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マスコミ報道へのリテラシーを上げる3カ条、元テレ朝プロデューサーが直言/女子アナ日下千帆の「私にだけ聞かせて」

芸能・女子アナ 投稿日:2022.09.29 16:00FLASH編集部

マスコミ報道へのリテラシーを上げる3カ条、元テレ朝プロデューサーが直言/女子アナ日下千帆の「私にだけ聞かせて」

鎮目博道さん

 

 ネット情報が氾濫する現代、海外ニュースもYouTubeで簡単に見られるようになりました。たとえば、ロシアとウクライナの問題やコロナウィルスについても、国によって伝え方が異なります。

 

 多方面から情報が取れるのは判断の助けになりますが、一方で、最近の日本のマスコミ報道に関して、なにを信じていいのやら、と嘆いていらっしゃる方も多いようです。

 

 そこで、テレビ報道の現状に詳しい元テレビ朝日報道プロデューサーの鎮目博道さんに、メディアリテラシーを上げる方法や若者のメディア離れの理由、また今後テレビ業界の復活はあるのかなど、気になるお話を伺いました。

 

 

 鎮目さんは、1992年にテレビ朝日に入社。1994年から社会部記者になり『報道ステーション』などニュース番組のディレクターを経て、夕方のニュース『スーパーJチャンネル』の企画チーフとニュースデスクを兼任。AbemaTVの立ち上げに携わり、「AbemaPrime」の初代プロデューサーを務めました。

 

 2019年の退社後も、AbemaTV『Wの悲喜劇』など、数々の番組の企画、立ち上げを経験されているベテランプロデューサーです。

 

――鎮目さんがテレビ朝日に入社した1990年代、報道記者は高倍率の人気職種でしたが、実際は寝る時間も取れないほど大変な仕事だったのではないでしょうか?

 

「はい。1994年に総務部から社会部に異動になり、その後、警視庁記者クラブに配属になったのですが、人手が少なく、ほぼ新人なのに公安部、警備部、生活安全部の3つを1人で担当することになりました。

 

 ところが、翌年の1995年には阪神・淡路大震災やオウム真理教による地下鉄サリン事件が起きて、月の残業が305時間に増えてしまいました。1人でやっていたので取材が追いつかず、いつも他社にスクープを抜かれて怒られていました。

 

 取材を終えて午前3時に帰宅し、シャワーだけ浴びてまた家を出るような毎日でした。残業時間を正直に申告したところ、会社に労働基準監督署が来てしまったそうです」

 

――現場で鍛えられたあと、どのようなキャリアパスがあったのですか?

 

「ニュース番組の企画チーフとニュースデスクを兼任しました。Abemaの立ち上げ後は、ニュースや番組を自分でいろいろ企画してプロデューサーとなりました」

 

――ご自身の企画での番組制作は、テレビマンの醍醐味ですね。かつて学生の就職先として大人気だったテレビですが、陰りが出ているように思えます。実際はいかがでしょうか?

 

「大学で教えているので、映像制作の仕事を志望している学生たちの就活支援をすることもありますが、いまのところテレビは就職先として魅力はあるようです。映像制作で安定した給料が出るところは、テレビ局以外では少ないからです。

 

 テレビを見ていない彼らも、いったんはテレビに行くしかないと判断するようです。もう少ししたらウェブ動画制作の会社も安定した給料を払えるようになると思うので、あと数年が勝負ですね」

 

――若者のオールドメディア離れが言われていますが?

 

「テレビ、TikTok、YouTubeと、今の若者が見るメディアは多様化していて、非常に個人差があります。自分の好きなものだけをずっと見ています。その子たちに、彼らが面白いと思う番組を自由に作らせてみればいいと思いますよ。

 

 若い子が楽しく見られる番組を作れたら、テレビは生き返ります。よく『Z世代に向けた番組を作れ』なんて言われますが、必ずハズします。そんなものは幻想でしかありません。

 

 趣向が多様化している彼らにとって、マスメディアはすでに存在しないのです。テレビ側もニッチな番組をたくさん作っていかないといけません。局にいるZ世代には声をあげてほしいです」

 

――世の中では、テレビや新聞報道に対する不信感も広がっているようです。最近の報道では、たとえば安倍晋三元首相銃撃事件後に始まった宗教団体についての報道は、局によって温度差があるように感じます。その理由はなんでしょうか?

