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フジテレビのドラマ枠を潰したTBS「日曜劇場」勝利の方程式芸能・女子アナ 2017.06.18

『左から香川照之、長谷川博己、安田顕』

『左から香川照之、長谷川博己、安田顕』

 

 休憩中のコーヒーがこんなにもうまいのは勝者の特権だ。5月中旬、神奈川県内でおこなわれたTBSドラマ『小さな巨人』の撮影現場には主演の長谷川博己(40)、香川照之(51)、安田顕(43)ら主要キャストが集結した。

 

 彼らが完全勝利へと導くのは、TBSが誇る日曜21時放送のドラマ枠「日曜劇場」である。近年、『半沢直樹』(2013年)や『下町ロケット』(2015年)など高視聴率を挙げた良作で注目される同枠は、1956年以来、半世紀以上にわたって「ドラマのTBS」を証明してきた伝統の「枠」なのだ。

 

「『小さな巨人』の平均視聴率は13.2%(5月14日放送終了時)と好調。一方、同じ時間帯に放送しているフジテレビドラマ『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』は平均6.1%と目も当てられない。

 

 フジのこの時間は1年半前の改編で約40年ぶりにドラマ枠になったが、放送された5作で一話も視聴率10%を超えなかった。脚本からキャスティングを考えていく日曜劇場に対し、キャスティングありきのフジ方式では作品の完成度に雲泥の差があった」(制作会社関係者)

 

 亀山千広社長の引責ともいえる退任劇の陰で、フジは今秋を最後に、この枠からドラマをひっそりと撤退させる。

 

 ライバルを潰した「日曜劇場」。昨年放送の『99・9ー刑事専門弁護士ー』にレギュラー出演した片桐仁(43)は、その強さを「現場」に見出す。

 

「その場で設定が生まれていくんです。『このセリフはこうしたほうがいいのにな』と思うことがあったら、キャストが監督に言いに行く。ふつうのドラマだったらアドリブなどはけっこうカットされますが、かなりの部分が採用されました。現場がキャラクターを作り上げていき、それがあとから脚本にも反映されていく。『いいものを作ろう』という現場の熱量が、ほかとは違うと思うんですよね」

 

 TBSが日曜日の夜に届けるドラマの絶対的な使命がある。

 

「月曜日からの活力になる内容にしなければならない。近年は、男性視聴者に向けて『懸命に働けば報われる』作品に力を入れている。熱く人間くさいヒーローが成功する物語が求められていることがわかった」(TBS関係者)

 

 それが前述した『半沢直樹』や『下町ロケット』の大成功へつながった。

 

 この2作を制作したのが、『小さな巨人』も手がけるTBSドラマ制作のエースコンビ、伊與田英徳プロデューサー(50)と福澤克雄監督(53)である。2人とも大学卒業後は別の会社に入った後、どうしてもドラマを作りたいとTBSに転職した情熱家だ。伊與田氏は阿部寛(52)を重用することで知られる。

 

「伊與田氏は『新参者』(2010年)を担当したとき阿部寛に惚れ込んだ。視聴率もよかったので、連ドラが終わってから、単発スペシャルドラマや劇場版を制作した。『下町ロケット』の主演への起用は、伊與田氏からの熱烈なラブコールがあったと聞いている。まだ発表されていないが、劇場版『新参者』の続編となる第2弾を現在撮影している」(芸能プロ関係者)

 

 かつて月9枠でこの世の春を謳歌してきたフジテレビ、いま必要なのは“情熱家”な人材かもしれない。

 

(週刊FLASH 2017年6月6日号)

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