2017年10月で35周年を迎えた、『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)。番組初期の名物コーナーだったのが、珍物件や謎の建築物などを見に行く「東京トワイライトゾーン」。
滝本淳助さんは、1988年にスタートした「東京トワイライトゾーン」に「トワイライトなもの専門カメラマン」として、漫画家の久住昌之氏と出演した。
「もともと、久住さんと僕が組んで仕事をしていたのがきっかけでした。『スーパー写真塾』や『写真時代』といった、投稿写真が中心のアイドル雑誌で、写真マンガのような異質なページを作っていたんです。その流れで、2人でユニットのように仕事を引き受けたのかもしれません」
投稿をもとに、都内の珍スポットを探訪するという内容で、2年間も続く人気企画となった。
「たしか、四谷三丁目駅のベンチの背もたれに、人の頭のようなシミがべったりとできていて、それを見に行ったのが最初です。すぐにコーナーの面白さを理解できて、自分でも撮影にのめり込んでいきましたね。後期になってくると、投稿を頼りに行ったのに、たいしたスポットでないということもありました。でも、そこはタモリさんのトークの技術でクリアして、成立したような部分もあります」
では、『タモリ倶楽部』にはほかにどのようなコーナーがあったのか、一挙公開!
●『愛のさざなみ』
タモリが毎回、ヒロインの波子と深い仲に陥りそうになる……という、昼メロドラマのパロディ。脚本を担当したのは作家の故・景山民夫氏。
●『愛のたゆたい』
『愛のさざなみ』の人気を受けて始まったパロディドラマ第2弾。タモリ演じる主人公・義一の妄想の世界を描く。
●『愛の山嵐』
セーラー服好きの教師・義一が生徒2人の間で揺れ動くミニドラマ。生徒の1人を演じた麻生澪は当時、人気絶頂のAV女優だった。
●『美しき愛の輪廻』
渡辺正行が原作&主演、ヒロインは故・山口美江のミニドラマ。ドラマスタートの翌1989年、2人の交際が女性週刊誌で報じられた。
●『廃盤アワー』
プレミアつきの珍レコードをヒットチャート形式で紹介する。内藤洋子の『白馬のルンナ』が長期にわたり1位に君臨していた。
●『懐シネマ』
『廃盤アワー』に続く懐かしもの企画としてスタート。昔の名作映画のベスト5を、構成作家の佐々木勝俊氏が紹介。
●『怖いですねアワー』
映画のショッキングなシーンをランクづけするコーナーだったが、次第に恐怖映画内のパロディを紹介する内容に移り変わっていった。
●『23区横断ウルトラクイズ』
『アメリカ横断ウルトラクイズ』(日本テレビ系)のパロディ。参加者が、のちに本家のほうで優勝したこともあった。
●『東京百名山』
都内にある、山とも呼べないような山を紹介し、登る。地形好きのタモリの志向がものの見事に反映された企画。
●『お世話になりましたアワー』
男性なら一度はなんらかの形でお世話になったであろう、セクシー女優をベスト5形式で回顧するコーナー。
●『今週の五ツ星り』
山田五郎が「お尻評論家」として登場し、タモリとともに美尻を間近で鑑賞し採点。Tバックブームのきっかけにもなった。
●『夜の英会話』
FEN出身の英語講師・窪田ひろ子がベッドで使えるエッチな英会話をレクチャー。書籍化もされベストセラーになった。
●『クイズ TAKE OFF』
新婚夫婦がクイズに答え、誤答すると女性が服を一枚ずつ脱いでいく。『新婚さんいらっしゃい!』と野球拳を組み合わせた企画。
●『プロジェクトSEX 性の挑戦者たち』
『シリコンの女神を作った男達』と銘打ち、ダッチワイフのできるまでを紹介。第39回ギャラクシー賞テレビ部門奨励賞を受賞した。
●『夜のうんちくに「アッなるほど!!」エロビアの泉』
『トリビアの泉』(フジテレビ系)ブームに乗り、エロ関係の豆知識をゲストが披露。「へー」ではなく「あへー」の数で内容を判定。
●『企業最前立線!』
サブタイトルは「ソフト・オン・デマンドの実像に迫る!」。AV女優たちとともに、企業としての同社を取り上げた。
●『匿命リサーチ 200X』
「夫が夜の営みですぐ果ててしまう」という悩み相談をきっかけに、女性の名器とはどういうものなのか、検証をおこなっていく。
(週刊FLASH 2017年10月17・24日合併号)