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3億円豪邸に2億円の京町家…菅首相が信奉する“教祖”は現代貴族
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2020.10.07 06:00 最終更新日:2020.10.07 06:00
「菅首相は、アトキンソン信者だ」(自民党関係者)という声が聞こえてくるほど、菅義偉首相(71)に影響を与えている人物がいる。小西美術工藝社のデービッド・アトキンソン社長(55)だ。
「菅政権が掲げる目玉政策のひとつが、『中小企業の再編』。これも、アトキンソン氏に “吹き込まれた” 結果だ」(同前)という。日本経済停滞の原因を、生産性の低い中小企業が多すぎることに求め、「中小企業の数を半分程度に減らすべき」というのが同氏の主張だ。
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「菅首相は、官房長官時代からアトキンソン氏と頻繁に会って、教えを乞うています。菅首相が安倍政権で旗を振っていた、外国人旅行客(インバウンド)拡大策の “火付け役” も、アトキンソン氏でした」(『インサイドライン』編集長・歳川隆雄氏)
まさに、“教祖と信者” のような関係だが、この “教祖” は、どんな人物なのか。
アトキンソン氏はイギリス生まれ。名門オックスフォード大学で日本学を修め、金融業界に進む。1992年から、世界有数の投資銀行グループ、ゴールドマン・サックスに入り、「伝説のアナリスト」として名を馳せ、その共同出資者にまで上り詰めた。2007年に退社し、現在は日本の国宝・重要文化財などの補修を手がける小西美術工藝社の社長を務めている。
そんなアトキンソン氏の自宅は、東京・南青山にある。都内屈指の高級住宅街でも、イギリス風のレンガ造りの邸宅は、ひときわ目を引く。土地・建物合わせて、評価額3億2000万円と推定される豪邸だ。
しかし、「たまに挨拶を交わす程度で、近所づき合いは、あまりありませんね」(近所の住民)という具合に、近隣は “教祖” の人となりについて、深くは知らないようだった。
アトキンソン氏は、京都市中京区にも貴重な町家を改修した別宅を所有している。こちらは推定2億円だ。青山と違い、近隣からの評判はいい。
「本当に庶民的な方ですよ。格好も、いつもポロシャツにデニムなど、カジュアルな感じです。2〜3カ月に一度、こちらにひとりで来ます。最近来たのは、8月でした」(近隣住民)
「日本人よりも日本人らしい人で、書道をされたら、きれいな字を書かれますわ。家の前だけでなく、周辺の掃除もされてます。祇園祭には、必ず浴衣を自分で着付けて出かけてはりました。日本人でも、なかなか、あんなに美しく着られまへんで」(別の近隣住民)
一方で、その住民は、こんなことも明かした。
「町家の2階の一室が洋間になっていて、部屋の壁紙は、エリザベス女王からいただいたものだと聞きました。イギリスでは、貴族のような身分のお方なんでしょう」(同前)
お金に困らぬ優雅な暮らしぶりは、まさに現代の貴族だ。こんな人物に「中小企業を半分に!」と言われても、そう簡単に頷けるものではない。
「国内企業の99.7%、雇用の7割を占める中小企業を半分にすれば、失業率が3%を超えるとの予測もあります」(歳川氏)
“教祖と信者” に、庶民の現実は見えているのか――。
写真・朝日新聞
(週刊FLASH 2020年10月20日号)