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吉本新喜劇初の女座長「酒井藍」は奈良県警で働いていた芸能・女子アナ 2017.09.12

吉本新喜劇初の女座長「酒井藍」は奈良県警で働いていた

 

 現在の座長制度で、吉本新喜劇初の女座長になった酒井藍(30)は、中学生のころ、アイドルになりたかった。

 

「『モー娘。』にハマったんです。『こんなとこ入って歌えたら最高やろな』って。オーディション受けよかと思てたときに、加護亜依さんが入ってきた。おんなじ奈良出身で名前も “あい”。『うわー、かぶってるやん』とショックで応募できませんでした。

 

 気を取り直して翌年受けようか迷ってたら、高橋愛さんが加入。『なんや、まだ “あい” でもいけたんや。さすがに3人めは無理やろな』ということで諦めたんです」

 

 モー娘。入りを諦めた酒井。高校時代は柔道に打ち込んだが……。

 

「得意技は『小内巻き込み』です。懐ろに入り込んで相手の足を取るという “セコ技”。でも、試合で調子に乗って技を掛けにいくと、絞め技をくらって開始30秒ほどで負けてましたね」

 

 卒業後は奈良県警に就職。だが、仕事に馴染めず、保育園のころに抱いた新喜劇への憧れが甦ってきた。紙きれに、『新喜劇に入りたい、新喜劇に入りたい』と呪文のように綴る日々。劇団員募集要項を父親に見せたところ、「そないに言うんやったら、受けてみぃ。受からんから」と返された。

 

「受験を認めた手前、父は入団に反対しませんでした。でも、心配していたのは妹たち。私が新喜劇に出るようになって、『あれ、お姉ちゃんとちゃうの?』と聞かれても否定し続けていました。今は応援してくれてますよ」

 

 新喜劇の座長になると、脚本やキャスティングなど、芝居作りそのものにも深く関わらなくてはならない。彼女の創作意欲の原点を聞くとーー。

 

「子供のころから妄想癖が強くて、リカちゃん人形一体ずつに声をあてて遊んでました。夜道を歩いて空を見上げながら、『月ってどこからも見えるよな。みんな同じ空の下やねん』とか、延々と独り言をしゃべってたり(笑)」

 

 7月31日、初の座長公演は無事千秋楽を迎えた。

 

「お芝居がこんなに緻密に作り込まれているんだと実感しました。多くの先輩のアドバイスでなんとかやっていけていますが、まだ学ばなくてはならないことが山のようにあります」

 

 酒井藍は吉本新喜劇の魅力を、「シリアスな場面もありつつ、最後は笑って終われるところ」と語る。58年も人々を惹きつけた理由は、ギャグにある。

 

「私が『ブーブー、ブーブー』と持ちギャグを言おうとすると、観客席から『人間ですねん』と先に返ってくることも。お客さんと一緒に舞台を作っているんです」

 

 これからも、芸人と客で、歴史を紡ぐ。
(週刊FLASH 2017年8月22日・29日合併号)

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