炎天下の東京都内。人のまばら境内で、目をつぶり、じっと手を合わせる小柄な女性。どんな“お願いごと”があったのかーー。
今年の夏、芸能界でいちばん注目を浴びたのは、お笑い芸人のやす子に違いない。とある“誹謗中傷事件”に巻き込まれたのだ。
「タレントのフワちゃんの投稿ですね。発端となったのは8月2日、やす子さんがXに投稿した『やす子オリンピック 生きてるだけで偉いので皆 優勝でーす』という文章です。
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これに対しフワちゃんは、『おまえは偉くないので、 死んでくださーい 予選敗退でーす』とポストしたのです。
度を超えた突然の暴言に対し、ネットを中心にフワちゃんに対する批判の声が殺到しました。その後フワちゃんは、同ポストについて謝罪。さらに同投稿は“アンチコメントがつくなら”という想定で大喜利をおこなっていた最中に誤ってポストした内容だと弁明しました。
しかし、騒動は一向に収まらず冠番組『フワちゃんのオールナイトニッポン0』(ニッポン放送ほか)の打ち切りに加え、8月11日には自身の芸能活動休止を発表しました」(芸能記者)
“被害者”の胸中やいかにーー。
8月15日の昼過ぎ、木曜レギュラーを務める『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)の出演を終えたやす子は、関係者と笑顔で別れたあと、帽子とマスクを被り、一人でもくもくと歩き始めた。
そして到着したのは、汐留駅のすぐそばに位置する日比谷神社だ。やす子は鳥居の前に立つと、深々とお辞儀をし、ゆっくりと階段を上っていった。
「社殿の前に立つと、帽子を取り、手を合わせ、目をつぶって一心にお祈りをしていました。見ているこちらの心も清々しくなるような、とても礼儀正しい参拝でしたね」(参拝客)
同神社は、3度の遷座を乗り越えた「奇跡の神社」として有名なパワースポットだ。
「約400年の歴史があるとされており、伊勢の神宮外宮の神様・豊受大神と、穢れを祓う祓戸四柱大神をお祀りしています。江戸時代と、明治時代にそれぞれ遷座し、そして2009年に現在の場所に移りました。こうして何度も危機を乗り越えてきた歴史を踏まえた『奇跡の御守』がとくに人気ですね。
さらに、祓戸四柱大神は浄化のパワーを持つ四柱の神様をまとめて指すものなので、厄払いや縁切りを祈願するのにも向いているとも言われています」(同前)
となると、まさかやす子は、フワちゃんとの縁切りを願ってこの神社に……。
「それは絶対に無いでしょうね(笑)。当初はフワちゃんの投稿に対し、『すごく悲しい』と反応していたやす子さんですが、その後『私はSNSは明るい言葉を発信したいと思っているので、今後は言及しません』と投稿。さらに8月10日には『フワちゃんさんのことめちゃめちゃ許してます! もう終わりましょう!!』と、あらためて幕引きを強調しています。さらに、やす子さんの所属事務所も『当人同士お会いしてお話させていただきました』と和解したことを発表しています。
むしろやす子さんの心優しい性格を考えれば、活動休止にまで至ったフワちゃんのことを気にしていると思いますよ。番組収録でスベった日は、帰宅してから号泣するほど繊細な性格です。自分のせいでフワちゃんが苦しんでいると、気に病んでいないか心配なほどです」(お笑いライター)
むしろ、やす子には神頼みしたくなるほど重要な仕事が控えている。
「やすこさんは8月31日〜9月1日に放送される『24時間テレビ47』(日本テレビ系)のチャリティーマラソン企画で、マラソンランナーを務めます。この猛暑ですから、いくら元自衛官とはいえ、完走できるのかどうか不安でしょう。あまりに多忙なので練習時間を確保するのも大変だと聞いています。今回のチャリティーマラソンは、『全国の児童養護施設に募金』というテーマが決められています。過去に児童養護施設に入所していた経験のあるやす子さんにとっては恩返しという意味で非常に思い入れのある企画なんです。
ただ、『24時間テレビ』という番組自体は、過去のテレビ局員による横領事件などが尾を引き、『ただの偽善じゃないか』と、かつてないほどの逆風が吹いている状態です。一歩間違えれば出演者が“火だるま”にされかねないほど、炎上する火種があるのです。そんな中で同番組の顔になることを選んだやす子さんは、まさにタレント生命を懸けた仕事に挑もうとしているわけです。フワちゃん騒動は、彼女にとって過去のことですよ」(同前)
無事完走できることを祈りたい。
( SmartFLASH )