 

「テレビ局内部の余計な忖度でしょう。某局では、朝の情報番組に紀藤正樹弁護士をコメンテーターとして出演させたところ、視聴者センターに大量の抗議電話がかかってきたため、それ以降、報道を控えてしまったそうです。余計な忖度をしたことで、痛くもない腹を探られて、報道すべきことまで自粛しています。

 

 実は、テレビ局なんて中小企業。小さな組織で24時間、穴をあけないように一生懸命、番組を作っているのです。たいして優秀でもないのに、大きく見せようとしているところに問題があります。恥かしいところも見せてしまえば、かえって同情も集まるのではないかと思います。“パンツ一丁で出直せ” って感じです」

 

――抗議電話は、どこの局にも平等にかかっていると思われます。報道機関として、もう少し頑張ってほしい気がしますね。では、そんなテレビに、今後、必要な改革とは?

 

「今後は、海外に通用するコンテンツを作っていかないと、テレビに未来はないですね。日本語だけでやっていると不利になります。

 

 ただ、過去の番組のコンテンツでも、やり方によっては海外でも受ける動画に変えることは可能です。たとえば、『はじめてのおつかい』(日本テレビ系)は、スタジオ部分をカットして、10分ぐらいに尺を短くしたら海外でもヒットしました。時代に合わせて出し方を変え、アップデートしていく必要があります。

 

 また、制作のコストパフォーマンスの面でも、時代に合わせて変えないといけないでしょう。

 

 最近、私のところに来る仕事もテレビ以外の動画制作が増えています。フリーランス数人で地上波レベルの番組が安く作れてしまうので、テレビもお金、時間、手間をかけずに映像を作るよう工程を変えていくべきです。

 

 いま、一般のビジネスではオンライン会議が主流ですが、テレビはいまだに会議室に集まっています。人も機材も何もかもが多い。アナログ時代のワークフローをそのまま引きずっていたら、仕上がりは変わらないのに、高いと言われてしまいます。

 

 そして、もうひとつよくないのは、ワンマン系のトップです。局内には反体制派も存在しますが、圧倒的にトップが強い。キャスターの人選までトップが決めてくるので、現場のプロデューサーやディレクターの裁量が少なすぎます。新聞の “植民地” だったテレビを解放した “建国の父” が、後に独裁者に変わっていく。テレビの歴史と東南アジアの歴史は似ているんです」

 

――最後に、テレビや新聞報道に不信を持つ人たちが、メディアリテラシーを上げるためにはどうしたらいいのでしょう。

 

「3カ条であげてみましょう。

 

(1)どの部分が事実で、どの部分がメディアの意見なのか考える
(2)できるだけたくさんの情報を見比べるようにする
(3)報道する側もそんなに実力はない。だからそんなに信じない

 

 鎮目さんのように改善点をハッキリ把握している人がリーダーになれば、テレビの復活もありうるかもしれません。誰もが世界に発信できる時代、次世代のテレビがどう変わっていくのか、楽しみです。

 

日下アナ(左)と鎮目さん

 

日下千帆(くさかちほ)
1968年、東京都生まれ。1991年、テレビ朝日に入社。アナウンサーとして『ANNニュース』『OH!エルくらぶ』『邦子がタッチ』など報道からバラエティまで全ジャンルの番組を担当。1997年退社し、フリーアナウンサーのほか、企業・大学の研修講師として活躍。東京タクシーセンターで外国人旅客英語接遇研修を担当するほか、supercareer.jpで個人向け講座も

( SmartFLASH )

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