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中国の切り札「コロナ対策アプリ」意外にザルだった!

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2020.05.28 06:00 最終更新日:2020.05.28 06:00

中国の切り札「コロナ対策アプリ」意外にザルだった!

北京の遊園地では、「健康コード」の提示が必要

 

 観光地などが徐々に再開し、ひと足先に日常を取り戻しつつある中国。その中国が、感染対策の “切り札” として喧伝しているのが「健康コード」だ。中国在住のライター・もがき三太郎氏が解説する。

 

「簡単に言えば、個人の健康状態を確認できるアプリ。個人情報を入力すると、登録されている個人の行動履歴などから、『過去に危険な地域に出入りしたか』『感染者と接触した履歴があるか』などが判断されて、スマホ画面に赤・黄・緑で、危険度が表示されます。

 

 

 感染経路の追跡も容易になり、理論的には、コロナ第2波の抑制が可能なハイテク対策と注目を浴びています」

 

 では、この健康コード、どの程度威力を発揮しているのか。首都・北京のコロナ対策を取材したもがき氏は、運用実態は “お粗末” と指摘する。

 

「外出先で自分の健康コードが、『緑』であると提示しないといけませんが、運用実態は、場所ごとにバラつきがありました。北京動物園などの “密” な人気観光地で提示不要かと思えば、健康コード必須の飲食店もあるんです」

 

 せっかくの切り札も “ザル” では意味がない!? 以下では人気観光地での運用実態を紹介する。

 

遊園地

 

北京の遊園地「北京歓楽谷」にて。

 

「(1)携帯番号入力による『14日以内の渡航履歴』の確認と、(2)健康コードの二段階で入場者を管理。客もスタッフもマスクを着用していましたが、園内は密で、120分待ちの行列も」(もがき氏・以下同)

 

北京動物園

 

中国最大規模を誇る「北京動物園」。

 

「チケットは実名での事前予約制で、入場ゲートで身分証を機械にかざして入場しました。しかし、健康コードの提示は求められず、体温測定のみ。コロナ対策への協力を求める掲示はあったものの、密集を防ぐ手立ては皆無でした」

 

世界遺産「頤和園」

 

観光名所「頤和園」も、健康コード提示なし。

 

「入口にサーモグラフィがあったほかは、目立った対策はなし。客は少なめながら、マスクなしで案内するツアーガイド、流行りの漢服コスプレ客など、賑わいを感じました」

 

写真提供・もがき三太郎

 

(週刊FLASH 2020年6月9日号)

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