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米山隆一前知事が「緊急事態宣言『延長』は必要なかった!」

社会・政治 投稿日:2020.05.19 06:00FLASH編集部

米山隆一前知事が「緊急事態宣言『延長』は必要なかった!」

オンラインインタビューで答える米山氏

 

「全国一律に緊急事態宣言を出したのは、本当に馬鹿げた、クレイジーなことでした。一律にしたので、私の出身地の新潟でも、感染者数が少ないのに、すごく自粛ムードが広がった。飲食店などは、まるでダメと聞きます。必要のない倒産を増やしてしまっています」

 

 

 そう嘆くのは、前新潟県知事の米山隆一氏(52)だ。医師の資格を持ち、弁護士でもある米山氏は、知事時代の経験を生かし、政府の新型コロナウイルス対策について話す。

 

「5月4日に決めた緊急事態宣言の延長も、必要ありませんでした。私がそう言い切れるのは、『実効再生産数』のデータが発表されているからです」

 

 実効再生産数とは、1人の感染者が何人に感染させたのかを表わす数値で、1以上だと感染は拡大し続け、1より小さくなれば感染は縮小していくことになる。海外でロックダウン政策をとった国では、その解除を決める基準にも使われている。

 

 じつはこの数値が、緊急事態宣言前の4月1日には、すでに全国規模で1を下回っていたことが、5月1日の政府専門家会議で明らかに。それ以降、4月23日ごろまで1を上回ることがなかったという見解も、同じ専門家から示された。

 

「すなわち、我が国の感染のピークは4月1日以前で、それ以降は緊急事態宣言を解除できるレベルだったのです。しかも、このことを、政府は4月半ばにわかっていたはずであることも、専門家会議の発表で明らかになりました。そうだとすると、経済を1カ月も2カ月もストップさせる必要はなかった。

 

 4月上旬には、すでに国民のあいだに自粛が広がっていて、大規模イベントが中止されたり、『皆が手洗いをして、感染防止に努めよう』という意識が浸透し始めていましたが、ほとんどの店で営業はできていました。でも、それで実効再生産数は1を下回っていたのですから、感染防止対策は、あの程度で十分だったのです。

 

 政府は、4月7日に緊急事態宣言を発表し、『8割の外出削減』を打ち出しました。そのころは、各国の首脳もパニックに陥っていて、冷静ではいられなかったので、宣言を出したのは仕方ない面もあります。ですが、4月中旬以降に実態把握できていた以上、5月7日からの宣言延長は、まったく必要のない措置だったと言えます」

 

 政府が打ち出した「人との接触を8割削減する」という対策は、クラスター対策班の西浦博北海道大学教授(43)が発した「このまま何もしなければ死者40万人以上」という予測とともに強く意識づけられた。だが、米山氏は「そもそも『8割』という数字にも根拠はない」と指摘する。

 

「この数字は、『緊急事態宣言前の、我が国の基本再生産数(1人が感染させると予測される人数)をと仮定して、それを1未満に下げるには、人との接触の “8割削減” が必要だ』として、計算されたものです。

 

 しかし、そもそも前提にした『2.5』という基本再生産数に根拠がなく、“8割削減” が実現可能かどうかの検証もなされていませんでした。なぜ政府が、“8割削減” をやりさえすれば万事うまくいくと信じ込み突っ走ったのか、私には理解できないです」

 

 緊急事態宣言と、全国一律の不必要な「自粛要請」の結果、日本経済は厳しい状況に晒されることになった。米山氏は、「政府が経済へのネガティブな影響を甘く見すぎている」と警鐘を鳴らす。

 

「国全体で経済を止めた結果、働けない人を、大量に作り出してしまっている。それは、その人たちの命を脅かしているんですよ。緊急事態宣言がなくとも、感染拡大を抑えられたとわかった時点で、“経済を殺さない” 政策に移行すべきでした。

 

 いまは、経済面をあまりに無視して、『とにかく国民がコロナで死ななければいい』という政策になっています。国は、国民に甘えすぎです。

 

 貯金で生きていける人たちばかりだったら、それでいいですが、これでは貯金がない人は生きていけません。そんな簡単なことを皆、認識できていません。ある種の “平和ボケ”、“豊かボケ” に陥っているんです。

 

 特別定額給付金10万円だって、東京都内だと、家賃、水道・光熱費を払ったら、食費はほとんど残りません。中小企業への持続化給付金200万円にしても、そんな金額で経営を維持するのは無理です。

 

 国民に自粛要請をするなら、最初に50兆円ぐらいを拠出して、『これで補償はするので、自粛をお願いします』と、覚悟を決めてやらないと。

 

 政府は、波及効果を含めて、100兆円規模の経済対策をおこなうと言っていますが、実際に国が出す “真水” は10兆円程度。波及効果に期待してどうするんですか。

 

 国はしっかりと現金を出して、企業を倒産させないことに全力を注がないといけない。このままだと倒産、失業と自殺者が激増しますよ」

 

 前新潟県知事の立場として、米山氏は「自業自得ですが……現在、自分が知事でないことが残念で仕方ない」という。

 

「私が知事だったら、緊急事態宣言明けに、新潟にふんだんにある土地を活用し、“復活イベント” を多く計画します。

 

 たとえば、苗場のゲレンデを使い、麓にステージを作ってイベントを開催。観客の椅子は、思い切って10mぐらい離して、ステージごとに1km四方に規制線を張って。すっかすかな感じになるでしょうが、それをライブで流して、皆が楽しい気分になれたらいい。

 

 それに、『野山歩き』を県から提案するのもいいでしょう。混雑情報をしっかりと提示すれば『3密』は回避できます」

 

 さて、室井佑月さん(50)との結婚を発表し、“独り身” ではなくなった米山氏だが、今後について、「(政治への)情熱は消えていません」と話す。そんな米山氏が、政治家に必要と考えるのが「統合力」だ。

 

「なぜ今まで政府は、コロナ対策の諮問委員会に、経済の専門家を入れてこなかったのか。また、教育現場の専門家も入れるべきだったと思います。専門家会議が、感染症の専門家だけで占められた結果、感染防止の視点からだけで、すべてが決められていたのは、いびつでした。

 

 いろんな専門家がいて、彼らの話を統合するのが政治家の仕事。判断の基準を持ち、統合プランをきっちり作る。調整力と決断力の両輪からなる統合力を、今度こそ政治は示さなければいけません」

 

(週刊FLASH 2020年6月2日号)

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