芸能・女子アナ
1日15万円稼ぐドローンアーティストが教える「旅して生きる」3カ条/女子アナ日下千帆の「美女は友達」
芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2022.08.25 16:00 最終更新日:2022.08.25 16:00
8月も残り少なくなってきました。夏休みの思い出を、たくさん写真に収めた方も多いことでしょう。
今回ご紹介する美女は、旅の風景を一眼レフカメラで撮影するだけでは飽き足らず、ドローンを使ってアートな絶景セルフィー作品を生み出し続けている旅作家・とまこさんです。
【関連記事:女子アナ日下千帆の「美女は友達」女優を続ける大学教授「黒澤監督の通訳も」】
これまで出版されたイラストエッセイやフォトエッセイは、『離婚して,インド』(幻冬舎文庫)など12冊にのぼります。とまこさんは、日本で一番暑い街、埼玉県熊谷市出身。子供の頃の憧れは宇宙飛行士で、旅と空が大好きな小学生だったそうです。
埼玉県立熊谷女子高校に通っていた頃、近くの男子校に通う彼氏を応援するため、チアリーディング部を立ち上げたのですが、受験前に失恋。これが初めての挫折でした。とまこさんは、受験勉強を続けられないほどショックを受けました。
「そのときの母の言葉は一生忘れません。『あなたは受験生の前に人間なのだから、それでいいのよ』と言われました(笑)」
その後、彼が進学を希望しない彼女と付き合い始めたことを知ったのですが、「勉強ができることが幸せとは限らないし、偉いことでもない」と気づき、その年は受験自体をやめたのです。
「人生はいかに幸せを感じるかが大切だと思い、より楽しく生きようと決めました」
1年の猶予期間を経て、翌年はめでたく明治大学英米文学科に入学。楽しく生きるには多くの女子が目指す英文科だと思ったそうです。大学2年のときに、椎名誠さんが書いた『砂の海:楼蘭・タクラマカン砂漠探検記』(新潮文庫)という小説に魅せられたとまこさんは、秘かに本を書きたいという夢を描くようになりました。
「その本を読んだとき、自分が砂漠にいるような気分になり、言葉のすごさを実感したんです。私も言葉でこんな世界を作ってみたいと思いました」
大学3年生で、「総合旅行業務取扱管理者」という国家資格を取得。卒業後は、秘境ツアーの旅行会社に入社しました。
「ところが、ツアコンデビューの初仕事で、お客様のビザを忘れて飛行機に乗り込むという大失敗をしました。機内で別のツアーの添乗員がビザの確認をしていたので、私も鞄を開けてみたらカラで、成田のカウンターにすべて置いてきたことに気づきました。その添乗員の方が慌ててCAを呼んでくださって、飛行機は滑走路へ引き返したのです」
恐ろしい失敗ですが、2週間後に帰国し、出社したとまこさんは、「いいツアーでした」と言いながら颯爽とオフィスに戻り、新人とは思えない豪快さを発揮していました。もちろん、会社にはクレームの嵐だったそうです。
「海外に出ていないときは、都内のオフィスで営業の仕事をしながら、こっそり文章を書いて椎名誠さんに送りました。履歴書も同封しましたが、ご丁寧に返送されてきました(笑)」
その後、とまこさんのキャリアに大きな影響を与える2冊めの本との出会いがありました。出勤途中に電車で読んでいた野田知佑さんの『南へ』(文春文庫)という本でした。
「2ページくらいめくって、急に旅に出ようと思いました。実は、最初から100万円貯まったら旅に出ることを目標に入社したのです。
そして、15分後、オフィスに到着していきなり上司に『会社をやめます』と申し出ました。『なんで?』と聞かれて、『旅をしてイラストエッセイを描きたい』と答えたら、『じゃあ、会社で描けば?』と言ってくれました。所属は営業部でしたが、自ら “一人お絵かき部” と称し、パンフレットに載せる旅エッセイを描きました。
ところが、半年後の営業成績発表で、150人中最下位になってしまったのです。このままではまずいと、そこから一念発起して成績を伸ばし、半年後には2位になりました」
24歳のとき、貯金が100万円貯まったので、旅に出るために会社をやめ、「一緒に本を出そう」と言ってくれた元上司と成田空港に行く道すがら入籍して南米へ。これまでの既成概念がぶち壊されていくような面白い経験を重ねる日々。旅の途中で、この楽しさを本にしようと決意したそうです。
