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渋谷上空を飛行機が飛び回る!?「空のF1」AIR RACE X 決勝は10月15日/女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」
芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2023.10.01 11:00 最終更新日:2023.10.01 11:00
10月15日、次世代型レース「AIR RACE X(エアレース エックス)- 渋谷デジタルラウンド」決勝トーナメントが開催されます。
最高時速400km、最大重力加速度12Gのなか、1000分の1秒と言われる速さと操縦技術の正確さを競う「空のF1」と呼ばれるエアレース。あのブルーインパルスが飛べば、胸を躍らせて観に行く私ですが、エアレースは、こんなすごいことを生身の人間ができるのかと、度肝を抜かれる迫力です。
一方で、エアレースのファンは、あのスリリングな試合を、多くの人が行きかう渋谷でできるの? と思うかもしれません。
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世界が注目するAIR RACE Xとはいったいどんなレースなのか。世界チャンピオンに輝き、今回のイベント発起人のひとりでもある室屋義秀さんをふくしまスカイパークに訪ね、お話を伺ってきました。
奈良県出身の室屋さんが長年本拠地にしている福島。行きのタクシーでは、運転手さんが「すごい人ですよね。福島の子供たちは、飛行機と言えば室屋さんのアクロバット飛行だと思っています」と、話していました。
エアショーを開催したり、未来のパイロットを育成するプロジェクトを立ち上げたり、航空の啓蒙にも力を入れている同氏の活躍と活動を、現地の人が応援している空気が伝わってきました。
「子供のとき、『機動戦士ガンダム』を見て、ガンダム乗りになりたいと思いました(笑)。世界で戦うのはハードルが高いですが、好きなことをやっているので、自分のなかで楽しいものを見つけて、モチベーションを持ち続けることができます。
他の人から見ると、そこまでしてやるのかと思うかもしれませんが、子供が好きなゲームをやっていて、怒られても隠れてやるのと同じ感覚です」(室屋氏)
AIR RACE Xは、ひとつの会場で参加パイロットが飛行機を飛ばすのではなく、各パイロットは世界各地の拠点で実際にフライトをおこない、リモート形式でタイムを競います。フライトデータはAR(拡張現実)技術によって映像化され、観客はそれぞれの開催地で、投影される映像で間近に観戦できるのです。
レースフォーマットは、6日間の予選と決勝トーナメント1日で構成されます。
観客はリアルメタバースプラットフォーム「STYLY(スタイリー)」のアプリケーションを用いたXRデバイスや、同アプリをインストールしたスマートフォンを通し、レースの模様を観戦できます。また、レースの内容は有料・無料の観戦会場での大モニターや、全世界へのライブ配信でも視聴することが可能です。
フライトコースは、渋谷の形状や実際に立ち並ぶビルを基に設計。選手はそのコースを各会場でリアルに飛びます。その後、超高精細な飛行データを各機体から収集、大会側へデータをアップロードすることで、デジタル上での対戦が実現します。
決勝の観戦は、渋谷キューズ(有料)と渋谷PARCO(無料)のほか、AIR RACE X YouTubeチャンネルで全世界にライブ配信。イベント当日は、まだ誰も見たことのない、選手たちの飛行機が渋谷の街中を飛ぶすごいレースを見られそうです。
選手が飛ぶ各拠点では、生のレースフライトを見ることができます。日本ではふくしまスカイパークで、予選期間の10月8日(日)から13日(金)に最低でも9本は飛行する予定です。いつ飛ぶかという判断もエアレースの見どころなので、詳細はレースチームが発信する公式SNS(「X」@lexus_airracing)を要チェック。
ところで、条件が異なる会場で飛ぶわけですが、公正な争いは可能なのでしょうか。それについて、「確かに空気密度が違うと機体のパフォーマンスが変わりますが、そこは最初からシステムに織り込んでいます。正確に測量する技術があり、問題ないと考えています」と大会関係者は話していました。
コロナ禍の影響を受け、ひとつの会場を使ってレースを開催するのが困難な状況のなかで、世界各国のパイロットが主体となり、新しいエアレースの形を模索した結果、新たに生まれたAIR RACE X。 いわば、時間と空間を超えた “5次元モータースポーツ” です。
「リアルなレースを開催すれば会場に10万人集まりますが、テレビなどで観戦してくれる方は約1000万人います。そういう意味で、エアレースとデジタルの親和性は高いのです。AIR RACE Xは、新しい観戦スタイルになるのではないでしょうか」と、室屋さんも期待しています。
最後に、室屋選手に、今大会にかける意気込みを伺いました。
「ライバルたちとの久々の戦いは、以前と変わらず、厳しいものになるでしょう。そこで勝つにはやはりメンタル面が大きいです。なぜそこまでと言われるほど、ギリギリまで自分を追い込み、いい結果を出したいと思います」
トム・クルーズの映画『トップガン マーヴェリック』で、強烈なGにパイロットが気を失いかけるシーンがありました。室屋さんは、ものすごいGを鍛えた呼吸法で克服してしまう努力の人でもあります。第1回AIR RACE Xでの健闘を、心から祈ります。
東京都出身。慶應義塾大学法学部卒業後、テレビ東京パーソナリティ室(現アナウンス室)所属を経てフリー。アナウンサー時代に培った経験を活かし、アスリートや企業人、外交官などのインタビュー、司会、講演、執筆活動を続ける。旅行好きで、訪問国は70カ国以上。著書に『大使夫人』(朝日新聞社)
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