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機能性靴下で年商10億円…営業の達人に聞いた「通販の成功法則」3カ条/女子アナ日下千帆の「私にだけ聞かせて」
芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2022.11.06 16:00 最終更新日:2022.11.06 16:00
物が売れない時代と言われますが、それでも長期にわたり、お客様の需要を刺激し続けている企業もあります。今回ご紹介する基利枝子さんは、機能性重視のテーピングスパッツやテーピング靴下などで年商10億円を売り上げる通販業界の勝者です。
神戸出身の基さんは、学校を出てもしばらく就職せず、自由に好きなアルバイトをしていました。1989年、25才で通販商品の卸会社に就職。そこで営業のいろはを覚え、以降、33年間にわたって通販で成功しています。その秘密はどこにあるのでしょう。
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――30年以上前から機能性靴下を扱っていたそうですが、当時はどのくらいの売り上げがあったのですか?
「通販の卸会社の営業で成績を上げたら、商品企画を任されるようになり、かかとのカサカサ防止靴下を開発しました。『日本文化センターテレフォンショッピング』というテレビ通販に出したところ、90秒のオンエアで5000足、2年間で20万足を売り上げました」
――驚異的な売り上げをはじき出し、その後、独立されたのですね。
「はい、30歳で独立し、小売りの直販にチャレンジしました。以前働いていた会社が倒産したので、在籍時にお付き合いのあったメーカーさんと通販会社をつないであげていました。
すると、紹介だけでなく、自分でもオリジナル商品を作ってみたらとすすめていただくようになり、かかとのカサカサ防止靴下の新製品を開発したんです。カタログ通販でしたが、これが好評で、秋冬シーズンに15万足を売り上げました。
その後、カラーバリエーションを増やしたり、ガードルやスパッツ、サポーターなど次々と商品数を増やしていきました。売り上げのほうも、1億が2億、2億が3億へと増えました。
現在、150種類以上の商品を扱っていますが、なかでもロングセラーとなっているのが、テーピングスパッツとスリーパーツテーピング靴下です。
テーピング靴下は、12万人以上の足を見てきた柔道整復師の先生とコラボして作りました。履くと足指が広がり、足裏に立体アーチができる機能性靴下です。この10年で700万個以上を売り上げました」
――販売商品を機能性靴下などにこだわった理由はありますか?
「体を優しく包み込んでくれるインナーは心地いいですし、動きやすければ美しい体型にもつながっていきます。機能性の高いこだわりインナーなら、元気で若々しくなれると確信していました」
――商品開発で重視したことはなんですか?
「いちばんはお客様の悩みに寄り添い、解決策を提案することです。それと、商品には『遊び』が必要なので、機能性だけでなく、見栄え(おしゃれさ)も大切です。インスタ映えなども意識し、人に見せたくなるような商品を作ることがポイントです。
また、100%いいものができるまで妥協せず、時代に合わせた改善を続けることも必要です」
――コロナ禍で売り上げに変化はありましたか?
「やはりコロナの期間は売り上げが落ちたので、新商品の開発だけでなく、新しいPR方法も考えました。たとえば、ベルト付きガードルという新商品は、インスタライブを使ってPRしたところ、1回のライブで280万円を売り上げました」
――2021年11月には、銀座にサロンをオープンさせたそうですね?
「はい。セラピストや施術者が待機し、心身の健康をサポートしてくれます。サロンを持つことで、お客様の生の声を直接伺って商品開発できるようになりました。やはり、お客様の悩みに寄り添うことが、いちばん重要なのだと気付かされました」
30年近くも会社経営を続けた基さんですが、大変だったことはあまりなかったとおっしゃいます。過去にくよくよせず、未来志向でいることが成功の秘訣かもしれませんね。
■通販で成功する3カ条
(1)お客様の悩みに寄り添い、解決策を提案する
(2)商品にはインスタ映えなど遊びが必要
(3)100%いいものができるまで妥協せず改善を続ける
●日下千帆(くさかちほ)
1968年、東京都生まれ。1991年、テレビ朝日に入社。アナウンサーとして『ANNニュース』『OH!エルくらぶ』『邦子がタッチ』など報道からバラエティまで全ジャンルの番組を担当。1997年退社し、フリーアナウンサーのほか、企業・大学の研修講師として活躍。東京タクシーセンターで外国人旅客英語接遇研修を担当するほか、supercareer.jpで個人向け講座も
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