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7つの部屋で繰り広げられる「百物語」あふれる怖さで涼を感じる/女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」

芸能・女子アナ 投稿日:2022.07.09 16:00FLASH編集部

7つの部屋で繰り広げられる「百物語」あふれる怖さで涼を感じる/女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」

雅叙園ゆかりのお七にちなんだ井戸の中をのぞくと…

 

 厳しいが続いています。そんな酷暑に涼を与えてくれそうな「和のあかり×百段階段2022~光と影・百物語~」が、東京・目黒にあるホテル雅叙園東京の東京都指定有形文化財「百段階段」で9月25日まで開催されています。

 

「百物語」は100本のろうそくを立てて、参加者が100の怖い話を持ち寄るという日本古来の怪談会のスタイルです。森鴎外が書いた短編小説「百物語」によると、1人がひとつずつ化け物の話をして、そのたび1本ずつろうそくを消し、100本のろうそくが消えたとき――つまり100の怪談を語り終えると、本物のもののけが現れるのだそう。

 

 

 怪談は怖いので、私はそういう場面には近づかないようにしていますが、怪談を話したり聞いたりして涼しくなるのは面白いですよね。そんな怖ーい世界を、和のあかりで表現するのが、この夏の百段階段です。

 

 タイトルに「光と影」とあるように、影があるからこそあかりが際立ち、あかりがあるからこそ美しき影が生まれる。異なる2つの要素がお互いを引き立て合う幻想的な世界が、1935年に建てられた文化財「百段階段」に配置された7つの部屋で繰り広げられています。

 

 今回は、夕暮れ時をイメージしたプロムナードから始まり、階段廊下でつながれた各部屋を進むごとに日が暮れ、夜が更け、怪しさが増していくというもの。

 

 ヨダタケシさんの音楽やアロマのかぐわしい香りも異次元に誘ってくれます。作品はどれも美しく、写真を撮りまくる楽しさもあるのですが、空間のなかに隠された怖さをふと見つけて、違う涼しさを感じるのも醍醐味です。

 

 たとえば、プロムナードでお出迎えをしている山口県柳井市の「柳井金魚ちょうちん祭り」。サラッと通りすぎれば、夏の風物詩。でも、よく見ると、なかに表情の異なる金魚がまじり、あやかしの夜が始まっていたりします。

 

「十畝の間」のテーマは「薄暮のあかり」。自然界で起きている怖いことが表現されています。顔を赤らめて、まさに今、たいまつの火に飛び込んでいこうとする蛾は、最も美しいと言われるオオミズアオ。たいまつの下では、クモの巣に引っかかった蝶が蜘蛛に狙われて……。

 

 これは照明作家の弦間康仁さんとかんざし作家の榮さんのコラボレーション。また、着物の小紋などを染めるために作られた繊細な伊勢型紙を使ったあかりもありました。弦間さんの作品で、伊勢型紙は江戸時代のものだとか。妖艶に照らされる壁に、何か違う模様も見える気がしました。

 

 江戸時代から約400年も歌舞伎座の大道具を担当している歌舞伎座舞台が手がけたのは「草丘の間」です。松竹衣裳とともに「情念のあかり」をテーマとして、有名な歌舞伎の演目「牡丹灯籠」や「蜘蛛の拍子舞」などを歌舞伎ならではの様式美を生かしつつ、室内の近距離で見られるようにアレンジしています。

 

 いずれの演目もなかなかコワイ話です。「牡丹灯籠」は、恋仲になった美しい娘が実は幽霊で、男は彼女にとりつかれた末に殺されてしまうというストーリー。つややかな妻が恐ろしい女郎蜘蛛の精だったという顛末の「蜘蛛の拍子舞」。

 

 この部屋には「八百屋お七」の井戸も登場します。恋人に会いたい一心で放火事件を起こし、火刑に処された八百屋の娘の話ですが、相手の男はお七が処刑された後に出家。菩提を弔うために身を清めた井戸跡がホテル雅叙園東京前に残され、「お七の井戸」と言い伝えられています。

 

 作品は見てのお楽しみですが、大道具さんの女性からのメッセージがあります。

 

「歌舞伎座では絶対にできないですし、ぜひ部屋に作られた井戸のなかをのぞいてみてください。写真を撮るなら、フラッシュ無しで、井戸の縁にスマホをつけて角度を変えながら撮ると、思わぬ怖い写真が撮れるはずです」

 

 ……確かに、そんな写真が撮れました(汗)。

 

 そして、最上階の「頂上の間」では、他の部屋とは異なる光を見ることでしょう。現代美術家の石井七歩さんが作った「血の花の血」と題した作品で、贅をこらした純日本式の料亭だった旧目黒雅叙園で楽しく宴会していた人たちへのオマージュだと石井さんが話していました。

 

 さて、夏の恒例人気イベント「和のあかり×百段階段」。舞台は荒木十畝や鏑木清方など当時の日本を代表する画家、名工、熟練の職人が腕によりをかけて創り上げた最高の空間です。アーティストたちの「百物語」のイメージは、いやが上にも広がったことでしょう。

 

 夏のひととき、その美しさと怖さを感じながら涼んでください。

 

横井弘海(よこいひろみ)

 東京都出身。慶應義塾大学法学部卒業後、テレビ東京パーソナリティ室(現アナウンス室)所属を経てフリー。アナウンサー時代に培った経験を活かし、アスリートや企業人、外交官などのインタビュー、司会、講演、執筆活動を続ける。旅行好きで、訪問国は70カ国以上。著書に『大使夫人』(朝日新聞社)

 


( SmartFLASH )

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