俳優の鈴木浩介が、11月17日放送の『アナザースカイ』(日本テレビ系)に出演、俳優を志したきっかけについて語っていた。
母親の希望通りに大学進学を果たすも、周りの環境にうまく馴染めなかった鈴木は、大学1年の終わりで休学。当時、西田敏行が所属していた劇団「青年座」の研究生となる。
鈴木は、「ふと思い出したんですよ。小学生のときに西田敏行さんのことが大好きで。再放送の『池中玄太80キロ』(日本テレビ系)で、号泣しながら『この人に会いたいなあ』ってなった気持ちをずっと覚えていたんです」と劇団に入ったいきさつを語っていた。
俳優としてまったく食べられない状態が10年ほど続いたが、鈴木は2007年放送の『ライアーゲーム』(フジテレビ系)の演技で注目を浴びた。2013年には、念願だった西田との初共演を『ドクターX』(テレビ朝日系)で果たす。
憧れの西田との共演は相当なプレッシャーだったようで、鈴木はこう振り返っている。
「緊張しすぎて耳鳴りがして。よくわからない状態になって、セリフが聞こえてこない。憧れすぎるとあそこまでいくんですね」
そんな雲の上の存在のような西田だが、鈴木のことを気にかけてくれていたようだ。
鈴木は、「すごく僕が人生で悩んだときに『1杯やろうぜ』って言って電話をかけてきてくれたんです、西田さんが。『酒が飲める状態じゃないので』って断っても、『ウーロン茶でいいから、外に出てこい』って。こんなに親身になってくれる人いないですよね」と、西田に対して感謝の気持ちを述べていた。
2015年1月25日に放送された『ブラマヨとゆかいな仲間たち アツアツっ!』(テレビ朝日系)で、鈴木は西田と交流を持ったきっかけについて明かしている。
「300名から2名のみ残れる」という狭き門をかいくぐり、晴れて正式な劇団員となった鈴木。合格してすぐに、西田が主演していた舞台『屋根の上のバイオリン弾き』の会場に挨拶に行ったのだという。
「楽屋に『初めまして。鈴木浩介と申します』と挨拶したら、(すぐに)『ご飯食べに行こうよ』というお誘いがあったんです」
食事に行った鈴木は、緊張のあまり日本酒を飲んでベロベロに。その後、トイレで一緒になった鈴木と西田の間には、こんなやりとりがあったという。
「2人で用を足しながら、『僕を追いかけて、この世界に入ってきてくれたのは嬉しいんだけど、これからは同じ舞台の上に立つ仲間だから、よろしくね』とおっしゃってくれて」
鈴木は、「この人を追いかけてきて、間違いはなかった」と心の底から思ったという。
『アナザースカイ』では「西田さんがいなかったら僕はここにいない」と泣きながら語った鈴木。無名時代から気にかけてくれた西田への感謝は止まらなかった。