社会・政治
龍円愛梨、局アナ経験を生かした「テレワーク都議」の働き方
龍円愛梨(43)がシングルマザーで育てる息子・ニコくんは、7歳になった。ピカピカの小学校1年生だ。
「でもずっと休校で、この子は、まだ一度も小学校に行ったことがないんですよ」
彼女は、そう苦笑いする。元テレビ朝日アナウンサーの彼女は、2017年の東京都議選に渋谷区から当選した、「都民ファーストの会」所属の都議会議員。現在は都内の実家で、リモートワーク中だ。
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「ほぼ毎日、都議会に出席している議員もいれば、私のように、子供が学校や保育園に行けず自宅にいるため、リモートワークに切り替えている人もいる。都民ファーストの会の会議は、基本的にリモートです」
会派では、広報を担当する龍円。YouTubeで毎日、動画配信をするなど、テレビ局時代の経験を生かしている。
「いまは直接都民の方にお会いできないので、グーグルフォームを使ってお声を集めています。
そこからたとえば、デリバリー・テイクアウト・移動販売を始める方への支援策を会派として、都に要望し、実現させました。飲食店の方から、『容器の購入代が大変』とか、いろいろ要望が寄せられ、たいへん勉強になりました」
かつて勤めたテレビ朝日は、コロナウイルス禍に揺れた。
「『報道ステーション』のメインキャスター、富川悠太は同期で、大切な友人です。新型コロナウイルスに感染したと聞いたときは、驚きました。まだちゃんと話せていませんが、とても心配しています」
ダウン症があるニコくんには、呼吸器系の疾患がある。
「同じような立場の人たちのために、ZOOMでダウン症児家族向けイベントを開催し、家でもできる療育やケアなどの情報提供をしました。
オーストラリア在住のご家族も参加するなど、思わぬ反響でした。障がい児育児は孤独になりがち。コロナ後も、このノウハウを生かして、政策に反映させたいです」
インタビューもZOOMでおこなったが、画面の中で、ニコくんが龍円に甘えていた。
「息子はいま、虫が大好きで、誕生日には虫捕り網をプレゼントしました。外出できないから、エア昆虫採集ですけどね(笑)。毎日息子と遊んで、お絵描きして、近所を散歩して。こんなに子供と一緒にいられるのは、赤ちゃんのとき以来です。
それと、85歳の父の介護を手伝っています。母の話も、聞いてあげられる。そう考えると、ステイホームも悪いことばかりじゃないんですよね。
そして政治家としては、仕事を失ったり、生活に困っている大勢の方のサポートに全力を尽くします」
りゅうえんあいり
1977年3月31日スウェーデン生まれ 法政大学卒業後、アナウンサーとしてテレビ朝日入社。『「ぷっ」すま』などで活躍。その後社会部記者を務める。2011年に退社し渡米。シングルマザーとなり2015年帰国。2017年に東京都議に初当選。障がい児の親ならではの目線の政策推進が評価され、昨年、マニフェスト大賞グランプリを受賞した
取材・文/湊屋一子
(週刊FLASH 2020年6月9日号)