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47人いる二階派も合流で…「次期総理」は菅義偉に決まる

社会・政治 投稿日:2020.09.01 06:00FLASH編集部

47人いる二階派も合流で…「次期総理」は菅義偉に決まる

2019年9月、本誌のインタビューで元号を揮毫した色紙を手に持つ「令和おじさん」こと菅氏。当時も、首相への野心はおくびにも出さなかった

 

「志半ばで、断腸の思いです」
 8月28日。安倍晋三首相(65)は、辞任表明会見でこう述べた。辞任する理由は、2007年と同じく、17歳のころから苦しむ持病の悪化だった。

 

 本誌の “吐血スクープ” に端を発した第二次「投げ出し」辞任劇と同時に、永田町では「次期宰相」をめぐる政争の狼煙が上がる。だが、すでに勝負の決着はついているようなのだ。その勝者は、菅義偉内閣官房長官(71)ーー。

 

 

「コロナ禍が続く以上、政策の継続性を考えると、菅さんしかない。すでに政府の陣頭指揮は、菅さんが完全に担っており、政治的空白を生まないためにも最善手だ」(自民党幹部)

 

 だが、安倍首相が職務を遂行できなくなった際、“代理” となるのは麻生太郎副総理兼財務相(79)のはずだ。会見直後、英国の高級紙『ガーディアン』が、「次期首相は失言の多い麻生氏」と報じるなど、“麻生再登板” の可能性もあったが、次期総裁選への不出馬を早々と表明した。

 

 ジャーナリスト・森功氏は、その経緯を次のように明かした。

 

「持病の潰瘍性大腸炎が悪化したことを知った安倍首相は、このままでは首相の職務を果たせないと考え、総理臨時代理を麻生氏に頼んだのですが、断わられた。そこで安倍首相は、菅氏にまかせようと決断したんです。麻生氏は、これには反対し、『まだ頑張れよ』と励ましたようですが……」

 

 これまで安倍首相は、岸田文雄政調会長(63)への政権禅譲を狙っているとされてきたが、その目はもう薄い。

 

「特別定額給付金の支給をめぐって、岸田氏は政調会長として与党の政策をまとめられず、調整能力のなさを完全に露呈した。その点、菅氏は省庁や党・国会との調整に長け、斬新な人材登用策も期待できる。政策の実行力への評価や、新内閣発足後の “ご祝儀相場” で、内閣支持率は50%を超えるのは間違いない。

 

 最近人気を集めている河野太郎防衛相(57)を、官房長官に抜擢する可能性も囁かれている」(『インサイドライン』編集長の歳川隆雄氏)

 

 また、根強い支持を集める “ポスト安倍” 候補・石破茂元幹事長(63)も、総裁選出馬への意欲を見せたが……。

 

「石破さんは周囲に、『今回の勝負の行方はわからない。でも今回は、ただの負け戦にはならない』と話した。安倍総理の後継を決める両院議員総会での勝負は、分が悪いとみている。石破さんは、菅さんの “次” を狙っている」(自民党中堅議員)

 

 菅氏に近い議員は、この展開に高揚感を隠さない。

 

「安倍総理の辞任会見直後、『時が来ましたね。頑張ってください!』と、菅さんを支える議員たちでメールを送り、励ましました。菅さんが手を挙げれば、国会議員50人はすぐに集まる。47人もいる二階派も同調する。石破さんに勢いがあろうと、絶対に負けません」

 

 野心を見せない菅氏が師事したのは、“大乱世の人” と政界で恐れられた、梶山静六元官房長官である。総理総裁になれなかった師に代わり、大乱世を制する宰相が、まもなく誕生する。

 

(週刊FLASH 2020年9月15日号)

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