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女性初のCMディレクター、映画監督と大学教授の2足のわらじ/女子アナ日下千帆の「美女は友達」

芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2022.05.26 16:00 最終更新日:2022.05.26 16:00

女性初のCMディレクター、映画監督と大学教授の2足のわらじ/女子アナ日下千帆の「美女は友達」

日下アナ(左)と松浦さん

 

 今回ご紹介する美女は、女性初のCMプランナーから映画監督となった松浦雅子さんです。現在は、都内女子大学の教授でもいらっしゃいます。

 

 石川県金沢市出身。中学2年のときに映画館で見た『ある愛の詩』(1970年公開のアメリカ映画)を見て激しい感動を覚え、その頃から映画関係の仕事を目指すようになりました。

 

「2本立てだったのに、号泣しながら1日に3回も見たのです。家に帰って、その感動を忘れないようにすぐ脚本に起こしました」

 

 

 高校2年のとき、金沢に来た長谷川和彦監督に会ったことで、映画界に進もうと決心します。映画の仕事に就くには首都圏に行かなくてはと、横浜国立大学教育学部に入学されました。

 

 在学中、シナリオライター養成の名門と言われる松竹シナリオ研究所に通っていた松浦さんは、大学3年のときに、桃井かおり主演の映画『シングルガール』(1983年)で、脚本家デビューを果たしました。

 

 大学卒業後、広告代理店に入社したのですが、門外漢だったコンピューター業務を任されることに。映画への道をあきらめきれず、1年3カ月で退社してしまいます。

 

 次に、東北新社のCM企画部門の求人広告を見つけ、転職に成功。過酷な修業時代を経て、女性初のCMディレクターとしてデビューしました。

 

 1980年代後半と言えば、男女雇用機会均等法が施行されて間もない頃でした。先人たちの努力で、女性の活躍する舞台は広がりましたが、松浦さんはその先頭に立つことになりました。実際、男社会の現場では、苦労も多かったそうです。

 

「当時、女性のCM演出家はいなかったので、『女に越権行為をさせるな』なんて言われました。また、24時間、誰もがしのぎを削って働く現場で、プライベートは皆無でした。『お前の後ろに代わりは100万人いる』と言われましたから、どんなに苦しくても『やらせてください!』と答えてきました」

 

 そんな厳しい環境でも、松浦さんの女性の感性を活かした細やかな映像表現は評判を呼び、大きな仕事が次々に舞い込むようになりました。NTTドコモ、グリコ、日立製作所、JAL、トヨタ、カネボウなどなど、日本の名立たる企業のCMを数百本以上も演出しました。

 

夜中まで演出コンテを描いていた制作プロダクション時代

 

 6年で東北新社を退社してフリーになり、1995年、映画『人でなしの恋』(阿部寛・羽田美智子主演)で監督デビュー。脚本もご自身で書かれています。

 

「脚本家はずっと家で書いているだけですが、現場はキラキラして楽しそうで、うらやましくて。よく大船の撮影所に見学に行ったのですが、渥美清さんが手で暖簾を上げながら『さくらっ!』とひと言呼びかけるシーンに何時間もかけるなど、ワンカットへのこだわりに感動しました」

 

 1997年には、『イエローの森』のシナリオでサンダンス映画祭の優秀脚本賞を受賞。その後も映画、ドラマ、ミュージカルと第一線で活躍の場を広げていきました。

 

「私のこれまでの作品のテーマは、一貫して『女子の生きる道』でした。常に女性の生き様を描いてきたのは、女性たちに楽しく自信をもって生きて欲しいからです。女性の “丸くて柔らかい感性” が、今こそ地球に必要とされていると思います」

 

 2016年からは、演出業だけでなく、大学で教鞭を執り、メディアコミュニケーションや文章表現法を教えていらっしゃいます。

 

「女子大での仕事は楽しくて仕方ないです。社会に出ると、いまだに女子には “ガラスの天井” がありますが、温かいエールで社会に送り出してあげたいと思います」

 

 情熱あふれる授業は、学生たちから大人気だそうです。次の目標は、小説を書くこと。その時代に合わせた女性像を描かれてきた松浦さんですが、小説ではどのような女性が主人公になるのでしょう。楽しみですね。

 

■女子が自分らしく生きるための3カ条

 

(1)生命力を発露させよう
(2)ありのままの存在であることを意識しよう
(3)女性であることを誇りに思おう

 

日下千帆(くさかちほ)
1968年、東京都生まれ。1991年、テレビ朝日に入社。アナウンサーとして『ANNニュース』『OH!エルくらぶ』『邦子がタッチ』など報道からバラエティまで全ジャンルの番組を担当。1997年退社し、フリーアナウンサーのほか、企業・大学の研修講師として活躍。東京タクシーセンターで外国人旅客英語接遇研修を担当するほか、supercareer.jpで個人向け講座も

 

( SmartFLASH )

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