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コロナで中古車が値崩れ「レクサス・デミオ・ヴィッツ」4割安

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2020.06.28 06:00 最終更新日:2020.06.28 06:00

コロナで中古車が値崩れ「レクサス・デミオ・ヴィッツ」4割安

トヨタ・ヴィッツ

 

「コロナの影響で、中古車の価格がずいぶん下がっています。今だったら、手が届かないと思っていた車を中古で購入することが可能だと思います」

 

 そう話すのは、ある自動車ディーラーの関係者だ。本誌が調べた、業者間の中古車流通価格(下の表+人気3車種の価格)を見てほしい。新型コロナ感染拡大直前の2月と比較すると、5月の価格は大きく下落。半額近くの車種もあるほどだ。

 

 

 

●レクサス・IS(2012年式)
・2月流通価格:103万2000円

・5月流通価格:61万7000円(40.2%下落)

 

●マツダ・デミオ(2017年式)
・2月流通価格:100万1000円

・5月流通価格:58万9000円(41.2%下落)

 

●トヨタ・ヴィッツ(2018年式)
・2月流通価格:118万8000円

・5月流通価格:65万8000円(44.6%下落)

 

 大手中古車販売「車選び.com」を運営するファブリカコミュニケーションズの担当者も、実情をこう語る。

 

「コロナウイルスの影響で店舗の営業自粛を余儀なくされたところもあり、とくに3月・4月は、新車も中古車も販売の動きが止まりました。投機目的の中古車取引も少なくなり、中古車の輸出が大幅に減少したことも、価格下落に深く関係しています。

 

 販売店は、『在庫を抱えるより、あえて放出しよう』という動きになっています。その結果、相場でこれまで300万円台だった中古車が200万円台になるなど、値崩れを起こしています」

 

 たしかに、日本中古車輸出業協同組合によると、4月の中古車輸出台数は、前年同月比で50.8%減。アラブ首長国連邦やロシアなど、主要な輸出先への落ち込みが激しい。

 

 実際に価格を見ると、たとえばレクサス・ISは2月の価格に対して40.2%下落に。また、トヨタ・ヴィッツは44.6%下落と、ともに新型車発表の影響があるとはいえ、かなりの下落率だ。だが、ある外車中古車ディーラー関係者はこう指摘する。

 

「現在、新車は生産が遅れていて、待っていても納車できないんです。それに新車は、もともと値崩れしないので、『それならば中古車を買おう』と思う人が出てきている。

 

 しかも、『ベンツの中古車が欲しかったけれど、もっと安い外車でもいい』と妥協する人も増えています。中古車価格は、少しずつ戻ってきています」

 

 はたして、この値崩れ状態はいつまで続くのか。自動車ジャーナリストの佐藤篤司氏は、次のように分析する。

 

「新車が売れると、比較的新しい中古車が市場に出回り、中古車価格は維持されてきました。ですが、いまは新車が動いていません。

 

 それに先行き不安から、ユーザーは『本当に車が必要なのか』と冷静に考え直すようになり、車を購入しようというモチベーションが下がっているのです。そのため現在は、よけいに値崩れしていることもあるのです。

 

 緊急事態宣言が解除されて以降、自動車業界は『とにかく車を販売しない』といけないと思っているところです。今こそ、中古車を買うチャンスかもしれません。それも、この1カ月が勝負。夏のボーナスシーズンを迎えて、多少価格が戻ってくるかもしれませんから」

 

 憧れの一台を手に入れるのは今かも。

 


(週刊FLASH 2020年7月7日号)

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