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金子恵美元議員が明かす菅新総理の「男気」と「冷徹」

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2020.09.18 16:50 最終更新日:2020.09.18 16:57

金子恵美元議員が明かす菅新総理の「男気」と「冷徹」

 

 9月16日、菅義偉新内閣が発足した。
「地盤(選挙区)、看板(血縁)、カバン(資金)」を持たない地方議員からの叩き上げ。同じく新潟市議から新潟県議などの地方議員を経て、2012年12月に初当選した金子恵美元衆院議員は、菅首相に「特別な思い」があるという。

 

 

「私と同期当選は119人いました。当選後ほどなくして、赤坂の秋田料理屋さんで菅官房長官(当時)と会食する機会がありました。

 

 長官はお酒を飲みませんが、とてもにこやかに新人議員とお話してくださって、『困ったことがあったら、いつでも官邸に相談にくるように』とおっしゃってくださり、実際に私たち新人議員のために5分でも10分でも時間を空けてくださいました。

 

 夫(宮崎謙介氏)が『男性国会議員も育休を取らなければ』と訴えたときも、皆さんが冷ややかな目で見るなか、長官は『決めたならやり通せ。まずは女性議員の育休すら明文化されていない衆院の規則を変えて、議員立法を出すことも考えた方がいい』と助言をくださいました」

 

 2016年2月、宮崎氏に不倫騒動が持ち上がり、金子さんも針のむしろに座らされたような日々が続いた。

 

「その年の8月に内閣改造がありました。夫の騒動の直後だったにもかかわらず、私は総務大臣政務官を拝命することになり、そのときも長官から直々に『よろしく』とお電話があり、とても驚きました。

 

 ですが……しばらくして、今度は私のことでご迷惑をおかけする事態が起きてしまいました。

 

 まさに『アチャー、またか』の心境でした」と苦笑する金子さん。議員会館内に併設された認証保育所に子供を送迎する際、公用車を使ったことが問題であると週刊誌で報じられたのだ。

 

「報道を受けて、すぐ長官に『ご迷惑をおかけいたしました』とお電話しました。すると長官は『総務省のルールに則っているんだから堂々としていなさい。そしてこれからも仕事を全うするように』というお言葉をかけていただきました」

 

 辞任の文字が頭をよぎっていた金子さんを救う、「男気のある言葉」だったという。

 

 その一方、冷徹な一面も持ち合わせている。

 

「国民のための政策を実現するうえで、『できない』と言ったり、やる気を見せない官僚はすぐにその姿を見なくなりました。飛ばされた? おそらく、そうなのだと思います。つねに『国民目線』が原理原則の方なんです」
 

 さて新内閣が発足。閣僚や党役員の面々を見て「新味に欠ける」という声も多く聞こえるが。

 

「永田町は義理人情の世界ですから、やはり応援してくれた派閥や議員さんに報いることはあります。

 

 しかし、菅総理は早晩、解散総選挙をして国民の多くの信を得たうえで本格的な菅内閣を作ると思います。そして、2021年の総裁選で圧勝して、政策を成し遂げていくお考えだと思います」

 

 新型コロナ対策をしながらの景気対策、そして来年の東京五輪。新内閣は難題山積の船出だが、空手の正拳突きのように正面突破となるか。国民は期待している。

 

金子恵美
かねこめぐみ 1978年生まれ。新潟県出身。早稲田大学第1文学部卒。2012年の第46回衆議院議員総選挙で初当選。政界引退後はコメンテーターとして活躍。1児の母。夫の不倫騒動時の裏側などをテーマにした人生の指南書「許すチカラ」(集英社)が10月5日に発売される

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