一方で、個性派揃いの “泡沫候補” も見逃せないと言う。
「泡沫候補といっても、同じ300万円の供託金を払っているわけだから、『~ら』とひと括りにするのはおかしい。
『コロナはただの風邪』と言ってる候補がいますが、300万円払ってでも、彼はそれが言いたいんです。鼻で笑わないで、すべての候補者の選挙公約を読んだうえで、都知事選という “お祭り” を楽しむべきです」
鹿島が注目の泡沫候補は?
「立花(孝志)さんは、選挙というシステムを利用し尽くしてますよね。だって、『こんなに儲かる仕事はない』なんて言っちゃってるんだもん。キャッチフレーズが強い。この人がすごいのは、全部口に出しちゃうから、スキャンダルがない。ただホリエモン不出馬で、当初描いてた絵が狂ったのが痛い。
あとは、今回も立候補した後藤輝樹候補ですかね。素っ裸でポスターに出たり、政見放送で『ポコチン』って言ってみたり。彼は、『後藤のようなヤツが出ているなら、自分が出たっていいじゃないかと有権者に思ってもらいたい』と言ってるんです。
都知事選に思いをこめているのは、本命・対抗の有力候補4人だけじゃないんです」
さらに、都知事選後の情勢も、結果に絡んでくるという。
「下手したら2021年に、小池さんは国政に復帰する可能性があります。石原さんは2011年の東日本大震災後の都知事選で、『選挙活動はしない』と言って圧勝した。それで都政に専念するかと思ったら、国政復帰。小池さんは今、同じことを考えているかもしれない。
再選で箔をつけて国政復帰を目論む、“ポスト石原慎太郎” といったところ。安倍さんのヘタレ具合によっては……。男の中の『紅一点』をやりたいんです。
それに地方の首長には、コロナ対策で実績を上げている人が多い。そんな地方の首長の “第7世代” が国政にいく前に、小池さんは復帰を狙ってるんですよ。
その場合、2021年にまた都知事選があるかもしれないし、そうなったら今回の候補者たちは、また出てくるでしょう。それだけに、今のうちに各候補者の政策を吟味しておくべきですね(笑)」
取材&文・宮嶋亮太
(週刊FLASH 2020年7月14日号)