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アニメ東京ステーション『NARUTO』から『キングダム』までアニメの世界に入り浸る/女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」
芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2023.11.04 16:00 最終更新日:2023.11.04 16:00
東京・池袋に、10月31日、日本のアニメコンテンツを活用した新拠点「アニメ東京ステーション(略称:アニメ東京)」がグランド・オープンしました。
同施設は、アニメに関する展示やイベントを通して、アニメ文化・産業の認知と振興を図るとともに、アーカイブの整備などを推進するために開設。事業主体は東京都で、運営管理はアニメ産業に関わる業界団体「日本動画協会」です。
こう説明すると、お堅い公共施設のように感じるかもしれませんが、内覧会に出かけてみると、「アニメ東京」は純粋に楽しめるアニメの世界でした。
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場所は池袋駅東口から徒歩4分、2021年まで丸善が入居していたガラス張りのビル。地下1階から2階の3フロア、床面積約1300平米の広さがあります。丸善のときから設置されていた電車の運転席部分のカットモデルが目印。電車から「ステーション」はイメージしやすく、そこには「情報のプラットフォームになるように」という願いが込められているとか。
中に入ると、1階の吹き抜け部分に吊された巨大なシンボルオブジェに目を奪われます。懐かしい作品から最新のアニメまで約120作品のキャラクターや名シーン、キービジュアルなどで構成。いちばん古いアニメは『白蛇伝』。1958年に東映動画スタジオが製作した、天然色・長編漫画映画の恋物語です。一方、お馴染み『キングダム』の新作もお目見えしていました。
オブジェの間には、まだ白い背景のみのスペースがありましたが、追々、制作年度順に、アニメのキャラクターが登場するそうで、きっと誰もが、自分の大好きなキャラクターを探し出せるはずです。
「アニメ東京」を見ていきましょう。
地下1階は東京都が保管する約5万点のアニメ資料を収蔵するアーカイブのフロア。日本動画協会に加盟するアニメーション制作会社から委託された絵コンテ、最近は見られなくなったセル画、企画書、アフレコの台本やマイクなどを収蔵し、一般的なアニメーション制作の工程を紹介しています。
アーカイブは、一部を除いて、温度・湿度管理の観点から収蔵庫に収められており、ガラス越しに見ます。現在は『鉄腕アトム』の懐かしい絵コンテなどが見られます。
展示説明をされた手塚プロの岡崎さんによれば、アーカイブは1990年代から2000年前後の資料が主。かつては収集する前に処分されてしまったり、1980年代はセル画が売られたりした時代もあったそうです。
アーカイブの具体的な内容や、どんなものが特に貴重なのかなどについては、まだ公開できないことが多いそうで、ちょっと秘密めいた倉庫といったイメージです。地下には、ワークショップや調査研究のスペースも設けられています。
1階はアニメ総合情報コーナー。日本アニメ約1万5000作品の作品情報を入れた総合データベース「アニメ大全」の端末やカプセルトイなどが設置されています。日本初公開の特大バルーン「九喇嘛」も設置予定です。
2階はデジタル技術を活用したアニメの展示企画のスペース。定期的に入れ替えを予定していますが、グランド・オープン企画展として、開館から2024年1月28日まで、「NARUTO―ナルト―」フィギュア&ゲーム展示をしています。
少年ジャンプの連載マンガがアニメ化されてから20年。世界中にファンをもつNARUTOです。会場にはファンが選んだ人気投票「 NARUTOP99」のキャラクターにちなんだフィギュアやグッズなどを展示。大型のキャラクターの隣に立って、写真を撮りたくなります。ゲームやアニメに登場する忍術「螺旋丸」の体験コーナーや各種アニメグッズの販売コーナーもあり、ファンにはたまらないはず。
入場は無料ですが、混雑状況に応じて入場規制をする可能性もあるようです。
「アニメ東京」は、過去の名作や最新の人気作品に出会うアニメの世界への出発点として、多くの人が楽しめる施設を目指すと言います。インバウンドのための多言語化も進めていますが、データベースの「アニメ大全」は日本語です。アニメのタイトルは国によって違っていて、単純に翻訳しても通じなかったり、商標権の問題もあったりするそう。
アニメの世界。グローバル化は進んでいますが、それを一括データベース化するのは、一大研究が必要なのですね。このステーション、そんな壮大な役割も担うのか、今後の展開が楽しみです。
■アニメ東京ステーション
住所:東京都豊島区南池袋2-25-5
開館時間:11:00〜19:00
休館日:月(祝日の場合は翌日休)、年末年始
料金:無料(〜2024年1月28日)
東京都出身。慶應義塾大学法学部卒業後、テレビ東京パーソナリティ室(現アナウンス室)所属を経てフリー。アナウンサー時代に培った経験を活かし、アスリートや企業人、外交官などのインタビュー、司会、講演、執筆活動を続ける。旅行好きで、訪問国は70カ国以上。著書に『大使夫人』(朝日新聞社)
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