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今度はいとうまい子…酒井美紀、元アナウンサーら「女性有名人取締役」続出の背景に見える「会社の事情」

芸能・女子アナ 投稿日:2022.05.29 20:42FLASH編集部

今度はいとうまい子…酒井美紀、元アナウンサーら「女性有名人取締役」続出の背景に見える「会社の事情」

80年代はアイドル女優だった、いとうまい子。現在はロボット研究者としての顔も持つ(写真・時事通信)

 

 女優のいとうまい子が自身のインスタグラムで、学習塾「TOMAS」などを運営する株式会社リソー教育の社外取締役に選任されたことを発表した。

 

 いとうは2010年に「学びなおしたい」として早稲田大学に入学、2014年に卒業後は、同大大学院の修士課程、博士課程へと進んだ。研究領域は予防医学、ロボット工学で、現在もAIベンチャー企業のフェローを務めている。内閣官房が主催する「教育未来創造会議」の委員としても活動中だ。

 

 

 女性芸能人が社外取締役に就任、といえば2021年2月、女優の酒井美紀が「ミルキー」などで知られる不二家の社外取締役に就任することが発表された。その際、「大手企業で、女性芸能人の社外取締役就任がブームになっているんですよ」と本誌に語っていたのは、経済ジャーナリストの松崎隆司氏。

 

「東京証券取引所が『2人以上の社外取締役を選任する』という条件を上場規程に加えたのが、2015年です。そして同年、経済キャスターの江連裕子さんが、外食チェーン『グルメ杵屋』で女性初の社外取締役に就任しました。彼女の就任をきっかけに、ブームが始まったんです」

 

 社外取締役に期待される役割として、外部の視点で企業経営のチェックをすることが挙げられる。これまでは経営者や弁護士、大学教授などが招へいされることが多かったが、昨今、とくに女性アナウンサーの起用が目立つという。

 

「2020年、SBIホールディングスの社外取締役として、元TBSの竹内香苗アナの就任が発表されました。このとき入れ替わりに社外取締役を退任したのは、元NHKの久保純子アナ。ほかにも、元フジテレビのアナウンサーだった菊間千乃氏はコーセーの社外取締役、キャスターの国谷裕子さんは日本郵船、元NHKの福島敦子アナはヒューリック、カルビー、名古屋鉄道と3社で社外取締役を務めた例があります」(経済記者)

 

 酒井が取締役に就任した際、国際政治学者の三浦瑠麗氏は、本誌の取材にこう語っている。

 

「今『社外取締役に女性を』という声が多く、適任者は奪い合いの状態だそうです。企業は、女性を社外取締役に起用することで、男女共同参画の姿勢をアピールしたいのでしょう。とくに女性アナウンサーには社会的な常識があり、コミュニケーション能力も高いので歓迎されるようです。しかし、社外取締役が本来の役割をはたすには、一般常識や知名度だけではない知見や踏み込みが必要な場面があります。今後は、女性の経営者や幹部をしっかり育て、そこから起用していけるといいですね」

 

 フェミニズムの大家で、社会学者の上野千鶴子氏は、さらに現状を憂いていた。

 

「現状、女性役員といえば、多くが社外取締役です。しかしこれは、人数合わせと話題づくりを優先しているからです。『そもそも社内に、役員になれる女性の人材を育ててこなかったのか』と思います」

 

 前述の松崎氏は、女性有名人が起用される理由には予算面の理由もある、と指摘。

 

「たとえば外資系コンサルティング企業から女性を招へいすると、報酬も1000万円ほど用意する必要がありますが、女子アナは300万円程度が相場といわれます。値段も “わきまえた” 女性が重宝されるんです」

 

 性別に関係なく“真の活躍”ができれば、それに越したことはないが……。

 

( SmartFLASH )

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