたときも、いつもどおり平然としていて、キャスターらしい感じでバチッと終わったんです。
『とれ高OK』が出たあと、さまぁ~ずの2人が大江と握手をすると、大江が泣きだしたんです。その姿を見て、鬼といわれる三村さんも含めて、ほぼ全スタッフが泣きました」
■覚醒した愛されキャラ2代目・狩野恵里
大江アナの後任に選ばれたのは入社4年目、報道畑出身の狩野アナ。得意のピアノを弾き、けっしてうまくないのに堂々とカメラの前で歌声を披露するメンタルの強さが光った。ストレートな歌詞が魅力的なオリジナル曲も人気を集めた。
「バラエティはほぼ初心者のような感じでしたが、回を重ねるごとに覚醒していって、キャラクターが解放されていきました。みんなの愛されキャラだったので、最後はハワイに連れて行ってやりたいというさまぁ~ずの意見もあって実現しました。最終日、狩野はロケ前、ロケ中、ロケ終わりも、ずーっと泣いていました」
■はての浜に帰した3代目・福田典子
テレ東へ中途入社してから2カ月後にアシスタントに抜擢されたのが福田アナ。クラシックバレエのY字バランスを披露したり、外国人と英語で会話するなど個性を発揮した。
「沖縄の久米島には『はての浜』という日本一水がきれいといわれるビーチがあると聞いたので、福田のデビューは久米島になりました。『はての浜』でさまぁ~ずと出会ったので、卒業回は『はての浜』に帰すというストーリーになったんです」
卒業発表から卒業まで計6回放送され、福田アナはすべての回で涙を流していた――。
※『モヤさま』火曜夜11時6分~
写真・木村哲夫、(c)テレビ東京