芸能・女子アナ
「近年のニュース番組は」山本アナ発言めぐる超ベテラン俳優の問題提起が大波紋…飛び交った「昭和の伝説的アナ」の名前

TBS・山本恵里伽アナウンサー(TBSアナウンサー公式Instagramより)
参院選をおよそ1週間後に控えた7月12日、『報道特集』(TBS)で「争点に急浮上 “外国人政策”に不安の声」と題した企画が放送された。
番組内で山本恵里伽アナウンサーが「外国籍の人とまったくかかわらずに生活をする人はほとんどいないと思うんです。自分の1票が、ひょっとしたらそういった身近な人たちの暮らしを脅かすものになるかもしれない。これまで以上に想像力を持って投票しなければいけないなと感じています」と発言。その内容が「偏向している」として炎上する事態になった。
【関連記事:『報道特集』山本恵里伽アナの「身近な外国人脅かす」発言に集まる賛否…放送前日には別番組が「放送倫理」違反でTBSに厳しい目】
放送翌日の13日、「日本人ファースト」を掲げる参政党は「選挙報道として著しく公平性・中立性を欠く内容。放送倫理に反するものである」としてTBSに対して厳重に抗議し、訂正を求める申入書を提出したことを発表。波紋は広がり続けている。
芸能界からもSNSへの投稿が相次いでおり、俳優の三田村邦彦は7月17日、自身のXに《テレビのニュース番組の司会者は淡々と事象を伝える仕事であって、 個人の思想主義は表していけないはずだったのに 近年のニュース番組はそうではなくなっている これは報道の自由の範囲なのだろうか? どう思いますか?》とポスト。現在、この発言に対する反応は批判が大勢を占めている模様だ。
「三田村さんはこれまでも、静岡県伊東市長の学歴詐称疑惑、国内の税金問題、外国籍をもつ人の土地購入制限などについて私見をポストし、それらには賛同の声も多かったのですが、今回は炎上しています。
批判的なポストを眺めると、昭和の伝説的アナウンサー、久米宏さんの名前が多く挙げられています。芸歴が長い三田村さんゆえの現象かもしれません」(芸能担当記者)
Xを見ると
《久米宏の時代からキャスターが意見しています》
《筑紫哲也さんのNews23や久米宏さんのニュースステーションをご覧になった事はないんでしょうか?》
《昔からですよ。TV朝日の「ニュースステーション」、司会者の久米宏が自分の主義主張感想を言い放ってCMに入る》
などとポストされていた。
久米氏はTBSアナウンサーを1979年に退職、フリーになり1985年から2004年まで『ニュースステーション』(テレビ朝日系)でキャスターを務めた。
「久米さんは『あえて波風を立て、視聴者に問題提起をする』という手法でニュースを伝えました。SNSが発達している今なら連日大炎上していたかもしれません。
実際、番組最終回では『想像できないぐらいの厳しい批判、激しい抗議も受けました。もちろんこちらに否があるものもたくさんあったのですが、こちらが理由が分からない、ゆえなき批判としか思えないような批判もたくさんありました』と振り返っています。
その時代をリアルに知る三田村さんの『テレビのニュース番組の司会者は個人の思想主義は表していけないはずだった』という主張に違和感を抱く方が多かったのではないでしょうか」(前出記者)
ちなみに久米氏は、同じく最終回で「厳しい批判をしてくださる方が大勢いらっしゃったからこそ、こんなに長くできたんだということが本当に最近よく分かっています」とも語っていた。
アナウンサーは事実を淡々と伝えるのが仕事か、あるいは自分の意見も交えるべきか――。それは永遠の議論かもしれない。