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大江麻理子「いつまでも『キョロキョロ大江』の姿勢でいたい」

芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2018.06.15 11:00 最終更新日:2018.06.15 11:00

大江麻理子「いつまでも『キョロキョロ大江』の姿勢でいたい」

 

 テレビ各局がしのぎを削る、夜11時台のニュース番組。そのなかで、経済ニュースの草分けとして、30年にわたり存在感を発揮し続けているのが、『WBS(ワールドビジネスサテライト)』(テレビ東京系)だ。番組の顔である大江麻理子キャスター(39)が、舞台裏を語った!

 

「私は入社試験で『お寿司屋さんみたいなアナウンサーになりたい』と言った覚えがあるんです(笑)。漁師さんが獲ってきて、仲卸さんが選んだその日いちばんの素材を、いかにいい仕事をして、お客さまに届けるか。

 

 素材の味を生かすには、無駄なことをしてはいけない。いまの私の仕事は、仲間が足で稼いだ素材を、ちゃんと視聴者に伝えること。入社当時に思っていた目標が、いま目指しているところにつながっているんだな、と思います」

 

『WBS』の大江キャスターは、そう言って微笑んだ。2018年4月、放送開始から30周年となったこの番組は、民放各局の「その日の最後を飾るニュース番組」としては最長寿を誇る。

 

 大江キャスターがメインを務めるようになって4年。専門用語が多い経済ニュースを、どうわかりやすく伝えていくかが、頭を悩ませるところだという。

 

「プロデューサーから4月、誰か具体的な相手を頭の中に思い描いて、その人がわかるように伝えなさいと話がありました。会社員、学生といった漠然としたものではなく、“顔が浮かぶ人” を思い描くことが重要。『この人には、こういう表現なら理解してもらえるかな』と考えるんです。私の場合は、弟と義理の両親をイメージしました」

 

 毎日の生放送となれば、プレッシャーも相当なはず。番組の野口雄史チーフプロデューサーは、大江キャスターについてこう話す。 

 

「いい意味で “鈍感力” があると思います。ふだんはごく普通に過ごして、番組が始まる前になると、スイッチが入るタイプ。でも、そのくらいでなければ、毎日のキャスターは勤まりません。それと、独自の感性を持っていますよね。

 

『WBS』は、ストレートなニュースでも別の観点から見ることが多い番組なので、いろいろな感性があったほうが、違う意見やニュースの斬り方が出てきて、おもしろくなるんです。スタッフも含め、いまのチームはバランスが取れていると思います」

 

 30周年ということで、番組ではほかにも「大型特別企画」を次々と放送している。5月23日には、大江キャスターが取材した、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏の独占インタビューが放送された。 

 

「大好きなダイエット・コークを片手に、貧困や病気についての問題意識や、テクノロジーの未来について語ってくれました」

 

 庶民の生活とは関係の薄そうな経済ニュースだが、前出の野口プロデューサーは「すべてのニュースは、経済に結びついている」と語る。

 

「たとえば、財務省の次官によるセクハラ問題がニュースになりました。本人を追いかけることに時間を割いた番組も多かったですが、『WBS』は『もし企業の営業担当者が、得意先からセクハラを受けたらどう対処するか』といった視点で、ニュースを報じます。

 

 皆さんが知っている社会的なニュースを、経済ニュースとして提供するのが『WBS』らしさ。世界で起きている多くのニュースが、じつは経済、ひいては実生活に結びついているんです」

 

 多くの人が、ネットで一次情報を得る時代。それを、どう生活に役立つ形で伝えるか。大江キャスターも、その点を強調する。 

 

「私がニューヨーク赴任中に、ボストンマラソンの爆弾テロ事件(2013年)がありました。現場で私が見たのは、片手にスマホを持ちながらレポートする、米国のキャスターたちの姿でした。ボストンの警察が、ツイッターで情報を発表していたんです。ツイッターの一次情報を読み上げるだけでは、メディアの存在意義はなくなるな、と感じました。

 

 あれから5年、トランプ大統領も、ツイッターであらゆることを発表する時代です。日々のニュースをどう掘り下げて解説できるか。そこに毎日、チャレンジしているところです」

 

 ところで、大江キャスターといえば、かつて『モヤモヤさまぁ〜ず2』でアシスタントを務めるなど、バラエティの印象が強かった。それが、いまや経済番組のメインキャスター。やはり、内面にも変化があったのだろうか?

 

「よく聞かれますが、以前から経済番組にも出演していたので、自分の中で変わったところはないんです。『モヤさま』のころから、私は『(周囲で)何か起きないかな』って、キョロキョロしていました。

 

 いまは経済ニュースの世界で、同じように何かないか、キョロキョロ見渡しています。ずーっと、何に対しても興味を失わない、そんな『キョロキョロ大江』でいたいなって思います(笑)」

 

(週刊FLASH 2018年6月5日号)

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