芸能・女子アナ
『池の水ぜんぶ抜く』に本誌記者がへっぴり腰で密着8時間
芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2018.01.01 11:00 最終更新日:2018.01.01 11:00
日曜日の夜の人気番組として、最近にわかに注目されているのが、『緊急SOS 池の水ぜんぶ抜く大作戦(通称『池の水ぜんぶ抜く』)』だ。
スペシャル番組ではあるものの、2017年1月に放送された第1弾が8.3%の視聴率を記録。4月、6月、9月と続編が放送され、9月の第4弾では11.8%を記録した。同じ日に放送された大河ドラマを上回ったのだ(視聴率はいずれもビデオリサーチ調べ、関東地区)。
日本各地にある池の水を抜き、そこにどんな生き物がいるのか見せるだけの内容だが、それがとてつもなくワクワクさせると評判を呼んでいる。
MCのココリコ・田中直樹、ロンドンブーツ1号2号・田村淳の2人も体を張って水抜きに挑み、さらには伊集院光、芦田愛菜といった芸能人が、自ら志願して水抜きに参加。番組ではみな心底楽しそうに、泥の中に突入していった。
そんな様子が、写写丸にとってうらやましいったらありゃしない。できれば、我々もやってみたい! というわけで、本誌はテレビ東京に取材を申し込んだ。すると、10月30日に埼玉県内でおこなわれる水抜きロケに、参加が認められたのだった!
『池の水ぜんぶ抜く』の第5弾は、11月26日に放送された。この日に放送予定の水抜きロケは、すべて終了してしまっていた。そこで今回、ロケに参加させていただくのは、さらに次の放送で使われる池の水抜き。
まずは普段着で参加するわけにはいかないので、作業服店で装備を揃えることにする。軍手とタオル、胴つき長靴(胴長)を購入。
ロケの2日前、関東地方に台風が接近し、大雨をもたらしていたが、ロケは決行とのこと。心配したものの、当日は台風一過の晴天。さすがノッてる番組は、持っている。
この日のターゲットは、リゾートホテルの敷地内にある溜め池。ひょうたん型で、テニスコートよりやや大きいくらいだ。周辺には里山や水田があるが、あまり人の手が入っていないようで、池の水はかなり濁り、底が見えない。こうなると、自浄作用で水質が改善される見込みはほぼないという。
午前9時、水抜きがスタート! 事前にポンプで水を吸い出し、すでに池の水かさはいつもの半分以下になっている。そこに、地元の皆さん立ち会いのもと、池の水門を開けて本格的に排水を開始する。
今回の水抜きロケ担当は、番組MCでもあるココリコ・田中直樹。慣れた様子で、専門家たちと池に入っていく。
一方の写写丸はここまできて、躊躇していた。最大の理由は、臭いから。長年、溜まっていたヘドロがむき出しになると、こうも臭うものか……。
みんなよりだいぶ遅れ、図らずもしんがりを務めることになって、ようやく覚悟を決めて突入する。最初の一歩で、ズブリとふくらはぎのあたりまでが泥に沈む。自分でも驚くほどのへっぴり腰だ。
先に入った人たちを見て、浅そうなところを選んで歩こうとするが、まったくあてにならない。すぐ近くでも、急に深くなっていたりすることがあるからだ。
しかも、足にはヘドロ混じりの重い水圧がかかる。これで1日もつのか!? そんな不安を感じてか、スタッフや専門家が親切にお手本を見せてくれる。自然を相手にしているからこその優しさだ。
水が減ると、泥の中から生物が徐々に姿を現わす。こちらのテンションも急上昇だ。網でなんとか捕まえるが、大きなコイやフナが跳ねるたび、顔にヘドロがかかりまくる!
しかしおかげで、いつしか汚れも臭いも気にならなくなっていた。外来種の代表格、アメリカザリガニやウシガエルも捕獲。少年時代に戻ったような楽しさだ。
午前9時に始めた作業は、昼過ぎに可能な限り池の生物を捕獲したところで、一段落。生物に負担をかけないよう水槽に移すと、子供たちが興味津々で覗きに来る。
長く地元で暮らす人は、「よその池のフナを放したことがある」「昔は本当にきれいな池で」などと、思い出話に花を咲かせたりしている。
次はヘドロの除去が待っている。バキュームカーのホースを抱え、池のあちこちで掃除機のようにヘドロを吸い込んでいく。田中はホースの扱いにも慣れていて、腰までヘドロに浸かりながら作業していた。
ここまで来ていよいよ、希少生物の発見と保護に取りかかる。水草に網を入れては確認をし、木が生い茂る岸を一歩ずつ進む。その探索作業を夕方まで続ける……。
はたして、絶滅が危惧されるような希少な生物は、発見されるのだろうか!? その結末は、番組のほうでぜひ確認していただきたい。
最後に、バキュームカーで吸い上げたヘドロを地面にあけて、手作業で中身をチェック。こうして水を抜いた池には、すぐに水を戻さない。1、2週間ほど底を天日干しすることで、微生物による分解が進み、池の水質が改善されるからだ。
およそ8時間の密着取材。肉体的にはかなり疲れたが、それも心地よい。胴長の下に着ていた服は、泥まみれで捨てざるをえず、風呂に入ったら、自分の体から溢れる泥に、思わずドン引き……。しかし、それらを差し引いても、貴重な経験ができた1日だった。
(週刊FLASH 2017年12月5日号)