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浜矩子、炎上は気にせず「私が『スカノミクス』と戦わねばならぬ理由」

社会・政治 投稿日:2020.10.12 11:00FLASH編集部

浜矩子、炎上は気にせず「私が『スカノミクス』と戦わねばならぬ理由」

 

「安倍氏は “坊ちゃん首相” でしたので、『戦後レジームからの脱却』という、政治的な下心が見えやすかったんです。もう、“上心” と言ってもいいくらい(笑)。(安倍氏の首相辞任で)そんなわかりやすい『アホノミクス』が終わって、私はしばし途方に暮れました。“打倒アホノミクス” で商売ができなくなるのか……と(笑)。

 

 

 ところが菅首相は、『安倍前首相が進めてきた取り組みを、しっかり継承する』と宣言。私の戦いも、続くことになったのです」

 

 同志社大学大学院ビジネス研究科の浜矩子教授は、安倍晋三前首相の経済政策「アベノミクス」を、「アホノミクス」と名づけた張本人。「1億総活躍」「女性活躍推進」「働き方改革」などの政策についても、“21世紀版大日本帝国” の経済基盤を作るための手段だと指弾し、一貫して戦ってきた。

 

 そして、菅新政権の経済運営に対しても、ファイティングポーズを崩していない。

 

「菅首相の経済政策は、『スカノミクス』と命名することにしました。中身スカスカという感じと、『 “弱い者いじめ感” が濃厚で許し難い!』という、怒りを込めてのネーミングです。

 

 坊ちゃん前首相とは違って下心がにわかには見えて来ないところが不気味ですが、冷酷さは伝わって来ますね。あくまで実利を追求し、その邪魔になる者、足手まといになる者は情け容赦なく切り捨てていく。狂信的な理念の塊の政治家も恐いですが、中身が空っぽな “実利追求型” の政治家も、別の意味で怖いのです」

 

 そんな菅首相が打ち出した基本方針が、「自助・共助・公助」だ。

 

「『まずは自分の力でなんとかしろ、それがダメなら身内を頼れ。それでも、どうしてもダメなら、しょうがないから政策でなんとかしてやる』というわけです。

 

 私が唱える『共生』(平凡社新書『「共に生きる」ための経済学』参照)と、どこが違うのかって? 一緒にされるのは、あまりにも心外! 『ここでインタビューはおしまい!』と言って立ち去ろうかしら(笑)。

 

 本当に他者と『共に生きる』という思いを抱いているのであれば、初めに『自助』を持ち出して、突き放したりはしません。『自助』をできない人に対して、積極的に手助けをしていくのが、本来の政治の役割ではないですか」

 

●SNSは見ません(笑)

 

 浜氏が語る「共に生きる」とは、どういうことか。

 

「他人の苦痛に思いを馳せて涙する『共感性』、江戸時代の長屋社会のような『開放性』、人々が相互に受け入れ合う『包摂性』、多様な人々がお互いに頼り合う『依存性』。この4つの条件が満たされた社会で、受容し合いながら生きていくことです」

 

 そう語る浜氏だが、「1ドル50円時代が来る」といった自説や、毎年のように刊行してきた “日本経済崩壊本” の過激なタイトルのせいで、しばしばネット上で “炎上” している。「スカノミクス」というネーミングにも、SNS上では批判があるが……。

 

「権力者たちが、受け入れられやすい言葉で市民をたぶらかそうとしているのに対抗すると、おのずと強い言葉を使うことになります。政治と政策による弱者切り捨てに気づかない『心の壁』を、どう突き破っていけるか。いつも、そのことを考えています。

 

 SNSは見ません(笑)。意気投合する人々が気炎を上げるのは自由ですが、それがほかの人々、つまり自分たちにとっての部外者への敵愾心の噴火につながることは、じつに危険で愚かしい。

 

 SNSは民主主義的闘争の強力なツールにもなれば、共に生きることを阻む “分断のツール” にもなる。要は、使う人々の賢さに依存する道具です。SNSもハサミも、使いようです」

 

 「叩き上げ」「令和おじさん」「パンケーキ好き」などのイメージもあり、高支持率で出発した菅政権。浜氏は、これからも “炎上覚悟” で発言を続けるつもりだ。

 

「露骨に “いい人アピール” をしていますが、菅首相の素顔は、悪巧みに長けたマキャベリストです。いい大人は、あんなものに騙されません。『若者が騙されてくれればいい』ぐらいの考えなのかもしれません。

 

 悪い奴を笑い飛ばす気持ちを忘れず、菅総理のぎこちない笑みに隠された本音を、洗い出していきたいですね。腕が鳴ります」

 

はまのりこ
1952年生まれ 東京都出身 一橋大学経済学部卒業後、三菱総合研究所に入社。主席研究員を経て、2002年より同志社大学大学院ビジネス研究科教授。専攻はマクロ経済分析、国際経済。近刊におもな著書に『人はなぜ税を払うのか――超借金政府の命運』(東洋経済新報社)、『強欲「奴隷国家」からの脱却 非正規労働時代をマルクスが読み解いたら』 (講談社+α新書)、『「共に生きる」ための経済学』 (平凡社新書)など

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