180日の旅から帰国した後は、夢中で原稿を書き、出版の夢を実現するため、あちこちの出版社に作品を送付してアプローチをかけていきます。
旅の本は売れないと断られ続けますが、1年以上あきらめずに営業活動を続けた結果、2007年に初のイラストエッセイ本『気がつけば南米』(アスペクト)が出版されました。
その後、次々とイラストエッセイ集を出版しましたが、仕事が忙しくなる一方、パートナーとの溝は深まってしまいました。
「ポジティブになり過ぎていた自分には、夫の悲しみや寂しさが理解できなかったんです。『そろそろ離婚しよっか』と言われても、作家を志す自分には “これもステップの一つ” としか思えず、悲しいという感情は湧きませんでした。ところが、夫が出ていった翌朝、ベッドから起き上がれず、ただカーテンを見つめているだけの自分に驚きました」
しかし、7年半の結婚生活に終止符を打ったとまこさんは、2週間後には家を引き払い、インドに向かっていました。2011年3月11日、飛行機が飛び立った数時間後に東日本大震災が発生し、忘れられない1日となりました。帰国後、自らの離婚について語ったエッセイ集『離婚して、インド』(幻冬舎文庫)を出版しています。
そんな自由人・とまこさんとドローンとの出会いは2017年でした。友人から「ドローンっていうのがあるよ。いいんじゃない?」とすすめられ、検索して画像を見たところ、「空飛ぶカメラ? やりたい!」と思い、新しい表現ができると感じたそうです。すぐにドローンを購入し、撮影を始めました。
ドローンの魅力にとりつかれたとまこさんは、美しい風景を求め、沖縄を中心に全国各地への旅を始めました。美しい自然を撮影する旅は、かなりの予算が必要なのではないでしょうか?
「当初は、“宿付きバイト” で検索し、離島にある現地のキャバクラで働きながら撮影していました。これなら旅費も滞在費もタダです。明け方から日没まで撮影し、夜はお店で働くので、かなり寝不足ですが、30代後半でのキャバ嬢デビューで、指名1位をいただいたこともありました(笑)」
美しい海や自然のなかに、とまこさん自身が真っ赤なワンピース姿で写っている写真は、都会の喧騒のなかで働く私たちを一瞬にして異空間に運んでくれます。今ではこうした撮影だけで生活が成り立つようになりました。ちなみに撮影では、1日に15万円稼げることもあるそうです。
いくつもの夢を実現してきたとまこさんですが、昔から願っているのに、いまだに叶っていない夢があるそうです。
「ミステリーハンターになる夢です。『世界ふしぎ発見!』(TBS系)の制作会社には、飛び込みでお願いに行ったこともあります。別の番組には出たこともあるのですが、まだミステリーハンターのオファーはいただけてないんです(笑)」
体力と好奇心が求められるミステリーハンターに、とまこさんはぴったりだと思います。いつか、ドローンを使ったリポートを見られる日が来るかもしれません。
■自由に旅して生きるための3カ条
(1)体幹トレーニングすべし
体幹がしっかりしていれば、足場の悪いところもへっちゃら、岩にも登れるし崖も降りられる(笑)。行きたいところに行けるからもっと自由になれます。それに体幹がしっかりしていると映えますね! 旅中こそ増えるのが自分の写真。姿勢がステキだと、旅写真を振り返るのが楽しくなって、もっとあちこち行きたくなり、自由が加速します。
(2)いつも笑顔
国内外問わず、いい笑顔をしていると、いい出会いが待っているものです。いい出会いがあると旅がもっと好きになるし、出会いが選択肢を増やしてくれて、より自由の幅が広がります。
(3)楽しんで迷う
旅をしていれば必ず迷うことがあるでしょう。物理的なことも、心理的なことも。でも、迷ったぶんだけ、体感できる空間と時間と感情が増えるんです!! この喜びがあなたの旅をもっと豊かにしてくれるし、経験値が上がって自由度が増すでしょう。
●日下千帆(くさかちほ)
1968年、東京都生まれ。1991年、テレビ朝日に入社。アナウンサーとして『ANNニュース』『OH!エルくらぶ』『邦子がタッチ』など報道からバラエティまで全ジャンルの番組を担当。1997年退社し、フリーアナウンサーのほか、企業・大学の研修講師として活躍。東京タクシーセンターで外国人旅客英語接遇研修を担当するほか、supercareer.jpで個人向け講座も
( SmartFLASH )