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氷を使わないスケートリンク、世界で勝てるスケーターがもっと増えるかも/女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」

芸能・女子アナ 投稿日:2023.01.07 16:00FLASH編集部

氷を使わないスケートリンク、世界で勝てるスケーターがもっと増えるかも/女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」

お母さんと一緒なら安心して滑れます

 

 冬の風物詩である屋外アイススケートリンク。都内でも六本木ミッドタウン、東京スカイツリータウン、ららぽーと豊洲など、おしゃれな施設に冬季限定で作られたリンクは、どこもにぎわっています。

 

 この人気は、フィギュアスケート選手たちの活躍も影響しているに違いありません。

 

 才能あふれる日本選手たちが次から次へ出ています。羽生結弦さんや浅田真央さんの引退後も、宇野昌磨選手、坂本花織選手、三浦璃来選手と木原龍一選手のりく・りゅうペアなどなど。私もテレビ放送を欠かさず見ていて、さらにはアイスショーにも行き、華麗な滑りに声援を送っています。

 

 

 私が子供だったら、「自分も真央ちゃんみたいになりたい!」と親にせがんで、スケートを習わせてもらったでしょう。

 

 昔ならば、後楽園の「黄色いビル」や品川スケートセンター、高田馬場のシチズンプラザなどがありましたが、それらが不況で閉鎖された後、23区内には通年営業しているアイススケート場は、明治神宮外苑しかありません。

 

 ところが、最近、新しいテクノロジーで開発されたリンクが登場しているそうです。

 

 それは、プラスチック(合成樹脂)製。本物の氷は使わず、基本的にはプラスチックの板を張り合わせるだけ。簡単に設置できる優れモノなので、商業施設の一角に徐々に見かけるようになっています。

 

 設置やメンテナンスに莫大なお金がかかる氷のリンクに比べて、3分の1とも4分の1ともいわれる経済性のよさが魅力。

 

 また、氷を作るには水と電気が必要ですが、それらも要りません。製氷の際に排出されるCO2もなく、エコでサステナブル。まさにこれからの時代の製品です。

 

 そうなると、どんなすべり心地なのかが気になるところ。そこで3月12日まで開催されている「YORU MACHI in 千葉市中心市街地」というイベントに行ってきました。

 

 リンクは、千葉駅に近い千葉市中央公園。約350平方メートルの国内最大級の合成スケートリンクです。

 

 1メートル×2メートル厚さ2センチの板をつなげて設置するそうですが、切れ目の凸凹もありません。イルミネーションで彩られてロマンチックな空間を演出する夜は、特別な雰囲気です。

 

 合成の氷でリンクを作る会社は世界に10社ほどあるそうですが、こちらはスイスGLICE社製。見た目は同じ合成樹脂のリンクでも、製品の品質はそれぞれ異なるそう。

 

 GLICEは2017年に初上陸し、東京ドイツ村にリンクを設置。リオや平昌オリンピックのスイスパビリオン、7つ星ホテルを有するジュメイラグループのモルディブのリゾートなどにもスケートリンクを作っており、ヨーロッパでは自動車の走行テストにも使用されているそうです。

 

 貸靴はふつうのアイススケート靴です。小学生の頃、従妹のお姉さんに白い靴を譲ってもらってうれしかったなぁ。アイススケートって、なんだか優雅で憧れましたよね。

 

さて、氷上に立った瞬間、足元から上ってくる独特の冷気はもちろんありません。何と言っても、転んでも濡れないという安心感があります。

 

 摩擦抵抗は氷より強いので、スピードは出ないのですが、久しぶりのスケートにはかえっていいかも。ただ、昔からの自己流ですから、無理に前に荷重をかけても思うように滑りません。バックも難しい。そして、転べば、氷と同じように痛い。

 

「スケートの基礎は靴の上にきちんと重心を乗せることです。初心者やお子さんにはとっては、このリンクはツルツル滑らないので、しっかりリンクに立つことができて、滑りの基礎をきちんと学ぶことができます。

 

 スピンも正しい位置に乗らないとできませんから、よい練習になります。氷のリンクで滑ったら、きっと上手になっています」

 

 と、スケートアスリートプロデュース協会の代表理事を務める土橋珠美さんが励ましてくれました。

 

 周りでは、子供たちが滑っていましたが、何度転んでも濡れないのでへっちゃらな様子。どうやったら、この細いブレードの上に乗って、楽しく滑れるのかを自然に覚えていくのかもしれませんね。

 

 時間を追うごとに、少しずつ滑れるようになりましたが、家庭用60センチ角で厚さ1センチ、3キロのスケートリンクがあるそうなので、何枚か自宅に買って、練習しようかと思っています(笑)。

 

 GLICEのリンクは、アイスホッケーだと、パックが氷のリンクと同じようにシューッと動くので、練習にとてもいいとか。カーリングもゲームとして楽しめると言います。

 

 フィギュアスケートに限らず、練習場所を確保するのに苦労しているウィンタースポーツの選手が多いと聞きますが、この新素材のリンクは、選手を目指す子供の練習補助として役立ちますし、またスケーターのすそ野を広げてくれるでしょう。夢が広がる地球にやさしいスケートリンクでした。

横井弘海

東京都出身。慶應義塾大学法学部卒業後、テレビ東京パーソナリティ室(現アナウンス室)所属を経てフリー。アナウンサー時代に培った経験を活かし、アスリートや企業人、外交官などのインタビュー、司会、講演、執筆活動を続ける。旅行好きで、訪問国は70カ国以上。著書に『大使夫人』(朝日新聞社)

( SmartFLASH )

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