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ヒロド歩美の「熱虎トーク」 「必死のパッチ」に続く “ヒロイン名言” 誕生の予感
芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2022.06.25 06:00 最終更新日:2022.06.25 06:00
「ヒーローインタビュー、ヒーローインタビュー、放送席です」
「逆だな! それ!」
というのはお笑いコンビ「サンドウィッチマン」のネタですが、選手の生の声が聞ける「ヒーローインタビュー」(以下、ヒロイン)は、野球観戦の楽しみのひとつです。松坂大輔さんの「自信が確信に変わりました」という名言も、ヒロインから生まれましたね。
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タイガースファンのなかで、もっとも有名なヒロインの言葉といえば、矢野燿大(あきひろ)監督が現役時代に発言した「必死のパッチ」です。関西弁なので「パッチ」の意味がわからない人もいるかと思います。こんなふうに使われます。
「ファンの皆さんにひと言お願いします」
「残り試合も “必死のパッチ” でいきます!」
「パッチ」とは精一杯、一生懸命頑張るの最上級の表現です。矢野監督が2008年のお立ち台で発言してファンに大ウケしたため、以降、関本賢太郎選手が使うようになり、「必死のパッチ=関本選手」というイメージが定着しました。
それを受けて後日、矢野監督はヒロインに応えた際「元祖は僕です。関本がパクりました!」と返して、また大盛り上がり。さらに、西岡剛さん(現福岡北九州フェニックス監督)、藤浪晋太郎投手に引き継がれ、原口文仁選手が継承。原口選手はファンイベントで「必死のグッチ」にアレンジし、「必死のパッチ」も「必死のグッチ」も、球団公認でグッズ化されました。
■梅野選手の決め文句は「明日も勝つばい!」
ファンへの楽しいコミュニケーションの場としても重要なヒロインですが、私たちアナウンサーにとっても大切な仕事のひとつです。その日の試合のヒロインは、基本的にベンチレポーターを務めたアナウンサーが担当します(例外もあります)。試合終盤になるとスコアブックを見返し、ヒロイン候補に目星をつけます。一般的には投打のヒーローです。
しばらくすると、球団広報の方が「今日のヒーローは◯◯選手でどうでしょう」と話に来てくれます。延長戦やサヨナラゲームのときは臨機応変に対応します。9回に入ると、グラウンド近くでスタンバイ。質問事項をぎりぎりまで確認。そして、球場内を盛り上げられるような雰囲気作りを心がけています。
私が初めてヒロインを担当したのは、2017年8月6日におこなわれた阪神対ヤクルト戦でした。京セラドームには3万5000人を超える観客が集まっていて、めちゃくちゃ狼狽したのを覚えています。
私が意識したのは、はっきりしゃべることです。選手が質問に答えると大きな歓声が上がりましたが、その歓声が収まる前に次の質問をしてしまって冷や汗をかきました。アナウンサーの職業病だと思いますが、会話の間を詰めようという意識が働いたんですね。そこから先の記憶がありません。帰宅して化粧を落とすのも忘れて、ソファで寝落ちしたのは苦い思い出です。
また、2018年に高橋遥人投手がプロ初登板初先発で、7回2安打無失点でヒーローになったときは、選手の野球人生の節目に立ち会えたことの喜びを感じつつ、そのプレッシャーで足が震えました。
「明日も勝つばい!」で知られる梅野隆太郎選手は、「ヒロインを『明日も勝つばい!』で締めると球場全体で一体感が出ます。梅ちゃんと『勝つばい』したときの試合を観にいったとか、ファンの思い出に残ってくれると嬉しいです」と語ってくれました。
ヒロド的には、そろそろ佐藤輝明選手か大山悠輔選手から、名物フレーズが生まれそうな予感がしています。
ひろどあゆみ
1991 年10月25日生まれ 兵庫県出身 2014 年4月、朝日放送(現朝日放送テレビ)に入社。『熱闘甲子園』『芸能人格付けチェック』『サンデーLIVE!!』などに出演中
※ABCテレビの阪神タイガース応援チャンネル、YouTube「虎バン」配信中
写真・木村哲夫
ヘアメイク・ツジマユミ