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10万円給付金「うちの街はいつ届く?」全国132自治体リスト
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2020.05.28 06:00 最終更新日:2020.05.28 06:00
住民票がある、すべての人に10万円。「特別定額給付金」は4月20日、特別定額給付金室が設置された総務省から、各自治体に発せられた号令でスタートした。
「各自治体には、4月20日の閣議決定と同日のうちに、オンラインと郵送の申請方法を提示しましたが、『減収世帯に30万円』からの方針転換だったので、自治体が事前に作業を準備するのは難しかったはずです。
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作業量も膨大なので、人口が多いほど、準備時間はかかります。あとは各自治体の工夫で、給付スピードが変わってくると思います」(総務省・特別定額給付金室)
そこで本誌は、全国の政令指定都市、中核市、特例市、東京23区、県庁所在地といった、主要132自治体の郵送申請による給付事務のスケジュールを調べた。
最速は、青森県八戸市。5月8日までに申請書の発送を終えたという。
「コツはなく、とにかく人海戦術(笑)。4月27日に給付金室を立ち上げて、GW中の5月6日から8日まで、毎日100人態勢で封入・郵送作業を進めました」(八戸市給付金室)
返送された給付金申請書が自治体に届き次第、順次、振り込み作業が始まる。職員たちには、情報を照合し、銀行口座番号をパソコンに打ち込む作業が待っている。
「対象は11万世帯。とくに上から指示はありませんでしたが、パソコン入力のため、職員200人態勢で休日返上で作業しています。5月20日時点で9万件の申請があり、5月中に8割がた振り込みが完了すると思います」(同前)
一方、もっとも遅くなってしまうのは、高知県高知市だ。
「そもそも、発送用の封筒が入手できないうえ、申請書を16万世帯に一括で発送できる業者も探しましたが、市内にはありませんでした。そこで、4月20日の時点で、ある大手印刷会社の大阪と京都にある工場を仮押さえしたのですが、6月11日しか空きがなく……」(高知市給付金室)
16万世帯分の封筒を、高知市の郵便局が、大阪と京都の工場まで取りに行くという。
「送られてくるのを待ってはいられません。給付金の振り込みは、6月末開始予定です。申請書が届いてから振り込みまで、3〜4週間と説明させていただいてます」(同前)
世帯数が多いほど作業は増える。23万世帯を抱える東京都品川区の場合は、こうだ。
「振り込み作業は、最大でも1日3000件。24時間態勢で土日も作業して、週に2万1000件です。23万件のうち、オンライン申請を除いた21万世帯の振り込みに10週間かかる計算ですから、おおむね2カ月で完了する見込みです」(品川区給付金担当課)
今回、182万世帯という最多世帯を抱える横浜市は?
「一気に182万世帯分の申請書が来たら……。現時点では、5月29日から発送、6月上旬から振り込み開始の見込みとしか、お伝えできません」(横浜市市民局総務課・定額給付金担当課)
東京23区でいち早く発送し、「振り込みまで2週間程度」というのは練馬区だ。
「5月20日時点で、38万世帯中2割ほどから申請が来ています。1日80人ほどの職員で、振り込み作業をしています。まだまだ手探りですが、努力するだけです」(練馬区特別定額給付金担当課)
嬉しい10万円だが、苦労している人たちもいる。辛抱強く待とう。次のページからは、主要132自治体の郵送申請による給付事務のスケジュールを公開する。