俳優の草刈正雄の長女でダンサー・タレントの紅蘭が11月8日、都内で行われたドライヤー「Nobby by TESCOM」の新商品発表会に出席し、トレードマークの長い黒髪を50センチも大胆カットした。
幼稚園の頃からずっとロングで、肩にかかるくらいの長さは初めてという。鏡を見た紅蘭は「うわ~、すごい。何か、大人になったみたい。ニュー紅蘭です」と大はしゃぎ。まんざらでもない様子だった。
紅蘭が髪を切ったのは、ヘアドネーションをしたかったから。ヘアドネーションは、病気などが原因でウィッグ(かつら)を必要としている子どもたちのために、医療用ウィッグの原料となる毛髪を寄付するもの。
いつもは天真爛漫で自由な発言が多い紅蘭だが、このときは「公共の場でやるというのは最初嫌らしいなと思っていたんですが、こうやってマスコミを通じて広く伝わることで、たくさんの子どもが救われればいいし、私もやろうと思ってくれる方もいるかもしれない。少しでも多くの人にヘアドネーションを知らせたかった」と、ちょっぴり真面目に思いを語った。
さてさて、我々マスコミは髪を切った “ニュー紅蘭” ではなく、一部週刊誌で報じられた「逮捕歴のある男性と交際。父にすべてを話した」という話を聞きたいのだ。
囲み会見で念願のヘアドネーションができた感想などを一通り聞いた後、まず、お約束の質問から入った。
――髪を切った “ニュー紅蘭” を、誰に見せたいですか。
「誰に見せるだろう。先にネットに上がっちゃいますよね。う~ん、母親ですかね。いつ切るの、って気にしてましたから」
期待をかわされてしまったが、少なくてもここでは父・草刈正雄の話が欲しかった。無駄なやりとりも時間がかかるので単刀直入に聞いた。
――長い髪が紅蘭さんの特徴ですが、短くすることについて彼は何か言いました?
「彼? 彼が何か言いました? 彼?」と、いきなりキョロキョロしだし、少し離れたところにいたマネージャーを見る。
紅蘭は、この9月に父の個人事務所から独立して自身の会社を作り、友達がマネージャーになったばかり。そのマネージャーがあわてて「あの、ごめんなさい、その話は、ごめんなさい」と、止めに入った。
そして、紅蘭は「彼のことに関してはすべてお話ししたので、それ以上のことはないです。今回はイベントなので、なるべく失礼のないようにお願いしたいです」と口を閉ざした。
一部週刊誌に、覚せい剤取締法違反で逮捕歴のある彼との交際を告白。その彼を見捨てず、更正を見守っているという話だった。父の草刈正雄にはすべてを話したという。最初は猛反対していた草刈は、娘の態度を見て何も言わなくなったという。
今回の囲み会見で「彼の話」をシャットアウトしたことは、マスコミ的には不満が残る。ただ、彼の話をしてしまったら、翌日のテレビや新聞は彼の話ばかり報じられるのも確かだ。
だから、「スポンサーに迷惑をかけたくない」とハッキリ言い、何も話さないのではなく、「別のところで話したので、それで勘弁して」という断り方はなかなか上手だったと思う。
ぶっちゃけトークだけかと思ったが、気遣いもできる “ニュー紅蘭”。やんわりシャットアウトするこの対応は、できそうで案外できないのだ。お見事。(写真・文/芸能レポーター川内天子)